基本的に行ったことが無い実験ですが、知っている範囲内で。
>[Re:1] nbさんは書きました :
> 【懸念点】
> 5. Cas9による切断が起こっているか?→操作3で意外とたくさんのコロニーが生えてくる。ゲノムDNAが切断されっぱなしでNHEJやHRによる修復がないと死滅する気がするのですが。。。死滅しないでたくさんのKOじゃない株が生えてくるのはおかしいでしょうか。
そもそも、原核微生物は非相同末端結合(non-homologous end-joining:NHEJに関連するDNPK-csやLigaseIVさらにKuも持っていないので)が無いか、有っても非常にごく希な微生物のみです(NHEJ関連タンパク質のkuを持っているやつが居ると聞いたことがあります)。したがって相同組み換え(homologous recombination; HR)が起きない限り、ゲノムが切断されたままですので、死滅するのが一般的に考えられています。
> 6. 相同組み換えが起こっていないのでは?→Exonucleaseが働いているか?→Homology armの5'はリン酸化されている必要がありますか?現状、ただのPCR産物です。
BET(Beta-recombinase)はssDNA結合タンパク質です。dsDNAには基本くっつかないと考えて良いと思います。lambda Redの5'→3'exonucleaseの特性についてはよく解らないですが、REDの説明図にはリン酸化の有無は示されていませんので、必要ないのかもしれません。一方で市販されているlambda exoは5'リン酸化が必要な酵素ですが、同じモノかどうかは知りません。ただ、働いていないとするとBETを介した相同組み換えは、メカニズム上起きえないです。
基本的にLmabda REDとCas9を利用したHRは、予想以上に効率は良くないみたいですね。そもそもCas9の発現量とsgRNAの転写量が最適化されていないため(sgRNA量>Cas9量)、Cas9の切断効率そのものが悪いのでは無いか、という考察を聞いたことがあります(卒論や修論では無く、たぶん学会発表です)。そのため、HRが起きたときのみにセレクションが掛かるように、Amp耐性遺伝子等を組み込んで居るようです。
>[Re:2] nbさんは書きました :
> すみません。タイトルを間違えてしまいました。
> RecBCDではないです。。。
ですね。システムの説明には良く出てきますが。 |
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