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miniprepの培養液をmidiprep用に増やすと、プラスミドがとれない トピック削除
No.11921-TOPIC - 2023/11/15 (水) 19:51:12 - mini
次のようにプラスミドのクローニングをしています。
コンピテントセルはSTBL4です。

Day1. プレートに生やしたコロニーをピックアップし、miniprep用に1mLのLB-ampで一晩培養しました。
Day2. その後、miniprepを行い、シークエンスを確認しました。この際、miniprepの培養液の残りは4℃で保存しました。
Day3. シークエンスが正しかった培養液の残りを0.1uLとり、40mLのLB-ampに入れ、一晩培養しました。
Day4. midiprepを行いましたが、収量が極めて悪かったです。40mLから1ugくらいしかとれない。

一方で、miniprepでとれたプラスミドを再度プレートに蒔き、コロニーをピックアップし、40mL培養、midiprepをすると300ugくらいとれます。

どちらも再現性のある現象です。

コロニーピックアップと、培養液の余りを培養するのでは、プラスミドを保有した大腸菌を入れている点でほぼ同じ操作だと思うのですが、何故培養液の余りの方は収量が極端に低いのでしょうか?

可能であれば培養液の余りからプラスミドを増幅させたいのですが、何かノウハウなど教えて頂けますと幸甚です。
 
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(無題) 削除/引用
No.11921-45 - 2023/11/24 (金) 12:32:09 - おお
>[Re:37] momoさんは書きました :
> カルチャー中のプラスミドを保持している全ての細胞はだいたい同じくらいの数のプラスミドを持っているというのを暗黙の前提としています、というかいました。
>
> それに対して、おおさんはそうではないと主張されているのですね?(Yes or No?)

前回の議論で文献を引用してくださってましたので、具体的になにか論拠を探してから書き込むことにしました。

英語のYes Noは日本語と混ぜると分かりにくくなりそうですが、、、コピー数は抗生物質の濃度(あり、なしで)少なくとも以下の文献ではプラスミドの量がほぼ直線的にアンピシリンの濃度に依存していることが示されています(Fig 4だったかな)。したがってアンピシリンのない状態ではコピー数は最低限、場合によってはなくなってしまうと言えるかもしれません。また、このコピー数というのはプラスミド調製の収量に直結することは言うまでもありません。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC235950/

わたしは大腸菌に悪さをしていそうな(毒性があるとか)プラスミドの場合、菌体内のコピー数を調製して維持する目的で抗生物質濃度を下げることもします。

> つまり、いわゆるプラスミドのコピー数なるものは、薬剤で選択を掛けたときに耐性遺伝子の発現量に対する選択が働いて初めて達成される値であって、oriで決まるようなものではないと主張されているのでしょうか?(Yes or No?)

はそれぞれ複製効率が違います。一定の条件(同じ抗生物質濃度とか)でコピー数が違うのはそのせいだと思います。しかしそれと外的要因でコピー数が変わるのは別の話ではないでしょうか。温度下げてもコピー数変わるのだから。

(無題) 削除/引用
No.11921-44 - 2023/11/24 (金) 11:42:43 - お、Jか?
誤字ンゴねぇ…

(無題) 削除/引用
No.11921-43 - 2023/11/24 (金) 11:40:27 - お、Jか?
他人のトピックでえんえとレスバとは、やっぱり一流の研究者は違うンゴねぇ…

(無題) 削除/引用
No.11921-42 - 2023/11/24 (金) 09:51:30 - が
こらこら、色々と言いたいこともあると思いますが、そろそろ終わりなさい。

(無題) 削除/引用
No.11921-41 - 2023/11/24 (金) 01:15:25 - SYBR master
>[Re:40] momoさんは書きました :
>「プラスミドを増やすときのfrequently encountered issue」みたいな意味に取られたのではないですか?

