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発現条件によるタンパク質の構造 トピック削除
No.1216-TOPIC - 2012/12/04 (火) 22:34:32 - たんぱくん
大腸菌によって目的のタンパク質を作製しています。
目的のタンパク質はIPTGが1mMでも0.1mMでも、15℃でも37℃でもODが1でも2でも発現する事はSDS-PAEGで確認しています。
IPTG濃度は固定して、温度条件を15℃で発現させたタンパク質と温度条件を37℃で発現させたタンパク質では立体構造は同じものであるといえますか??
 
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(無題) 削除/引用
No.1216-28 - 2012/12/13 (木) 03:22:52 - おお
>[Re:27] たんぱくんさんは書きました :

> 今日までの実験報告になるのですが
> 大腸菌を15℃、IPTG 0.1mMで終夜培養しました。マイルドにマイルドにタンパク質を造らせるためです。
> 集菌後、ニッケルカラムに通し溶出を行いました。すると溶出後にピークが二本表れました。明らかな構造変化がもたらした結果だと思われます。

構造かもしれませんし、多量体になるやつはすべてオリゴメライズしているとは限りませんから、そう言う時はクロマトで複数ピークが出てもおかしくはないです。構造がうまくできてないから多量体にならないか、アフィニティー(蛋白どうしの)がもともとそれぐらいなのかという話になるとどちらかわかりませんけど。

ニッケルビーズで2つのピークと言うことは確かにビーズへのつき方が違うんでしょうけど、それをどの様に説明できるかですよね。

(無題) 削除/引用
No.1216-27 - 2012/12/13 (木) 02:50:49 - たんぱくん
おおさん

>tubulinとかはSSの可能性が示唆されています。あとはチオレドキシンによるAP-1, p53, NF-κBによるレギュレーションが示唆されています。

チオレドキシンは完全に構造屋泣かせなタンパク質ですね。システイン構造を変える嫌なタンパク質です。機能解析の方々からしたら興味深いタンパク質、でも我々の分野では煙たい存在です。


今日までの実験報告になるのですが
大腸菌を15℃、IPTG 0.1mMで終夜培養しました。マイルドにマイルドにタンパク質を造らせるためです。
集菌後、ニッケルカラムに通し溶出を行いました。すると溶出後にピークが二本表れました。明らかな構造変化がもたらした結果だと思われます。
上司と相談した結果、SAXSとESI-MASSを行う事になりました。もし二つの構造が異なれば天然変性タンパク質 orミスフォールドによるものだと思われます。
後者だった場合、証明はできませんが皆さんも大腸菌で大量培養するときは極力低温で尚且つ低濃度でインダクションをすることをお勧めします。それがタンパク質の収量が大きく減ったとしてもです。

(無題) 削除/引用
No.1216-26 - 2012/12/07 (金) 01:42:54 - おお
>私が行なっている分野は「大量発現するタンパク質が正義」という風潮があるので、

正義というか、大量に取れないとできない世界ですよね。

(無題) 削除/引用
No.1216-25 - 2012/12/07 (金) 01:38:02 - おお
>[Re:23] たんぱくんさんは書きました :
> おおさん
>
> 確かにシステインの構造だけが全てではないですね。
> サイトゾルか核かは忘れましたが、どちらかがシステイン還元型の状態のタンパク質で存在していると聞いた事があります。システインが還元型であればむしろSS結合は邪魔な存在になりますからね。

まったくないというつもりはありませんでしたが、、、例外をあげとくべきだったでしょうか。

tubulinとかはSSの可能性が示唆されています。あとはチオレドキシンによるAP-1, p53, NF-κBによるレギュレーションが示唆されています。

>
>
> >大腸菌を低温で培養してリコンビナントをつくると、可溶性が高くなるといわれています。すなわちインクルージョンボディーにいかないタンパクが増える。
> ミスフォールディングのアグリゲーションがへるわけですよね
>
> これは、結晶構造解析を行なっている多くの人間が悩む問題ですよね。
> インクルージョン=ミスフォールディングと考えてソルブル=フォールディングと考えていいのか非常に難しいですよね。

なるほど、、、しかし違う構造がであるという考えは妥当ではないでしょうか。

インクルージョンボディがちゃんとした構造を取った均一のものではそれ自身が結晶化されているのではとおもうのは短絡的でしょうか。
ただ、りこんびなんとでない蛋白でも可溶化しにくいものはありますね。

