タンパク質Aとタンパク質Bの結合ドメインを同定するために、HAタグ付きタンパク質AとFLAGタグ付きタンパク質BとそのmutantをHEK293TcellにOverexpressionさせ、HA抗体で共免疫沈降させて、タンパク質B抗体を用いてWBで結合ドメイン部位の同定を行なっています。
・タンパク質の溶解Bufferは20mM Tris-HCL pH7.4, 150mM NaCl, 0.5% IGEPAL, 1mM EDTA, 1mM EGTAの組成で、洗浄Bufferはこれの塩濃度を300mMとしたものとしています。
・IP前に4Cで2時間程度Pre-cleaning (アガロースビーズG slurry50%)後、上清を採取して、そこにHA抗体を加えて4CでRotatorで撹拌してOver night.
・翌日2時間、アガロースビーズGを加えて4Cで2時間、Rotaterで撹拌して、上清を除去してビーズを洗浄Bufferで5回洗浄(最後の洗浄時にエッペンドルフを交換)して、Sample buffer 2X (LICOR)で溶出。
上記工程でネガティブコントロール(HA-タンパク質Aを強発現させてないもの)と一緒にタンパク質B抗体でWBしたところ、ネガティブコントロールにポジティブなタンパク質Bの強いバンドを認めました。
既に293cellにHA-タグ付きタンパク質Bを強発現させて、タンパク質A抗体で共免疫沈降(semi-endogenous IP)して、タンパク質Aとタンパク質BとのinteractionはWBで確認しております。
追加実験で293TcellにFLAG付きタンパク質Bだけ強発現させて、ビーズのみ、ビーズ+HA-抗体で免疫沈降させたところ、ビーズ+HA抗体のサンプルにタンパク質Bのバンドを認めました。
これはHA-抗体が非特異的にタンパク質Bと結合して、ビーズにくっついてしまっているのでしょうか?それとも洗浄不足or 洗浄Bufferの条件が緩いせいでしょうか?
なお、本来ならFLAG抗体でタンパク質BをWBで描出したいところなんですが、なぜかFLAG抗体がうまく機能しません(今いるラボでこのプラスミドを用いた論文が10年ぐらい前にpublishはされているのですが、、、)。同じくmutantもタンパク質B抗体では描出されますが、FLAG抗体では描出されません。この使用しているプラスミドに問題があるから、ネガティブコントロールに非特異的バンドが出現している可能性もあるでしょうか?
何かプロトコールでおかしなところがあれば指摘していただければ幸いです。よろしくお願いいたします。 |
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