そう言っていないのは、解ってこれまで発言しています。貴方の書き込みは、普通に見れば、「プラスミドを増やすときのfrequently encountered issue」の意味でしか取れません。「トピ主の開示したデータ」で、レアケースのplasmidを想定するのは、貴方が最初に書いた「FAQ」の意味=ナンセンスだ言っているんです。

>通常のプロトコルでは十分な菌体ペレットに対してプラスミド収量が上がらない厄介プラスミドがまれにあって、まれだからこそこのフォーラムにトピが立つわけです。そのような場合には原因はプラスミドの脱落で、その原因はアンピシリン選択が失われた後にプラスミドを持たない菌がovergrowthすることである(と私は考えている)、というのが私の最初からの主張です。

これは、トピ主が開示したデータには無い、貴方の勝手な想像でしか無いですよね?40 mLから集菌したときの菌体量、私とのやり取りの前にも開示されてませんよね?だから、私は、「0.1uLって良くその量取れたよね?って言う量だけど、単位間違っていない?」って聞いたんです。

ちなみに、「このフォーラムにトピが立つ」場合、殆どが学生(マスターやドクターの院生含む)であって、原核生物のかつplasmid収量なんかでは、PhDもっているプロは、簡単な問題に対しては質問していません。

>[Re:40] momoさんは書きました :
> 食事を済ませてお風呂でのんびりしているときにいきなり閃いたのですが、ひょっとして私がFAQといったのを、

僕が、あの文章を書いたのは上から目線では無くて、書き込む前にちょっと落ち着いて書いた方が良いんじゃね、と思って書いたんですけど、自分の文章見たら、そうは取れないね、自戒します。

今回の騒動に近くなったのは、全部知識ひけらかした、トピ主の初期の単位等を指摘しなかったG25さんが諸悪の根源だと思っています。

(無題) 削除/引用
No.11921-40 - 2023/11/23 (木) 20:14:56 - momo
SYBR masterさま、

食事を済ませてお風呂でのんびりしているときにいきなり閃いたのですが、ひょっとして私がFAQといったのを、「プラスミドを増やすときのfrequently encountered issue」みたいな意味に取られたのではないですか?もちろん私はそんなことは一言も言っていないのですが、それ、あるいはそれに近いの意味に取られていたとすれば、あなたのもろもろの反論の背後にあるロジックがわかるような気がしました。元々が私が言ってもいないことなので、それをもって「文章の理解能力」と言われるのは辛いものがあるのですが。

蛇足かもしれませんが、私は通常のプロトコルで問題が生じることが頻繁にあるなどとは一度も主張していません。あくまでまれなケースに限った話です。でも、通常のプロトコルでは十分な菌体ペレットに対してプラスミド収量が上がらない厄介プラスミドがまれにあって、まれだからこそこのフォーラムにトピが立つわけです。そのような場合には原因はプラスミドの脱落で、その原因はアンピシリン選択が失われた後にプラスミドを持たない菌がovergrowthすることである(と私は考えている)、というのが私の最初からの主張です。そう私が考える根拠については、問われたのでいちいち具体的にお示ししました。その根拠が正しいかどうかは別問題ですが、少なくとも具体的に議論できる形では示しています。

(無題) 削除/引用
No.11921-39 - 2023/11/23 (木) 10:19:02 - momo
SYBR masterさま、

長くなってハネられたので2つに分けました。続けます。

> > このフォーラムではしばしば挙がる話題ですので、文字通りfrequently asked questionと言いました。FAQにおっしゃっているようなコノテーションを持たせることはあり得るとは思いますが、私はそのような主張はしていません。
>
> 貴方が、この分野でもプロと呼ばれたいなら、中途半端な意識で書き込まない方が良いと思いますよ。中途半端な「薀蓄=コノテーション」なんて、ゴミレベルでしか無いので。

コノテーションというのは普通には「含意」という意味で、私もその意味で使っています。別の表現をするならば、「あなたはFAQに何か別の独自の意味を持たせておられるようですが。私はただこのフォーラムで同じ質問が何度もあったということを言っているだけです」。

