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FCS vs NBCS トピック削除
No.11705-TOPIC - 2023/08/14 (月) 16:17:41 - NBCS
いつも勉強させていただいております。
私はHEK293T細胞の培養を盛んに行うラボで教員をしております。
皆様もご存知の通り、FBSが高騰化しており、安い南米産でも500 mlが2万円台で買えていたものが3万円台中盤から後半に上がっています。
私どもの研究室では10%から5% FBSに減らして研究をしております。

安全なニュージーランド産もFBSにいたっては500 mlでも5-10万もざらです。

限られた研究費の中でもどうにかアクティビティを落とさないよう話し合いを教員間で行なっています。

さて、羊土社「時間と研究費(さいふ)にやさしいエコ実験」によると、培養細胞は必ずしもFBSではダメなのか?という興味深い疑問が投げかけられております。

そこで皆様のご意見をお聞かせいただきたいです。
HEK293Tなどの一般的な遺伝子導入に用いられる培養細胞の培養に、FCSではなく、new born calf serum (NBCS)やその他の類似物を使用することは可能でしょうか?

あるいは、NBCSで順化されたHEK293Tなど売られていないかも見ていますが、見つけられないでいます。
試しに5% FBSで買っていたHEK293T細胞を5% NBCSで培養したところ、3日で死滅したということ人伝えで聞いたこともありますので、どうなんだろうと大変興味があります。

どうか、情報交換していただけると大変ありがたく思います。
よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.11705-15 - 2023/10/05 (木) 11:12:29 - Unknown
ここ二年ほどNBCSを常用しています。
冷凍庫の奥に眠っており、使用期限が20年を越したものが10本ほど
残っていましたので、お試しに10%で使用したまま継続中です。
HEK293、Hela、CHO、Veroなどは問題なく使用できています。
トランスフェクションも問題なくできています。
FBS使用時と効率や発現量の比較まではしていません。

古いせいか、解凍後の滓がとても多く、10000rpm、15分程度の遠心で取り除く必要があります。
一応、非動化して使用しています。

ご参考になりましたら幸いです。

(無題) 削除/引用
No.11705-14 - 2023/08/17 (木) 16:16:08 - おお
因みにFBSのheat inactivationは特定の血清成分が実験に干渉するような時には行う時があります。

(無題) 削除/引用
No.11705-13 - 2023/08/16 (水) 09:35:27 - NBCS
み様

ありがとうございます。
はい、PEImaxは数万円のものを使用しておりまして、今後数年間購入の必要性はなさそうです。

> 導入後に培地交換はしなくても毒性とか気になるような実験ですか?私は交換しませんが死細胞は殆ど発生しません。PEI自体がリポフェクションと比べで毒性低いですから。

組換えタンパク質を培地中に分泌させ、それをその後に精製するため、血清タンパク質はできるだけ減らしたい目的があります。

(無題) 削除/引用
No.11705-12 - 2023/08/15 (火) 22:56:26 - おお

>[Re:7] NBCSさんは書きました :
> k様、おお様、
>
> やはりFBSを別のものに変えるというのは第一選択ではないように感じました。
>
> 一つおお様からのコメントで気になったことがありますが、CSは補体不活性化が必須なのでしょうか?
> 当ラボではFBSは補体不活性化をすることにしていますが、3T3細胞を購入したところから補体不活性化は必要ないと言われたため、3T3は補体不活性化をしていないNBCSを使用しています。
>
>

However, newborn calf serum (NBCS) or adult sera are also used and show higher concentrations of complement components than FBS [5].

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8615100/

むしろ補体系が完全にけいせいされてないFBSの方がheat inactivation を必要としません。

(無題) 削除/引用
No.11705-11 - 2023/08/15 (火) 22:38:03 - み
>[Re:10] NBCSさんは書きました :
> 今はディッシュすら洗って再利用しており、遺伝子導入はPEImax、5%FBS in DMEMで細胞を増やし、遺伝子導入後の培地交換は自作の血清フリーOptiMEMに替えています。

PEIは数万円の粉末を購入して溶解すれば50mlくらい作成できたと思います。
導入後に培地交換はしなくても毒性とか気になるような実験ですか?私は交換しませんが死細胞は殆ど発生しません。PEI自体がリポフェクションと比べで毒性低いですから。

(無題) 削除/引用
No.11705-10 - 2023/08/15 (火) 20:55:29 - NBCS
あああ様、ありがとうございます。
Expi293F、存じております。

ただ私どものラボはいわゆる昔ながらのやり方を踏襲しつつ、その中でどれだけコストを抑えられるかということしか実際問題変えることができそうにありません。

Expiの場合は培地あたりの分泌量はおっしゃる通りですが、ただ専用の8%ガスのインキュベーターの用意、高価な培地と専用の遺伝子導入試薬、培養用のシェーカー等、セットアップするだけでも莫大な予算がかかり、そもそもFCSが買えなくなるくらいの予算状況ではとてもとりかかる方針とはなりません。

今はディッシュすら洗って再利用しており、遺伝子導入はPEImax、5%FBS in DMEMで細胞を増やし、遺伝子導入後の培地交換は自作の血清フリーOptiMEMに替えています。

(無題) 削除/引用
No.11705-9 - 2023/08/15 (火) 12:13:58 - おお
>[Re:8] あああさんは書きました :
> 大量発現が目的ならexpi293にするのはどうですか。
> 培地の値段は高くなりますが、サスペンジョンで高密度培養ができて培地当たりの収量が増えるので割安になるかもしれません

