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血漿中タンパクの定量を行いたいが検量線の書き方が分からない。 トピック削除
No.11927-TOPIC - 2023/11/17 (金) 02:10:40 - 由々しき事態
血漿中のタンパク質を定量したいです。(定量法はELISAです。)

検量線を書く必要があるのですが、私の扱っているタンパク質のキットが販売されておらず検量線作成で困っています。


生成されたリコンビナントタンパク質をバッファーで溶解し、数パターンの希釈液を作り、検量線を引くのは問題があるでしょうか?
血漿とバッファーで組成が違うので干渉を考慮すればしてもよいことでしょうか?
ご教示いただければと思います。
 
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(無題) 削除/引用
No.11927-19 - 2023/11/21 (火) 14:55:44 - 由々しき事態
あのさん

ありがとうございます。
ある程度の違和感はしょうがないと割り切るしかないですよね。

色々と教わることが出来良かったです。
ありがとうございました。

この質問トピックは解決にしてしまったので、またわからない点があれば別トピックでご教示いただければと思います。

(無題) 削除/引用
No.11927-18 - 2023/11/21 (火) 13:09:59 - あの
”そうですよね…。”

の点々のお気持ちお察しします。

イムノアッセイって、しょせんは、靴の上からかゆいところをかくような、ちょっともどかしい測定方法です。


モノサシで長さを測るとか、天秤で重さを量るような世界とは決して違います。



そのためタグ分を引き算してng/ml等で濃度表記してもよいけど、そこだけ妙に精度が高いのも、”なんだかなーーー”と思うのです。

そんなぐらいだったら、モル濃度で表示した方が違和感少ないなと思った次第です。

(無題) 解決済み 削除/引用
No.11927-17 - 2023/11/21 (火) 08:28:04 - 由々しき事態
あのさん

そうですよね…。
ご回答ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.11927-16 - 2023/11/20 (月) 12:57:25 - あの
モル濃度で表示するという方法もありますので、そちらの方がいいようですね。

(無題) 削除/引用
No.11927-15 - 2023/11/20 (月) 09:35:36 - 由々しき事態
あのさん ご回答いただきありがとうございます。

リコンビナントのタグはないほうが好ましいと思いますが、仮にタグ付きのリコンビナントだったとして、タグ分の重量差分して利用するというのはアリでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.11927-14 - 2023/11/19 (日) 18:06:43 - あの
純度はそれほど気にする必要はないです。

スタンダードカーブを描ければ良いのです。報告する際に、純度の数値が確定しているならば、方法でどのような方法で純度を測定して、その純度を用いて、結果を示すと明記すれば良いです。


なお第一抗体は交差すれば良いので、他種用を用いたりできます。モデル動物が対象ではない場合には、アミノ酸配列のホモロジーの値も明記した上で、他種のタンパクも、スタンダードに用いたこともあります。この程度の感覚の世界と思ってください。


ついでに、もし最小検出限界よりも、血漿中濃度の方が低くなりそうな場合には次の対策をとってみて、それでもダメならギブアップです。

まずスタンダードに血漿を入れてみてスタンダードカーブがシフトできる検討して、

(1) 競合法の場合、標識ホルモンなしで第一抗体反応をして、冷蔵庫でオーバーナイトしtあとに、標識ホルモンを入れて競合を始める。

(2)血漿サンプルをセプパックなどで抽出して濃縮。

(3)血漿サンプルを採取する際に、タンパク分解酵素阻害剤を入れて、できるだけ早くに冷却遠心する。特にペプチドホルモンが目的の場合。

(4]マウスモノクロからウサギポリクロにかえてみる。

(無題) 削除/引用
No.11927-13 - 2023/11/19 (日) 17:36:30 - 由々しき事態
あのさん おおさん
ご丁寧な解説ありがとうございます。

 一点 リコンビナントタンパクの純度はどの程度を目安に利用されていますか?
今85%以上のもの後あるのですが、これでは低すぎるでしょうか?
また、85%以上で進めて良いならば、濃度計算上は100%と考えて進めて良いものでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.11927-12 - 2023/11/19 (日) 14:17:08 - あの
補足ですが、サンドウィッチアッセイのために、デイテクター抗体濃度等を検討する場合には、予想される血中濃度の少なくとも100倍ぐらい濃い濃度のスタンダードで検討する必要があります。