> 僕は、この掲示板でも結構書き込むの躊躇しながら、書いています。だって、此所に集う人ってそれこそ。その分野のトッププロですよ? G25さんなんか、たぶん、1980年代から分子生物やっていて、モレクロとか高い本(当時、貧乏学生には買えない)の、コピー本買ってた世代がいるんです(あ。褒めていないかこれ、ちなみに僕買ったこと無い)。

ここに凄腕でかつその知識を惜しみなく分け与えてくださるG25さんのような方がいらっしゃることには私もたいへん感謝しています。ただし、No.11921-5では私の意見に比較的近いことをコメントしておられるように思います(勝手にお名前を挙げてすみません)。

(無題) 削除/引用
No.11921-38 - 2023/11/23 (木) 10:17:53 - momo
>[Re:35] SYBR masterさんは書きました :
> トピック長くなりましたが、基本的にmomoさんとは、私や「おおさん」と文章の理解能力が異なるんだと思っています。

確認させてください。私の理解能力が低く、SYBR masterさんとおおさんの理解能力が高いと仰ってるわけですね。ずいぶんな言われようですね。

> これって、ずるくないですか?だったら今回のスレと関係ない話を一般化しようとしたのって、貴方ですよね悪いけど。「β-ラクタマーゼ」が問題になるのは、定法を逸脱したときであって、普通(一般的なプロトコル)では問題無いことは、納得して頂けるんですかね?留保したからと言って、FAQでは無いことの証明には為っていませんよね?

Don't take it personallyというか、より良い理解のために議論をしているところにずるいとかずるくないとかいう言葉が出てくるのにまず違和感があります。

それはともかく、"今回のスレと関係ない話を一般化しようとした"わけではなく、プラスミドのタチの悪さには程度があって、トピのケースはコロニーから植え継げば解決したけれど、もっとひどい場合にはこうなるよということを書きました。それをもって一般化とはいわないでしょう。何よりトピのケースが"コロニーからスタートしてもそうな"っていないのだから、程度の違う話だというのは自明のことと受け取って貰えると思っていました(No.11921-19 )。また、"「β-ラクタマーゼ」が問題になるのは、定法を逸脱したとき"とは思っていないし、私たちのケース(はっきりしませんがおそらくトピのケースも)では通常のプロトコルに則っても問題があったと一貫して説明しています。

FAQ云々については既にご説明しましたが、このフォーラムで、"液培から植え継いでプラスミドの収率が落ちて困っている"というトピが過去何度もあったということをそのままfrequently asked questionと言っているのであって、「その程度はfrequentとは言わない」とでもいうならともかく、FAQであることはフラットな事実であると思うのですがいかがですか?No.11921-14を虚心に読み直してみてください。

> > はい、その程度にはプラスミドの分配は安定だし、私もそう書いています。
>
> えーっと、それって、FAQでは無いですよね?極レアな話をあなた、FAQっていったんですよ。

繰り返しになりますが、厄介なプラスミドの挙動がレアであるかどうかと、このフォーラムで何度もあったトピであるかどうかとは関係ありません。

> 悪いけど、厄介なplasmidなんか、貴方よりも沢山扱ったことあるんですよ、此所の古参って。その中で、今回のplasmidは「厄介では無い」と判断して書き込みしているんです。

プラスミドの「厄介性」はgradualなものであって、今回のトピのプラスミドを厄介と呼ぶかどうかはどの点に着目するかで変わっています。ただし、アンピシリンを加えない培地で数十世代飼ってもポピュレーションから1割も失われない(No.11921-34)のが普通のプラスミドであるならば、気をつけて増やさないと収率が悪くなるこのプラスミドは十分厄介だと個人的には思います。

> だったら、なんでFAQっていったん?知っている知識ひけらかしたかったの?

