3. NGSでゲノムを読むなら、磁気ビーズ法は必須でしょうか。
必須ではないと思いますが、アダプターを付けたDNAをPCRで増幅してライブラリーを作成する場合、短いDNAが取り除けていないとシーケンスに不適な短いライブラリーDNAが多く増幅されてしまいます。
数年前にAMPureXPと短いDNAを除けると謳う一般的なカラムを比べたことがありますが、AMPureXPの圧勝でした。カラムでは多少の短いDNAが残るようでPCR後に短いライブラリーDNAががっつり増幅されました。一方でAMPureXPでは短いDNAは全く増幅されませんでした。
AMPureXPを水で薄めることで、カットオフサイズがコントロールできるはずなので一度
DNAマーカーなどを使って予備実験するのもオススメです。
もちろん、増幅後、短いDNAをゲル抽出で除くこともできますが、最初から至適サイズのDNAを増幅する方がライブラリー内のDNA配列の多様性が担保できそうです。特にChip-seq など微量なDNAを出発材料にするときには気になりますね(同じ配列ばかり読みたくない)。
というわけでどんな方法であれ短いDNAが確実に除くことができることが重要だと思います。 |
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