この場合、抗体が濃いほど、濃くなります。20から60分程度の発色時間で、吸光度が1以上3以下の範囲になればよしとします。

スタンダード濃度の範囲の決定やパラレリズムの検討は、競合法と同様です。



いずれの方法にせよ、良いパラレリズムが認められなければ、そのアッセイ系を用いてはいけません。

(無題) 削除/引用
No.11927-11 - 2023/11/19 (日) 14:09:02 - あの
上記のことを試みてうまくいかないこともあります。次の様なケースです。


標識ホルモンがウェルに非特異的に吸着するため、きれいなカーブにならない。バッファへの界面活性剤添加や標識条件の検討やブロッキングの検討で解決することもあります。解決しないこともあります。


スタンダードカーブと、サンプルのカーブが大きくズレすぎることもあります。大きなプラスの値になるケースの他に、マイナス濃度になってしまうこともあります。これは、マトリックス効果と呼ばれる、正体不明の何らかの原因によります。培養液のアッセイよりも、血漿のアッセイででることが多いです。これの対策は、スタンダードのウェルにも、少しの混合血漿を入れることです。たとえば、血漿サンプルをアッセイバッファで2倍希釈して調整したサンプル100ulを用いてアッセイする場合には、全てのスタンダードのウェルにも、最大で50ul の混合血漿を入れる(もちろん少ない方が良いです)ことです。

これらは抗体によっても、出たり出なかったりする様です。

以上のようにやってみて、うまくいけば市販キットを買うよりもはるかに安い費用で沢山のアッセイをできるようになります。 

(無題) 削除/引用
No.11927-10 - 2023/11/19 (日) 13:53:42 - あの
先の書き込みの文字化けは、すべてマイクロです。


第一抗体の濃度が決まったら、次にスタンダード濃度の範囲の選択です。多くのホルモンの血中濃度は、ng/mlとかpg/mlです。スタンダードカーブを描いてソフトウェアで計算するためには、これの少なくとも100倍以上濃い何らかの濃度のスタンダードから、何らかの薄い濃度、さらにゼロが必要になります。

そこで入手できるタンパクの、費用や測定予定回数などから許される濃い濃度から、連続二倍希釈をして様々な濃度のスタンダードを作ってみます。たとえば、1000ng/mlから0.1pg/mlぐらいの範囲で。先に選択した抗体濃度と、これらのスタンダードを用いて、HRPとTMBなどの発色まで進めて、x軸が濃度、y軸が吸光度のグラフを描いてみます。その後に、8段階程度の濃度(含む濃度ゼロ)を選択すると、ルーティンのアッセイで用いるスタンダード濃度を選べます。

なお濃度ゼロのウェルを6ウェルぐらい設定して、吸光度の平均値マイナス標準偏差✖️2の吸光度をスタンダードカーブにあてはめて得られる濃度が最適検出感度です。 この吸光度の半分の値を当てはめて得られる濃度ががED 50とみなしてよいです(厳密には、ノンスペシフィックバインドを考慮しないといけませんが)。


サンプルのバッファによる希釈を何倍にすればよいかとか、パラレリズムの検討は次のようにします。測定したいサンプル10程度を混合したものを用意します。次に、そのままの液、バッファで2倍に希釈した液、4倍希釈、8倍希釈、、、256倍希釈した液を作ります。これを測定してみて、スタンダードカーブのグラフ上で表示してみて、スタンダードカーブとパラレルになる(スキーの2本の板が滑った後のように)なるなら、良いパラレリズムと言えます。


新規のアッセイを論文発表するためには、最適、これらのグラフの明記が必要になります。さらに抗体の特異性などが求められることもありますが、抗体作成の際の抗原を用いたプロテインblastの結果だけでも許してもらえることも多いです。