上で既にお答えしました。

(無題) 削除/引用
No.11921-37 - 2023/11/23 (木) 09:21:40 - momo
おおさま、

先の投稿でいくつか確認の質問をしたのですが、またしてもスルーされてしましました。どこまでを共通認識として良いか確認しておかないと議論ができないと思い質問させていだきました。繰り返しても反論が無いということは、それらの点については私に同意していただいているというメッセージであると理解しました(違うのであればおっしゃってください)。

> この文献のFig2aはサンプリングして、抗生物質いりのプレートにまいてポジティブのクローンの割合を見ていますね。すなわち1コピーでも菌体内にあればコロニーが増える。
>
> このような保持の評価ではAMPが消費されても収量が劇的に落ちないということをサポートしてませんよね。

はい、もちろんプラスミドを落としていない細胞の割合を表しているデータで、安定性という言葉はそのことを指していると思ってお示ししました。つまり、プラスミドのコピー数(先にG25さんがお示しになったような値)といわれるものはoriの種類によって内在的に(ある程度の幅はあるものの)決まっているものであって、カルチャー中のプラスミドを保持している全ての細胞はだいたい同じくらいの数のプラスミドを持っているというのを暗黙の前提としています、というかいました。

それに対して、おおさんはそうではないと主張されているのですね?(Yes or No?)つまり、いわゆるプラスミドのコピー数なるものは、薬剤で選択を掛けたときに耐性遺伝子の発現量に対する選択が働いて初めて達成される値であって、oriで決まるようなものではないと主張されているのでしょうか?(Yes or No?)No.11921-23にも関連したことをお書きになっていますね。選択をキツくすることでコピー数が変動することはあり得ることかと思いますが、それで一桁変わるようなことはないと個人的には思います(スペキュレーション)。逆にコピー数がそういうものであるという典拠をお示しいただけますか?

(無題) 削除/引用
No.11921-36 - 2023/11/23 (木) 03:54:34 - おお

>
> 1/1000に植え継いだ場合、1000倍に増えるにはわずか10世代なので、プラスミドの有無で増殖に差がないのであれば細胞内に数百コピーあるプラスミドがそんなに落ちるとは思えないのですが(それともそうなるとお考えなのでしょうか?)、いくら直観的に正しく思えてもあくまで"スペキュレーション"ですので検索してみました。
> www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6309527/
> たまたま出てきた文献でこれが最適とは思いませんが、Fig2aに選択を掛けない30世代の植え継ぎを8回繰り返したデータがあります。グラフはlogですので正確な値は読み取りにくいですが、30×8世代の後にもプラスミドを失った細胞の方が少数派であることが見て取れます。

この文献のFig2aはサンプリングして、抗生物質いりのプレートにまいてポジティブのクローンの割合を見ていますね。すなわち1コピーでも菌体内にあればコロニーが増える。

このような保持の評価ではAMPが消費されても収量が劇的に落ちないということをサポートしてませんよね。

(無題) 削除/引用
No.11921-35 - 2023/11/22 (水) 23:03:48 - SYBR master
トピック長くなりましたが、基本的にmomoさんとは、私や「おおさん」と文章の理解能力が異なるんだと思っています。

>[Re:30] momoさんは書きました :
> はい、ですから「特にタチが悪いプラスミドの場合は」と留保を付けて書いています。

これって、ずるくないですか?だったら今回のスレと関係ない話を一般化しようとしたのって、貴方ですよね悪いけど。「β-ラクタマーゼ」が問題になるのは、定法を逸脱したときであって、普通(一般的なプロトコル)では問題無いことは、納得して頂けるんですかね?留保したからと言って、FAQでは無いことの証明には為っていませんよね?

> はい、その程度にはプラスミドの分配は安定だし、私もそう書いています。

えーっと、それって、FAQでは無いですよね?極レアな話をあなた、FAQっていったんですよ。悪いけど、厄介なplasmidなんか、貴方よりも沢山扱ったことあるんですよ、此所の古参って。その中で、今回のplasmidは「厄介では無い」と判断して書き込みしているんです。

> はい、通常は問題ありません。

だったら、なんでFAQっていったん?知っている知識ひけらかしたかったの?

