核酸は弱酸とは言え酸であり純水で溶解すると酸性となり、これが徐々に分解を進めるので、特に長期保存を弱塩基性の薄いバッファー(TEや10 mM Trisなど)で溶解すべしというのが教科書的な説明だと思います。
酸によるdepurinationが起こり、塩基が欠落した部位が水分子に攻撃されて加水分解が起こるということだと思います(速度は違うにしても、Southern blotの塩酸処理->NaOH処理でDNAが断片化するのと同じ流れ)。
もちろん凍結は分解を抑制する効果があるでしょう。
温度を上げれば加水分解は促進されるでしょう。
Southernの場合はNaOHを使うことでdepurinationしたDNAが常温でも速やかに加水分解しますが、NaOHなしでも温度を上げることで速やかな加水分解が起こります(ssDNAプローブを用に断片化するときなどに応用されることもある)。 |
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