次にパラレリズムにならないケースについて別にかきます。

(無題) 削除/引用
No.11927-9 - 2023/11/19 (日) 13:28:58 - あの
バッファについて大事なこと書き忘れていました。通常、0.1%、あるいは0.5%か1%程度のBSA入れています。 BSAには色々なグレードのものがあって、EIAやRia用とメーカーが明記しているものがよいです。
さらにペプチドのアッセイの場合には、タンパク分解酵素フリーのものの方が安心です。いずれにせよメーカーは、価格と品質の安定性から国産の方が好きです。

一例ですが、アッセイバッファとしては、次のような場合もあります:
 0.02 M Tris-HCl buffer (pH 7.4) containing 300 mM NaCl, 0.1% (w/v) BSA and 0.01% (w/v) triton X-100

ターゲットの親油性が高そうな場合や、後で書く、マトリックス効果がありそうなときは、tween20も添加することもあります。


先の書き込みで書かなかった点は、説明を簡単にするために、第二抗体を固相化する、競合法アッセイで説明します。この場合、スタンダードカーブは、濃度ゼロが吸光度が一番高くて、右下がりのS字状カーブになり、高濃度のスタンダードの吸光度は低値になるようにする必要があります。


まず96ウェルプレートへの第二抗体の量は多めで、これの量に悩まないように次の様なワンパターンです:

6.25 µg per well of anti-mouse IgG rabbit antibody in a final volume of 150 µl, and blocked with 300 µl/well of 1% BSA


これらの準備の後にまずすることは最適な第一抗体濃度決定です。第一抗体をまず1万倍希釈して、その後さらに、2万倍、4万倍、、、1024万倍希釈した液を作ります。これらを用いて濃度ゼロのスタンダードだけを用いて、HRPとTMBなどによる発色まで進めて、x軸が濃い方から薄い方への濃度でy軸を吸光度とするグラフを描くと、右下がりのS字状カーブになります。抗体が濃すぎると標識ホルモンと非標識ホルモンの間の競合が起きない。抗体が薄すぎると、濃度ゼロでさえ発色が薄すぎるということになる。そのため、右下がりの途中の濃度を選択する。

次のステップについては次に続く。

(無題) 削除/引用
No.11927-8 - 2023/11/19 (日) 12:21:31 - おお
あ、本人ではないけど、答えてしもた。

(無題) 削除/引用
No.11927-7 - 2023/11/19 (日) 12:16:47 - おお
>[Re:6] 由々しき事態さんは書きました :
> あのさん
>
> 「PBSだけでうまくいくことも多いですが、目的タンパクのキャラクターに応じて、界面活性剤を入れる必要が生じます。」
> について、
> リコンビナントタンパク質の溶解に相応しい条件はどのように調べてば良いでしょうか?

リコンビナントだからこの条件というわけではないとおもいますよ。リコンビナントであれ、そうでないタンパクであれ、水溶性やエピトープの露出の具合で決まる条件だと思います。

> また、例えばどんな条件を考慮すべきでしょうか?
PBSでもよさそうだけど、多少水溶性が気になってる程度ならtween-20、0.1%が選択肢だと思います。tweenはブロッキング効果もありますから入れることが多いです。加えて、BSAを入れておくと意外と沈殿しない事も多い。てもとのリコンビナントが溶けているバッファーにデタージェントが入ってなければ、それを希釈するわけだから水溶性の心配は無いでしょう。

> 教えていただけると幸いです。
>
>
> 「抗体や血漿を何倍希釈にするという理由や、サンプルの段階希釈のカーブとスタンダードカーブがパラレルになることを示す図の提示が必要です。」
> については
> 下記2点の意味と考えているところです。
> ・検量線の直線性や測定の検出感度・限界の確認
これはいいとして、
> ・リコンビナントタンパクによる検量線が血漿に測定に対応しているかの確認
これの意味がよくわからないけど。リコンビナントに血漿が入っているわけないだろうから。
> 他に理由があればご教示ください。
>
血漿の希釈で二点取るのがいいと言うのは、血漿中にELISA に干渉するものがないかの確認です。2倍に希釈して、数値が半分にならなかったら何か下駄を履いているとか、濃度の高い方でノンスペとが強く反応しているとか。