> このフォーラムではしばしば挙がる話題ですので、文字通りfrequently asked questionと言いました。FAQにおっしゃっているようなコノテーションを持たせることはあり得るとは思いますが、私はそのような主張はしていません。

貴方が、この分野でもプロと呼ばれたいなら、中途半端な意識で書き込まない方が良いと思いますよ。中途半端な「薀蓄=コノテーション」なんて、ゴミレベルでしか無いので。僕は、この掲示板でも結構書き込むの躊躇しながら、書いています。だって、此所に集う人ってそれこそ。その分野のトッププロですよ? G25さんなんか、たぶん、1980年代から分子生物やっていて、モレクロとか高い本(当時、貧乏学生には買えない)の、コピー本買ってた世代がいるんです(あ。褒めていないかこれ、ちなみに僕買ったこと無い)。原核生物関連で、中途半端なこと書かない方が良いと思いますよ、その分野はたぶん貴方のボスとかが、学生時代通過してきていて、かなりマニアックなレベル(当時の論文読んでると、試薬のロットやメーカーまで大事だったりするので、今の論文って超楽よね、とか思うレベルです)まで検討されているので。なので下手なこと書いたら、生きていけないくらいダメージ食らうでしょ。

最後に、momoさんがこれまでのmomoさんなら、有用な情報を沢山出してくれたので、私はその情報に関しては信頼しています。

(無題) 削除/引用
No.11921-34 - 2023/11/22 (水) 08:30:11 - momo
>[Re:33] おおさんは書きました :

丁寧にお答えしたつもりなのにスルーされていてとても悲しいのですが、私たちの観察した濁度の低下がファージ感染による溶菌でないことと、アンピシリンが殺菌的であることはご納得いただけたということでよろしいでしょうか?

> > > Amp耐性遺伝子産物は分泌されるから、培地のAmpはすぐに消費されて効かなくなるとは言いますが、通常のプロトコールでそんな困ることはふつう起こってませんね。
> >
> > あくまでタチの悪いプラスミドに限った話です。
> それをAMPの特性と絡めて説明しているからです。

「からです」とありますから、何かの理由をご説明になっているのだと推察しますが、何に対するご説明なのか私にはよくわかりません。それはともかく、私の説明はもちろんアンピシリンの特性を元にしていますので、ご自身でお書きになっていた(あれを質問だとは思わなかったのですが)カナマイシンでは起こらないと思っています。(データを持っているかと言われれば、カナマイシン選択のプラスミドはほとんど使っていないのでありません。もちろんカナマイシンでも起こるというデータもありませんが。)

> どの程度安定なのかという具体的なデーターはありますか?それはAMPがすぐ効かなくなるだろうというスペキュレーションからの、スペキュレーションですか?

1/1000に植え継いだ場合、1000倍に増えるにはわずか10世代なので、プラスミドの有無で増殖に差がないのであれば細胞内に数百コピーあるプラスミドがそんなに落ちるとは思えないのですが(それともそうなるとお考えなのでしょうか?)、いくら直観的に正しく思えてもあくまで"スペキュレーション"ですので検索してみました。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6309527/
たまたま出てきた文献でこれが最適とは思いませんが、Fig2aに選択を掛けない30世代の植え継ぎを8回繰り返したデータがあります。グラフはlogですので正確な値は読み取りにくいですが、30×8世代の後にもプラスミドを失った細胞の方が少数派であることが見て取れます。

Ampがすぐ効かなくなるということに関しては、先にお示ししたpETのサイトにある記載とpBRとpUCのコピー数の差から10^6/mL以下で選択が効かなくなるとそれなりの根拠をもって"スペキュレーション"しました。大腸菌のオーバーナイトカルチャーは10^9/mL位かと思いますので、これを1/1000に植え継ぐと10^6/mLということになります。悪い"スペキュレーション"ではないように思っていますが、そうでないというなら根拠を示してください。

そもそもおおさんがNo.11921-14の私の最初の主張のどこに引っかかりを感じておられるのかよくわからないで困惑しております。

(無題) 削除/引用
No.11921-33 - 2023/11/22 (水) 02:23:43 - おお
>[Re:32] momoさんは書きました :
> >[Re:29] おおさんは書きました :
> > Amp耐性遺伝子産物は分泌されるから、培地のAmpはすぐに消費されて効かなくなるとは言いますが、通常のプロトコールでそんな困ることはふつう起こってませんね。
>
> あくまでタチの悪いプラスミドに限った話です。
それをAMPの特性と絡めて説明しているからです。

