先程書いたように、ヌクレオチドを取り込み損なうと、それ以上伸長しないようにアセチル化でブロックされるため、真中部分が欠失したオリゴというものは原理的にできないようになっているはずです(実際上、どれほど完璧であるかはわかりませんが)。
>末端が削れたものだけって変じゃないですか?
取り込みにしくじるとそこで中絶するので、3'末端から途中までの不完全長のプライマーになるわけです。あまりに早期に中絶したオリゴはPCRプライマーとして機能しなくて、あっても産物を生じないだけかもしれない。
まあ、実際そういう問題がおこる可能性があるからこそ、No.11350-11 のリンクにあるような注意書きがあるんじゃないでしょうか。
>実際に脱塩スケールでプライマーの品質が悪かったと言ったことは、皆様の経験上はございますか?
No.11350-9の最後のパラグラフが答えの一例になるでしょうか。
本当に不完全長のオリゴが本当に顕著に混入しているのかはHPLCやTOF-MSがあればかんたんにチェックできるし、ちょっと手間だけどPAGEでも見られます。
かつては合成を外注するとデフォルトのQCでやってくれるのが普通だったけど。最近は合成の精度が高くなったためかやらないのが普通になってるのかな。 |
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