>

(無題) 削除/引用
No.11927-6 - 2023/11/19 (日) 10:48:47 - 由々しき事態
あのさん

「PBSだけでうまくいくことも多いですが、目的タンパクのキャラクターに応じて、界面活性剤を入れる必要が生じます。」
について、
リコンビナントタンパク質の溶解に相応しい条件はどのように調べてば良いでしょうか?
また、例えばどんな条件を考慮すべきでしょうか?
教えていただけると幸いです。


「抗体や血漿を何倍希釈にするという理由や、サンプルの段階希釈のカーブとスタンダードカーブがパラレルになることを示す図の提示が必要です。」
については
下記2点の意味と考えているところです。
・検量線の直線性や測定の検出感度・限界の確認
・リコンビナントタンパクによる検量線が血漿に測定に対応しているかの確認
他に理由があればご教示ください。

質問多くなり申し訳ありません。
ご回答いただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。

(無題) 削除/引用
No.11927-5 - 2023/11/18 (土) 06:03:03 - あの
通常のEIAであれば、ほとんどの場合には、pHが7.3ぐらいのPBSです。

(時間分解蛍光(delfia)の場合には、トリスバッファですが。)

PBSだけでうまくいくことも多いですが、目的タンパクのキャラクターに応じて、界面活性剤を入れる必要が生じます。


これまで市販キットの無い測定系を開発して論文発表してきた経験からは、抗体や血漿を何倍希釈にするという理由や、サンプルの段階希釈のカーブとスタンダードカーブがパラレルになることを示す図の提示が必要です。


この辺りまで知りたければ教えますが、長くなるので、今回の書き込みは以上だけにしておきます。

(無題) 削除/引用
No.11927-4 - 2023/11/17 (金) 16:07:15 - 由々しき事態
コメントありがとうございます。
非常に参考になりました。

ELISAには希釈した溶液を使います。
参考にさせていただきます。

(無題) 削除/引用
No.11927-3 - 2023/11/17 (金) 09:36:59 - あああ
おお さんのおっしゃるようにキットでもタンパク質を規定量の濃度にし、タンパク質溶液とサンプルをdilution bufferで希釈してます。

なので血漿もbufferで10倍とかに希釈する分には多少誤差は生じますがサンプル間の比較とかなら大丈夫かと思います。
(bufferそのものが何らかの影響を与える可能性は0ではないですが)

うちのチームではキット使ってますが、血漿サンプル(8倍希釈)・検量線用タンパク質液ともに脱イオン蒸留水で希釈しています

(無題) 削除/引用
No.11927-2 - 2023/11/17 (金) 04:20:09 - おお
キットによるだろうけど、キットの場合も精製リコンビナントがついてて、バッファーで希釈するようになっているものが多いと思うけど。

いろいろと夾雑物のある血清や血漿とバッファーで環境の違いで多少ずれを生じる可能性はあるけど、そういうのは避けられないわけで、測れる限りそれがダメな理由にはならないです。もちろん干渉するものがわかっていてその対処方法が確立されているなら別です。


血漿は100%でELISAプレートに入れるんですか?バッファーで希釈して10%ぐらいにできるのなら、よりリコンビナントに近い条件で比べることができます。また、抗体が反応しない動物種があればその血清(たぶん血漿は手に入りにくい)にリコンビナントを加えてもいいかもしれません。血清が無理ならBSAをバッファーに加える手もあります。ELISAブロッキング用BSAも売られてますし(他だとIgGが若干入ってるかな?)。ちなみに血清のアルブミン濃度は大体4%です。

血漿中タンパクの定量を行いたいが検量線の書き方が分からない。 削除/引用
No.11927-1 - 2023/11/17 (金) 02:10:40 - 由々しき事態
血漿中のタンパク質を定量したいです。(定量法はELISAです。)

検量線を書く必要があるのですが、私の扱っているタンパク質のキットが販売されておらず検量線作成で困っています。


生成されたリコンビナントタンパク質をバッファーで溶解し、数パターンの希釈液を作り、検量線を引くのは問題があるでしょうか?
血漿とバッファーで組成が違うので干渉を考慮すればしてもよいことでしょうか?
ご教示いただければと思います。

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