>悪さをしないプラスミドであれば、プレートから植え継げばアンピシリン選択を掛けなくとも十分な収量が得られると思います。プラスミドの分配はその程度には安定だという理解です。

どの程度安定なのかという具体的なデーターはありますか?それはAMPがすぐ効かなくなるだろうというスペキュレーションからの、スペキュレーションですか?

(無題) 削除/引用
No.11921-32 - 2023/11/21 (火) 08:08:24 - momo
>[Re:29] おおさんは書きました :
> Amp耐性遺伝子産物は分泌されるから、培地のAmpはすぐに消費されて効かなくなるとは言いますが、通常のプロトコールでそんな困ることはふつう起こってませんね。

あくまでタチの悪いプラスミドに限った話です。悪さをしないプラスミドであれば、プレートから植え継げばアンピシリン選択を掛けなくとも十分な収量が得られると思います。プラスミドの分配はその程度には安定だという理解です。もちろんだからといってアンピシリンを抜いた培地をルーチンに使ったりはしませんが。

(無題) 削除/引用
No.11921-31 - 2023/11/21 (火) 08:03:21 - momo
> > 「アンピシリン 殺菌的」とGoogle検索したところ、アンピシリンは殺菌的に作用するとの記載を多数見つけました。むしろ、静菌的であるとする主張の根拠が薄いように思います。
>
> それは薬学的視点のものも含まれてますよね。

薬学的視点とはどういう意味でお使いなのかわかりませんが、アンピシリンは一般に殺菌的とされているという主張が間違っているとおっしゃっていますか?でしたら、静菌的だという典拠を示していただけますか。

> ここでよく言われているのはAmpの場合形質転換のあと回復培養がなくてもクローンが拾えるという話がよくされています。プレート上で培養時間が長引くとサテライトができるのもAmpの特徴です。

細胞壁合成を標的としているので、作用するのに細胞分裂(細胞成長)を必要としているのは当然かと思います。それは殺菌的か静菌的かという議論とは別の話でしょう。

> それはどの時点でコンタミしたのかによりますよね。

もちろんそれも踏まえて判断しているということです。私たちのケースでファージのコンタミの可能性がそれでも排除できないとは、たとえばどのような状況を想定しておられるのでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.11921-30 - 2023/11/21 (火) 07:55:40 - momo
このトピックの事例の解明のためにはトピ主さんからの追加情報が必要な段階にかなり前に達していたと思うのですが、このフォーラムのfrequently observed patternsになってしまいました。

> では、今回は当てはまりませんよね?コロニーからは普通に培養でき、かつそれなりの収量得ているので。

はい、ですから「特にタチが悪いプラスミドの場合は」と留保を付けて書いています。

> そもそも、普通に使われているプロトコールなら、今回の「前培養の培地中のβ-ラクタマーゼ」の量なんて問題無いんですよ、植え継ぎが0.1mLでも0.2mLでも。

はい、その程度にはプラスミドの分配は安定だし、私もそう書いています。問題が生じるのは「厄介な」プラスミドのみで、ここではその話をしていると思っていたのですが。

> もしその植え継ぎ量が問題になるようなら、一般的な「植え継ぎのプロトコール」そのものが書き換わっていますよ、

はい、通常は問題ありません。

> そもそも、このフォーラムで「β-ラクタマーゼ」が問題になるのは、大抵「普通に使われているプロトコール」を「大きく逸脱」した方法を使用しているときであって、FAQでは無いんです。

このフォーラムではしばしば挙がる話題ですので、文字通りfrequently asked questionと言いました。FAQにおっしゃっているようなコノテーションを持たせることはあり得るとは思いますが、私はそのような主張はしていません。

> >[Re:24] momoさんは書きました :
> > ファージのコンタミが原因かどうかはさすがに判断できます。
>
> この回答も少し的外れですね、引用は止めますけど。そこそこの濃度の「ファージのコンタミ」が起きると、白濁した菌体液が速効で「クリアー=透明度が増す」に為るんですよ。

溶菌すれば濁度が下がるのは当たり前ですが、そのことに関して私が的はずれなことを書いていますか?