もともと293Tなどを低血清で浮遊細胞としてアダプトしてそれを大量発現につかったのがさらに特化されてそういう商品になっているのだと思う。逆に言うとDMEM/F12、血清2%であだぷとしてしまえばいいともいえるかも。

(無題) 削除/引用
No.11705-8 - 2023/08/15 (火) 11:01:26 - あああ
大量発現が目的ならexpi293にするのはどうですか。
培地の値段は高くなりますが、サスペンジョンで高密度培養ができて培地当たりの収量が増えるので割安になるかもしれません

(無題) 削除/引用
No.11705-7 - 2023/08/15 (火) 10:52:37 - NBCS
k様、おお様、

コメントをお寄せくださり、ありがとうございます。
血清ではなく、培地側を変えていくというアプローチですね。
組換えタンパク質の調製にはOpti-MEM1を使用しています。

やはりFBSを別のものに変えるというのは第一選択ではないように感じました。

一つおお様からのコメントで気になったことがありますが、CSは補体不活性化が必須なのでしょうか?
当ラボではFBSは補体不活性化をすることにしていますが、3T3細胞を購入したところから補体不活性化は必要ないと言われたため、3T3は補体不活性化をしていないNBCSを使用しています。

(無題) 削除/引用
No.11705-6 - 2023/08/15 (火) 10:37:20 - NBCS
AA様、あああ様

コメントをお寄せくださり、ありがとうございます。
当研究室では主に組換えタンパク質の調製目的でHEK293Tを大量培養しております。

私が人伝えで聞いた、HEK293TをNBCSで培養すると3日目で死滅した、ということでしたが、そのNBCSで諸事情で補体不活性化をしていなかったものです。

上記理由により年間消費量が多いので整合性を守りつつどうにかコストダウンをしたいと思っています。
貴重なご意見、ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.11705-5 - 2023/08/15 (火) 00:05:10 - おお
https://www.thermofisher.com/order/catalog/product/12491023
Advanced DMEM
って言うのがあって、血清は2%ぐらい入れておけば大丈夫と言うものがあります。ばいちじしんの値段は高いですが、、、入っているものも公開されていますので、自作でもいいかもしれません。
https://www.thermofisher.com/us/en/home/technical-resources/media-formulation.1.html

OPTIーMEMも低血清で増殖維持できるとされてますね。

場合によっては、FCSの濃度を下げてふそくぶんをCSで補うって言うのもできなくも無いかなと思います。CSの場合はheat inactivation が必要です。死んだのは補体活性化によるものかもしれません。加えてロットの相性もあるかもしれない。

(無題) 削除/引用
No.11705-4 - 2023/08/14 (月) 18:02:48 - k
お使いの細胞に適しているかどうかわかりませんが、最近は無血清完全合成培地も販売されており、血清なしでも増殖やタンパク質の発現生産が可能です。500ml で1万円+αほどみたいです。無血清完全合成培地の開発研究は大変長い歴史があります。

(無題) 削除/引用
No.11705-3 - 2023/08/14 (月) 17:51:07 - あああ
培養した細胞の用途がわかりませんが、NBCSで同じ結果になるなら別に構わないのではないでしょうか。

ただ、いつもNBCSに変えたことを疑わなくてはいけなくなり、そのコスト(実験費と人件費)がばかにならないと思うので、FCSの値段が上がってもFCSを使い続けようと私は思っています。

そもそもヒト細胞をウシ血清で培養しているので、胎児か新仔より、過去の実験や文献との整合性だと思います。もちろん胎児血清の方が増殖はいいと思いますが。

(無題) 削除/引用
No.11705-2 - 2023/08/14 (月) 16:54:44 - AA
NBCSを使うNIH3T3をFBSを使うHEK293と同時期に使っていたとき、学生が間違ってNBCS入の培地をHEKに使っていました。気付いた段階で捨てて起こし直したので性質がどうなっていたかはわかりませんが、とりあえず死んだりはしていませんでした。

FCS vs NBCS 削除/引用
No.11705-1 - 2023/08/14 (月) 16:17:41 - NBCS
いつも勉強させていただいております。
私はHEK293T細胞の培養を盛んに行うラボで教員をしております。
皆様もご存知の通り、FBSが高騰化しており、安い南米産でも500 mlが2万円台で買えていたものが3万円台中盤から後半に上がっています。
私どもの研究室では10%から5% FBSに減らして研究をしております。

安全なニュージーランド産もFBSにいたっては500 mlでも5-10万もざらです。

限られた研究費の中でもどうにかアクティビティを落とさないよう話し合いを教員間で行なっています。

さて、羊土社「時間と研究費(さいふ)にやさしいエコ実験」によると、培養細胞は必ずしもFBSではダメなのか?という興味深い疑問が投げかけられております。

そこで皆様のご意見をお聞かせいただきたいです。
HEK293Tなどの一般的な遺伝子導入に用いられる培養細胞の培養に、FCSではなく、new born calf serum (NBCS)やその他の類似物を使用することは可能でしょうか?

あるいは、NBCSで順化されたHEK293Tなど売られていないかも見ていますが、見つけられないでいます。
試しに5% FBSで買っていたHEK293T細胞を5% NBCSで培養したところ、3日で死滅したということ人伝えで聞いたこともありますので、どうなんだろうと大変興味があります。

どうか、情報交換していただけると大変ありがたく思います。
よろしくお願いいたします。

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