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遺伝子改変におけるDNA断片の精製に関して トピック削除
No.11379-TOPIC - 2023/04/19 (水) 10:40:11 - aki
現在、遺伝子改変を以下のような手法で行っています。
DNA断片を含むPCR産物を電気泳動し、アガロースゲルから目的のバンドを切り出します。DNA断片は「FastGene™ Gel/PCRExtraction」を用いて精製し、ギブソンアセンブリー法によりベクターと繋ぎ合わせています。

しかしながら大量のサンプルをカラムで精製する場合、作業が煩雑で時間もかかりますので簡略化したく、磁気ビーズを用いたプレート単位での精製を検討しています。

ギブソンアセンブリー法ではオーバーラップ配列を有するプライマーが残留していると反応を阻害します。そこでサイズ分画用の磁気ビーズを用いて50bp以下のDNAを除去すれば可能ではと考えています。
キャピラリータイプの電気泳動装置で非特異的なバンドを確認した場合は、こちらも磁気ビーズにより除去する想定です。

目的のDNA断片と非特異的なバンドの長さによっては、分離が難しい場合があるかと思いますが、他に挙げられる懸念点や改善点はございますでしょうか。

ご指摘のほど、お願いいします。
 
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11件 ( 1 〜 11 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.11379-11 - 2023/04/20 (木) 13:36:50 - G25
まあ、実際のところ非特異的副産物はほとんど生じないような実験だと思いますけど。

ゲノムDNAやcDNAプールのような雑多は配列が混合した複雑性の高いDNAからPCRをかけて特異的な配列を増幅しようというときには、非特異的産物が生じやすく、それが生じないように条件をいじるというのもなかなか難しい。

しかし、遺伝子改変を目的にしているということは、鋳型にするのはクローニング済みのオリジナルのDNAですよね。標的外の配列がごっちゃりあるような複雑性はないし、投入する鋳型量もたっぷり目にしてサイクル数を少なめにすると思います(サイクル数が多いと塩基置換など意図しない変異が入りやすいし)。副産物が問題になるようなことにはあまりならないでしょう。

(無題) 削除/引用
No.11379-10 - 2023/04/20 (木) 13:36:32 - aki
momoさん


>>大量ってどのくらいの数のことですか?100クローン?1000クローン?あるいはそれ以上?
PCRの成否(副産物の有無)は電気泳動でチェックするのですよね?ならば100クローン程度ならそのゲルから切り出してやった方が早いように思います。ギブソンアセンブリーとcompatibleかどうかわかりませんが、BioRadのFreeze 'N Squeezeみたいに、ゲル片の溶解も必要なくスピンするだけのカラムもありますよ。


ご指摘ありがとうございます。
今のところ50〜500クローンを想定しています。一般的なロボットアームやリキハンを用いて可能な限り人的介入を減らしたいと考えています。自動化システムを構築すれば24時間体制で稼働できるため工程が多少多くても許容できます。

電気泳動に関してはマイクロチップ型のものを想定しているため、ゲルの切り出しができません。アガロースゲル電気泳動法の自動機が存在しないことが原因です。そのため今回はゲル切り出しをせずに遺伝子改変する方法に焦点を当ててご相談させていただいていました。

ただ、無視できない副産物は個別にゲル切り出しが必要かとも考えています。

(無題) 削除/引用
No.11379-9 - 2023/04/20 (木) 11:55:49 - momo
大量ってどのくらいの数のことですか?100クローン?1000クローン?あるいはそれ以上?

PCRの成否(副産物の有無)は電気泳動でチェックするのですよね?ならば100クローン程度ならそのゲルから切り出してやった方が早いように思います。ギブソンアセンブリーとcompatibleかどうかわかりませんが、BioRadのFreeze 'N Squeezeみたいに、ゲル片の溶解も必要なくスピンするだけのカラムもありますよ。

(無題) 削除/引用
No.11379-8 - 2023/04/20 (木) 10:57:04 - aki
みなさんご意見ありがとうございます。
遺伝子改変の実験を実際には1回しかしたことがないので、副産物の発生頻度や影響の程度などわかりませんでした。しかしながら皆さんの間でも副産物への対応や捉え方が異なっているようなので、画一的に対策できない問題なのだと思います。


AAさん
>>コロニーピックアップによるゴリ押しの手間と、ゲル切り出しの手間を比較すると、後者のほうが小さいのではないかと思うのですがいかがでしょうか?
仮に100種類のPCRをするのであればゲル切り出しなら泳動は100回ですが、それぞれ10個だけ拾ってコロニーPCRをしても泳動は1000回になります。


こちらに関しましてはコロニーピッカーとリキハンで自動化すれば人的負担はあまり増えないためゴリ押しも候補として考えていましたが、大局的に見れば実験工程の上流で問題を叩いておいた方がスマートな気もしますね。

(無題) 削除/引用
No.11379-7 - 2023/04/20 (木) 10:05:58 - AA
コロニーピックアップによるゴリ押しの手間と、ゲル切り出しの手間を比較すると、後者のほうが小さいのではないかと思うのですがいかがでしょうか?
仮に100種類のPCRをするのであればゲル切り出しなら泳動は100回ですが、それぞれ10個だけ拾ってコロニーPCRをしても泳動は1000回になります。

(無題) 削除/引用
No.11379-6 - 2023/04/20 (木) 06:53:47 - おお
>[Re:4] --さんは書きました :