> もし速攻で、「ファージのコンタミ」が判るくらいなら、

私は「速攻で」ファージのコンタミがわかる「一般的な」方法があるとは書いていません。私たちのラボで経験したケースについて、それがプラスミドのtoxicityが原因ではなくファージのコンタミを疑うという指摘に対して、そうでないと判断する根拠があったということを言っただけです。同じプラスミドは再度の形質転換でも同じ挙動を示すし、シングルコロニーアイソレーションをしてもそれは変わらないし、サブクローンを作ったらどこがtoxicか狭められた(つまりサブクkローンによっては問題なし)だし、アンピシリン培地による洗浄で収量が改善するし、ここでは全てを思い出すことはできませんが、それらの状況を総合して判断しています。また、もしお説のとおりファージが空を飛ぶのであれば、ラボの他のプラスミドについても同様なことがかなりの頻度で起こるはずですが、そのようなこともありません。

追加の情報として、pETシステムの解説に以下のような記述を見つけました。
m-hub.jp/biology/93/points-for-induction-of-protein-expression-by-pet-system
「たとえば pBR322系プラスミドでは、菌体がおおよそ10^7細胞/mLを超えた時点でアンピシリンが効果を示さなくなり、プラスミド保持が菌体の増殖を相対的に遅らせる場合は特に、菌体濃度の上昇がプラスミドを持たない菌の増殖を促進します。」
最初の方でG25さんが情報提供してくださっているpBR系とpUC系のコピー数の差を考えると、pUC系なら10^6/mL以下でもはやアンピシリン選択は掛かっていないことになりますね。

(無題) 削除/引用
No.11921-29 - 2023/11/21 (火) 05:44:17 - おお
Amp耐性遺伝子産物は分泌されるから、培地のAmpはすぐに消費されて効かなくなるとは言いますが、通常のプロトコールでそんな困ることはふつう起こってませんね。どうもCarbenicillinが出てきた時のうたい文句が関係しているような気がしてます。それまではAmpは消化されるからプラスミドプレップでどうこうという話はほとんどなかったので、
一時期、Amp追加とか、菌体を遠心して新しいアンプ入り培地に更新したりとかやったことはありますが、感触で(同時に比較してないのではっきりとしたことは言えないけど)、収量としては劇的に改善したとまでは言えません(それなりの改善はあった感触はあります)。

一度Amp耐性の菌で何時間か培養して、培地を回収してフィルターかけるなどしてAmp耐性でない菌を入れて培養してみてほしいような気までしていますね。

(無題) 削除/引用
No.11921-28 - 2023/11/21 (火) 02:36:34 - おお
>[Re:26] momoさんは書きました :
> >[Re:25] おおさんは書きました :
> > おっしゃっているケースでそれは示されてないですよね。
>
> 失礼しました。「アンピシリン 殺菌的」とGoogle検索したところ、アンピシリンは殺菌的に作用するとの記載を多数見つけました。むしろ、静菌的であるとする主張の根拠が薄いように思います。

それは薬学的視点のものも含まれてますよね。
ここでよく言われているのはAmpの場合形質転換のあと回復培養がなくてもクローンが拾えるという話がよくされています。プレート上で培養時間が長引くとサテライトができるのもAmpの特徴です。

> どういうことでしょうか?
> 特定のプラスミドのみが(シングルコロニーアイソレーションの後にも)先に描写したような振る舞いをして、他の多くのプラスミドがそうでなければ、ファージによる汚染が原因でないことは明らかだと思うのですが、違いますか?

