実は植物体を直接GUS染色液に浸しても、染まることは染まります。例えばシロイヌナズナの根ならアセトン処理をしなくても十分染色できるでしょう。ただ、正確に染色したい場合、アセトン処理が必要になることがほとんどです。
というのは、X-glucの透過性が組織・細胞によって大きく異なっているためです。とくにクチクラワックスを持つ地上部は表皮以外にほとんど浸透しないため、アセトン処理によってクチクラ層を破壊して確実に均一に浸透させないと、本来の発現パターンと染色パターンが大きく食い違ってしまうことになります。確かに固定という意味合いもあると思いますが、アルデヒドではなくアセトンを使う理由は透過性の向上と言ってよいと思いあmス。
『モデル植物の実験プロトコール』にアセトン処理の有無やフェリシアン・フェロシアンの濃度による染まり方の違いを比較した解説があるので、読んでみるとよいと思います。 |
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