> 非特異増幅産物が目的産物よりも少なければ、複数コロニーを拾えば大抵の場合当たりは取れると思います。

副産物が目的のものよりはるかに小さいばあい、たとえ電気泳動などで検出できないレベルでも、その短い副産物によるコロニーがドミナントになって目的のものがなかなかとれないということもよくあります。短いほうが組み込まれるのに有利ですからね。

(無題) 削除/引用
No.11379-5 - 2023/04/19 (水) 15:17:23 - aki
--さんご助言ありがとうございます。


>>非特異増幅産物が目的産物よりも少なければ、複数コロニーを拾えば大抵の場合当たりは取れると思います。

確かに同量の副産物が混在していたとしても、コロニーのピックアップ数を増やせば目的のDNA断片を獲得できる可能性は高まりますね。ごり押しも候補の一つとして検討させていただきます。

(無題) 削除/引用
No.11379-4 - 2023/04/19 (水) 14:36:59 - --
非特異増幅がないという条件付きですが、In FusionであればPCR反応液にCloning Enhancerを加えて処理するだけでクローニング反応できます。中身はExo Iなのかも知れませんが詳細は不明です。
非特異増幅産物が目的産物よりも少なければ、複数コロニーを拾えば大抵の場合当たりは取れると思います。

(無題) 削除/引用
No.11379-3 - 2023/04/19 (水) 13:58:59 - aki
G25さんご回答ありがとうございます。


>>Exonuclease I単体でもいいかもしれない(安上がり)。
>>同様の目的でPEG沈殿をすることもある。

代替案を提示してくださって有難うございます。
プライマー除去のみで考えると、磁気ビーズよりこちらの方が簡単で安そうですね。
磁気ビーズはまだどちらの製品を使うか決めていませんでしたが、下記製品を参考に考えていました。大容量ボトルを購入してリキッドハンドラーに組み込めば、1回あたり300円以内に収まりますので、時間的な拘束を考えると1回あたり100円のカラムと比較する余地があるかなと考えていました。
https://www.funakoshi.co.jp/contents/63883」、「https://gc3fstorage.uoregon.edu/IMAGES/Evaluation_of_Omega_Mag-Bind_TotalPure_NGS_Beads_MWeitzman_April2018.pdf



>>ある程度の大きさのある副残物の除去の切れ味は期待しないほうがいいよう>>に思う。いずれにしてもPCRがきれいにかかっていて目的産物だけが増えて>>るならいいけど、副産物ができているようなサンプルは個別にゲル切り出し>>することが必要じゃないかな。

問題は副産物の対応ですよね。PEG沈と磁気ビーズの切れ味は不十分であり、特に長鎖DNAの分離は望めそうにないですね。
対象の遺伝子や反応条件によって異なるでしょうが、稀に発生する程度であれば個別にゲル切り出しするのもよいかと考えていました。
実際には副産物は無視できない頻度で発生するものなのでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.11379-2 - 2023/04/19 (水) 13:11:05 - G25
非特異的産物が生じていなくてプライマーだけ除くと言うなら
酵素的にプライマーを分解するシークエンスの前処理で使うExoSAP-IT処理->熱失活が使えるかもしれない。フリーのdNTPを脱リン酸化して無効にするアルカリフォスファターゼは必要ないから、Exonuclease I単体でもいいかもしれない(安上がり)。

同様の目的でPEG沈殿をすることもある。Exo Iだと一本鎖DNAしか分解しないけど、PEG pptだと一本鎖プライマーモノマーでも二本鎖のダイマーでも短鎖なら除去できる。
しかし、ある程度のサイズのある非特異的産物があっても除去できない。
PEGやMg++の濃度を調節することであるサイズ分別的な沈殿ができるとされているけど、切れ味(完全な分画)は期待しないほうがいい。

同様にPEGの濃度でサイズ分画するもので磁気ビーズを使うものにAMPureがあるけれど、質問者さんの言う磁気ビーズというのはこれのことかな。PEG pptと同様に短鎖を除去するならいざしらず、ある程度の大きさのある副残物の除去の切れ味は期待しないほうがいいように思う。ばか高価だし。

いずれにしてもPCRがきれいにかかっていて目的産物だけが増えてるならいいけど、副産物ができているようなサンプルは個別にゲル切り出しすることが必要じゃないかな。

遺伝子改変におけるDNA断片の精製に関して 削除/引用
No.11379-1 - 2023/04/19 (水) 10:40:11 - aki
現在、遺伝子改変を以下のような手法で行っています。
DNA断片を含むPCR産物を電気泳動し、アガロースゲルから目的のバンドを切り出します。DNA断片は「FastGene™ Gel/PCRExtraction」を用いて精製し、ギブソンアセンブリー法によりベクターと繋ぎ合わせています。

しかしながら大量のサンプルをカラムで精製する場合、作業が煩雑で時間もかかりますので簡略化したく、磁気ビーズを用いたプレート単位での精製を検討しています。

ギブソンアセンブリー法ではオーバーラップ配列を有するプライマーが残留していると反応を阻害します。そこでサイズ分画用の磁気ビーズを用いて50bp以下のDNAを除去すれば可能ではと考えています。
キャピラリータイプの電気泳動装置で非特異的なバンドを確認した場合は、こちらも磁気ビーズにより除去する想定です。

目的のDNA断片と非特異的なバンドの長さによっては、分離が難しい場合があるかと思いますが、他に挙げられる懸念点や改善点はございますでしょうか。

ご指摘のほど、お願いいします。

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