この以前のトピックですが、ナノポアシークエンサーのポアの実体については謎の部分があります。このポアを作る本体のタンパクはhemokysin, MspAを経て、現在は大腸菌外膜のCsgG改変体が使われ、モーターとしては今はおそらくHEL308というヘリケースのようです。
わからないのは、このポアがどのようにデバイスに組み込まれているかです。どうも2015年に市販開始した数年はまさに脂質膜を用いてたようですが、不安定で長持ちしないので、脂質でコートしたテフロン素材に置き換えられたとの話です。この辺は、上記のも含めて//doi.org/10.1186/s13148-022-01323-6 からです。
メーカーのいう保証期間はMinionで4ヶ月ですが、実際には5年たってもポア数は新品と変わらずで相当安定です。テフロンなら納得ですが、ではどうやってその膜にポア蛋白が埋まっているのでしょう?テフロン膜にちょうどポア蛋白が刺さるぴったりサイズの穴が空いてる?
Minionをばらして電顕で見ればわかるだろうとも思ったのですが、その部分はがっつり接着剤で固定されていて中身を見るのは容易ではありません。ポア膜の下にはおそらく電極のある(反対側に比べて)かなり狭い空間があり、そこに膜を通過したssDNAは隔離されるはずです。それらが塊になってポアを出口サイドから塞ぐのではという気もします。使用に伴うポア数低下は通過してるDNAがポアに詰まるからとされてますが、これもひとつの原因になってるのでしょうか?この⒉点について、どなたかご存じの方がおられたら教えてください。 |
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