(無題) 削除/引用
No.1216-24 - 2012/12/06 (木) 23:17:38 - たんぱくん
monさん

シャペロンが噛み付いて離れないといった事は私の同僚でもおきました。
せっかく発現させたタンパク質なのに外れないのは大問題ですよね。私はタカラのシャペロンベクターを用いた事はありませんが、用いてるシャペロンはGloELなどですよね??哺乳類のタンパク質なのに大腸菌由来のシャペロンを使って正しいフォールディングができるか私は懐疑的です。
これを言い始めると大腸菌で発現させてる異種のタンパク質全てを否定する事になるので自分の首を絞めるのはここまでにします。
ただヘモグロビンに関して大腸菌で精製しても、生体からとってきても同じ構造である事は証明されていますよね。

(無題) 削除/引用
No.1216-23 - 2012/12/06 (木) 23:06:32 - たんぱくん
おおさん

確かにシステインの構造だけが全てではないですね。
サイトゾルか核かは忘れましたが、どちらかがシステイン還元型の状態のタンパク質で存在していると聞いた事があります。システインが還元型であればむしろSS結合は邪魔な存在になりますからね。


>大腸菌を低温で培養してリコンビナントをつくると、可溶性が高くなるといわれています。すなわちインクルージョンボディーにいかないタンパクが増える。
ミスフォールディングのアグリゲーションがへるわけですよね

これは、結晶構造解析を行なっている多くの人間が悩む問題ですよね。
インクルージョン=ミスフォールディングと考えてソルブル=フォールディングと考えていいのか非常に難しいですよね。
私が行なっている分野は「大量発現するタンパク質が正義」という風潮があるので、本当に正確な構造かは否かを判断するのは難しいです。本来はシステインが還元型で存在するようなタンパク質でも結晶化させている最中にSS結合を組んでしまったり、また発現の段階でSS結合を組んだミスフォールディングなのにソルブルになるなどの事があれば我々からは判断できませんからね。

(無題) 削除/引用
No.1216-22 - 2012/12/06 (木) 22:42:10 - たんぱくん
直輝さん

ありがとうございます。
経験から語って頂き本当にためになりました。

ESI-Massなども行なってタンパク質の状態を確認していきたいと私は思っています。もちろマイクロカロリメトリーなども視野に入れて上司と話し合っていきたいとも思ってます。

(無題) 削除/引用
No.1216-21 - 2012/12/06 (木) 14:38:01 - おお

>[Re:3] おおさんは書きました :
> >[Re:1] たんぱくんさんは書きました :
> > IPTG濃度は固定して、温度条件を15℃で発現させたタンパク質と温度条件を37℃で発現させたタンパク質では立体構造は同じものであるといえますか??
> 必ずしも同じとはいえません。

>[Re:6] たんぱくんさんは書きました :
> おおさん
>
> 同じでない場合はどのような事が考えられますか??

すでに回答をかいたのですが、かなりこまごまと書いたので、簡単でわかりやすい例ですと、大腸菌を低温で培養してリコンビナントをつくると、可溶性が高くなるといわれています。すなわちインクルージョンボディーにいかないタンパクが増える。

ミスフォールディングのアグリゲーションがへるわけですよね。

(無題) 削除/引用
No.1216-20 - 2012/12/06 (木) 09:38:56 - mon
chaperonとの相互作用も考えた方が良いかも。
37℃だと翻訳が早すぎて大腸菌chaperonが不足気味=misfoldしやすいこともあります。なので、chaperon発現ベクターが開発されています。TAKARAで販売していたような?
低温タンパク発現誘導に適した低温で生育する菌由来のchaperon発現ベクターもあるくらいです。
また可溶性になったので精製したら、chaperonが結合したままだったということもあるそうです。

(無題) 削除/引用
No.1216-19 - 2012/12/06 (木) 03:38:33 - おお
マンマルの細胞内(サイトゾリック)の蛋白はシステインがあったとしてもSS結合に関与しているものは少なく、あまり考慮に入れないで考えいます。大腸菌内で作る場合はそんなにアクシデンタルにSS結合ができるとおもってはいないのですが。。。

(無題) 削除/引用
No.1216-18 - 2012/12/06 (木) 03:33:49 - おお
>[Re:6] たんぱくんさんは書きました :
> おおさん
>
> 同じでない場合はどのような事が考えられますか??
>
>

翻訳の速さが構造に影響を与えるという知見があるとおもいます。より近くのアミノ酸配列からくる環境が新たに加えられたアミノ酸の炭素原子の回転角に影響するのかどうかという点で違いが出る可能性があります。

加えてアミノ酸の炭素原子の回転角は自由度は制約があるにしろ選択肢がいくらかあります。温度だけをかんがえると、高い方がアミノ酸の炭素原子の回転角は自由度として有利であり最終的に落ち着く角度に幅ができる可能性があります。

システインだけがミスフォールドの原因ではないですよ。

(無題) 削除/引用
No.1216-17 - 2012/12/06 (木) 01:24:06 - 直輝
SS結合は10個程度です。

>私の作製しているタンパク質はシステインが一つも存在しないタンパク質なのでミスフォールディングの可能性は低いと私は考えているのですが、それでも温度条件によってミスフォールディングは起こりえると思いますか??

