お世話になります。
当方そこまでタンパク質精製の経験はありませんが、マニュアルに従ってなんとか精製できています。
ただ、Hisタグタンパク質の、Niアガロースへの素通り画分がかなり多く、10%ほどしか結合していないようです。
可能性としては何らかの理由でHisタグが隠れているか(GSリンカーを持たせてはいます。)、タグが切れてしまっているなど考えています。
プロトコルは、
1.
50 mM リン酸バッファー+ 300 mM NaCl, pH8に10 mM imidazoleを加えたもので半日ほど室温でNi-NTAアガロースを平衡化。
2.
上記バッファーにバッファー置換したタンパク質溶液をアガロースへ、4度、一晩ローテーション
3. 上記バッファーで洗浄(OD280をモニターしながら)。この時、素通り画分も回収。
4. 上記バッファーに、250 mM imidazoleを加えたもので1 ml x5回溶出を行う(OD280をモニターしながら)
この条件では多くが素通り画分にきます。
この素通り画分を等量の50 mM リン酸バッファー+ 300 mM NaCl, pH8で希釈し、終濃度を5 mM imidazoleにしたものに新しいNi-NTAアガロースを加えると、やはり10%ほど結合してくれます。
単純に考えてアガロースの量を増やせば良さそうですが、結合キャパを考えると十分そうです。
(10 mlのタンパク質溶液に対して、packed 250 ulのNi-NTA(WAKO)を使用)
そこで質問なのですが、
もし上記プロトコルにおかしな点がありましたらご指摘いただけませんでしょうか?
もう一つの質問なのですが、
私のタンパク質はCaを立体構造の安定化に必要だといわれる方もいました。
ただ、リン酸バッファーにCaCl2を加えるとリン酸カルシウム沈殿が生じるので、添加は難しいと思います。
そこでTrisにCaCl2を加えようかと思いましたが、お作法的にはTrisはNiでの精製に不向きとのことでした。
そこでCaが入れられる手元にあるバッファーとしてHBSS (+)というものがあるのですが、これはNi精製と相性がよいでしょうか?あるいは別のバッファーでおすすめがありましたらご教示ただけましたら幸甚です。
どうぞよろしくお願いいたします。 |
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