solidのEDTAをつかうレシピも見たことありますが、Molocular Cloningに従い0.5 M EDTA (pH 8.0)を使う方法しかやったことありません。なので、その方法をおすすめします。
EDTA.2Na.を水に溶かすとそれ自体でかなり酸性であり、またNaOHなどでpHを上げてやらないと溶けにくいです。TAEはTris(free base)と酢酸とEDTAを規定量混ぜるだけで特にpHはせずにpH 8くらいになるようにできてます。pH 8.0の溶液じゃなくてsolidのEDTAを直で加えたとき、pHが低くなりすぎないかが怖くて試したことない。
ちなみに、TAEやTBE, SDS-PAGEのTris-glycine running buffなんかは、レシピ通りに試薬を溶解したとき正しいpHになっていなければ、なにか間違ってて、最初から作り直さないといけません。適当な酸や塩基を加えてpHを合わせてはいけません。イオン強度などが狂って泳動の失敗を招きます。これまでいくども、他のラボメンバーがそういうことしたために罠にハマったことがあります(例えばTris baseでなく、Tris塩酸塩で作ったとか、さらにずれたpHをNaOHで帳尻合わせしたとか)。
もひとつちなみに、0.5 M EDTAはNaOHを加え(solidのNaOHや高濃度のストック溶液で)pHを上げながらでないと溶けません。溶け切ったときにpH 8.0になるようにします。
最近、べつのトピで試薬調製やプロトコールのテキストはなにがいいかというのがありました。そのなかのコメントで、組成(終濃度)がわかっていれば試薬調製はできるから必要ないという意見もありました。しかし、ここで出てきた泳動バッファや0.5 M EDTAの例のように組成を見ただけではうまく調製できないだろうってものは少なくないと思うんですよね。 |
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