それはどの時点でコンタミしたのかによりますよね。

(無題) 削除/引用
No.11921-27 - 2023/11/20 (月) 23:10:48 - SYBR master
いない間に、おおさんが参戦しているとはw

>[Re:19] momoさんは書きました :
> 特にタチが悪いプラスミドの場合はコロニーからスタートしてもそうなります。そのような場合には、これも既に何度も議論されていますが、30℃で培養して、当然収率は落ちるので培養のスケールを上げることになります。

では、今回は当てはまりませんよね?コロニーからは普通に培養でき、かつそれなりの収量得ているので。

そもそも、普通に使われているプロトコールなら、今回の「前培養の培地中のβ-ラクタマーゼ」の量なんて問題無いんですよ、植え継ぎが0.1mLでも0.2mLでも。私でも若いときに馬鹿みたいに実験していたとき、昔は菌体の培養時間がボトルネックだったのでプロトコール外の0.2-0.4mLで植え次いで、培養時間短くししようとした(例えば夜10-11時から朝の8時位を目指して)、研究者は沢山いると思いますよ(自分に刺さるなこれ)、大抵目的収量が取れなくてやっぱだめだったか見たいな(まあ、大体最低限使える量は取れてたけど、最終、1ugは無い)。多分ですが、G25さんだけでなく、他のおおさんを含む古参の方も同じようなことして、失敗?はしていると思います。もしその植え継ぎ量が問題になるようなら、一般的な「植え継ぎのプロトコール」そのものが書き換わっていますよ、「菌体洗ってから植え次げ」と。それが無い現状では、「β-ラクタマーゼ」の量なんぞ問題の範疇に入れる必要ないです。

そもそも、このフォーラムで「β-ラクタマーゼ」が問題になるのは、大抵「普通に使われているプロトコール」を「大きく逸脱」した方法を使用しているときであって、FAQでは無いんです。

>[Re:24] momoさんは書きました :
> ファージのコンタミが原因かどうかはさすがに判断できます。

この回答も少し的外れですね、引用は止めますけど。そこそこの濃度の「ファージのコンタミ」が起きると、白濁した菌体液が速効で「クリアー=透明度が増す」に為るんですよ。cDNAとかゲノムのファージライブラリー扱ったことがあると知っているんですけど(もう扱ったことあるの年寄りだけだけど)。ただ、ごく薄い「ファージのコンタミ」は、残念ながら菌体培養、特に液培では判り難いんです。さらに菌の遺伝子系がwildに近いともっと厄介で、当時は判らなかったけどCRISPRの性で、使ったファージに耐性を獲得し、昨日見えていたプラークすら、今日消えてたりするので、すぐに判断なんか私にはできないです。あと、ラムダPhageをpBlueSciptを(IIでは無いやつ)に関わるM13系ファージも、当時取扱注意だった。当時の超エラい先生曰く(名前省く)「ファージは空を飛ぶ」のフレーズは今でも覚えていますね。

もし速攻で、「ファージのコンタミ」が判るくらいなら、理研のFANTOMのfull-length cDNAで、新規マウス遺伝子として当時のNatureで大々的にアナウンスした遺伝子の大半が、lambda DNAのコンタミでしたのなんてすぐに解ったはずですよ。(あいつらしれっと都合の悪いデータ消したけど(アナウンス有ったらゴメンナサイ、個人的にはこれに関するアナウンスは知らない))。

(無題) 削除/引用
No.11921-26 - 2023/11/20 (月) 18:22:21 - momo
>[Re:25] おおさんは書きました :
> おっしゃっているケースでそれは示されてないですよね。

失礼しました。「アンピシリン 殺菌的」とGoogle検索したところ、アンピシリンは殺菌的に作用するとの記載を多数見つけました。むしろ、静菌的であるとする主張の根拠が薄いように思います。

> > ファージのコンタミが原因かどうかはさすがに判断できます。
>
> 今後のために詳しく教えてください。

どういうことでしょうか?
特定のプラスミドのみが(シングルコロニーアイソレーションの後にも)先に描写したような振る舞いをして、他の多くのプラスミドがそうでなければ、ファージによる汚染が原因でないことは明らかだと思うのですが、違いますか?

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