うーん。私には可能性が高いとも低いとも答えるほどの知識がありません。
ミスフォールディングが起こらないとは言い切れないんじゃない?とは思いますけど…
一般論として、低い温度でゆっくり作らせる方が良いとは言いますよねー

動的光散乱法やその他の方法にしても、一面を見ているだけなので、不均一という結果が出れば不均一ですが、均一という結果が出ても3D構造が均一であることを完全に保証するものではないですよね。

とりあえず、37℃で発現させたタンパクで結晶化を試みたとして、それでなかなか結晶が出来なかった場合に、温度を下げる以外にも、
・大腸菌の菌株を変える
・ベクターやコンストラクトを変える
・IPTG濃度を下げる
など、次の打ち手は色々あると思います。
どういう順番で検討するのが効率的かというのは、経験者の方に答えてもらわないと、私ではアドバイスが難しいです。

(無題) 削除/引用
No.1216-15 - 2012/12/06 (木) 00:33:05 - たんぱくん
直輝さん

いろいろと情報ありがとうございます
とても参考になります

哺乳類細胞を用いた事はないのであまり詳しくは分かりませんが、温度条件によってミスフォールディグは起こるものなんですね、初めて知りました。勉強になります。ちなみに構造に関与していると思われるシステインは何組みありましたか??
私の作製しているタンパク質はシステインが一つも存在しないタンパク質なのでミスフォールディングの可能性は低いと私は考えているのですが、それでも温度条件によってミスフォールディングは起こりえると思いますか??

(無題) 削除/引用
No.1216-14 - 2012/12/06 (木) 00:05:52 - 直輝
あ、ちなみに、大腸菌ではなく哺乳類細胞を使ってました。

(無題) 削除/引用
No.1216-13 - 2012/12/06 (木) 00:02:25 - 直輝
金属要求性のタンパク質ではありませんでした。

SS結合が多いタンパク質だったので、正しいSS結合が作れなかったのかな?と想像しています。(確かめたわけではありません)

(無題) 削除/引用
No.1216-12 - 2012/12/05 (水) 23:37:16 - たんぱくん
直輝さん

ありがとうございます
本当に参考になります

金属要求性のタンパク質は37℃のような条件で発現させた場合、タンパク質の製造速度に金属供給が追いつかず構造を壊してしまうといった例は聞いた事があるのですが、直輝さんの作製されていたタンパク質は金属要求でありましたか??

動的光散乱は試しましたが確認できませんでした。
マイクロカロリーメーターは試した事はありません。勉強して試してみます。

(無題) 削除/引用
No.1216-11 - 2012/12/05 (水) 23:14:30 - 直輝
37℃で発現させたら活性がなくて、25℃で発現させたら高活性のタンパクが精製できた経験ならありますよ。

>タンパク質を4℃で保存すれば例え37℃で発現させたタンパク質でも15℃で発現させたタンパク質でも全て4℃で安定な決まった構造をとると考える事はできないでしょか??
上記の例でいうと、4℃や-30℃や-80℃で保存しても、活性のないタンパクが活性ありになることはありませんでした。

構造解析の本に書かれていると思いますが、発現させたタンパク質が3次元構造として均一であるか調べるための方法がいくつかあると思います。
例えば、動的光散乱法やマイクロカロリーメーター等。

私は専門家ではないので、すぐに思い出せないけど、他にも方法があるかも。

(無題) 削除/引用
No.1216-9 - 2012/12/05 (水) 23:02:04 - たんぱくん
小言幸兵衛さん

言葉たらずでしたすいません。
生化学適知見、熱力学的知見、生物学的知見であってもかまわないと言ういみで「どのような事が」と書きました。

(無題) 削除/引用
No.1216-8 - 2012/12/05 (水) 22:48:21 - たんぱくん
Harmoniaさん

結晶構造解析を最終的に行う事を目的としているます。
タンパク質の機能に温度温度センサーとして働くと書かれた論文は私はまだ見たことがないです。温度センサー機能がある場合、タンパク質を4℃で保存すれば例え37℃で発現させたタンパク質でも15℃で発現させたタンパク質でも全て4℃で安定な決まった構造をとると考える事はできないでしょか??
37℃でタンパク質を急速に作らせた場合と15℃で比較的ゆっくりと作らせた場合とでは構造が異なったという例はありますか??恐縮ですがもしそのような例があるなら教えて頂けないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.1216-7 - 2012/12/05 (水) 22:44:05 - 小言幸兵衛
「どのような事が」とは一体どのような回答を期待しておられるのでしょうか?

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