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特殊サンプル。SDSサンプルバッファーに溶けない???HELP! トピック削除
No.11228-TOPIC - 2023/02/22 (水) 13:39:51 - あかね
みなさん、こんにちは。
SDS-PAGEのトラブルで、アドバイスを頂けないかと思い、久しぶりにトピをアップします。
以下、長文になりますが、状況をご説明します。
サンプルの"可溶性が高い状態あるいは強力な変性状態”でSDS-PAGEをしたいと思っており、助言をいただけたらと思っています。

大腸菌で作製したリコンビナント蛋白質(Xと呼称します)をSDS-PAGEで解析(CBB染色)すると、予想するサイズ(分子サイズは15kDa程度)には検出されず、スタッキングゲルとランニングゲルの境界あたりにスメアなバンドが検出されます。サンプルは荒く粗精製した封入体タンパク質をSDS sample buffer (bME +)に溶かしたものです。日常的に、封入体をSDS-PAGE解析しており、他の同様なサンプルは問題なくSDS-PAGEで検出されていることから、今回のタンパク質Xはかなり特殊なケースだと思っています。ちなみに、サンプルは、ソニケーションやDNase/RNase処理してあるので、核酸ポリマーによる粘性が原因ではありません。また、ゲルに対して過剰量のタンパク質をアプライしているということではありません。私自身、これまでタンパク質の解析経験は多くあり(20年以上)、素人ではありません。

高分子にバンドが見えるので、タンパク質XのSDSサンプルバッファーへの溶解度が問題であろうと判断し、次は6M ウレア入りのサンプルバッファー(SDS等は入っています)に懸濁して、6M urea入りのゲル(SDS入り)で泳動してみたところ、見えなかったバンドが15kDa付近に検出されました。検出できたといっても、15~100kDaくらいにわたってスメアなバンドとなり、スタッキングゲルとの境界面にまだ強くバンドがでます。なので、6M ureaで可溶化の改善はできたが、完全ではなく、シャープなバンドは得られていないという状況です。ちなみに、6M グアニジンには溶けます。
SDS-PAGEのサンプル処理ですが、1ulサンプルを100 ulのSDSサンプルバッファーで希釈し、95°C 5min・あるいは70℃ 20minの処理をしていますが、両方とも同じ結果でダメでした。wellには10ul程度をアプライしています。SDS-PAGEのゲルはBisTris系組成と泳動bufferにはMESを使っています。

なんんとか、サンプルXのシャープなSDS-PAGEバンドを得たいと思っています。
考えられる疑わしい点は2つあって、
1. そもそもタンパク質Xがサンプルbufferに可溶化していない。
2. サンプルbufferには可溶化するが、SDS-PAGEのゲルを流れている間に不溶化する。
スタッキングとランニングの境界面にバンドが検出される(バンドという表現は正確ではないですが、境界面がCBB染色される)ことから、少なくともある程度はサンプルバッファーに溶けていて、スタッキングゲルは通り抜けていると思われます。また、6M Ureaをsample bufferとgelに入れるとスメアなバンドが検出されることから、泳動途中で不溶化しているのか?とも思えます。

何かアドバイスをいただければ、幸いです。
 
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No.11228-11 - 2023/02/24 (金) 03:32:47 - おお
>[Re:10] 2345さんは書きました :
> チオウレア入れてもあまりありがたみ感じないです。普通に8M Ureaで十分と思う。あとチオウレア含む試料の蛋白質濃度定量はBCA法はダメなので他の方法で。


経験論はありがたいですね。あまり効果がない場合もあるということで。
質問の状況から、ウレア単独で改善が見られるがもう一押しっぽくも見れるので更に加えれそうなら使えるかなぁと。

(無題) 削除/引用
No.11228-10 - 2023/02/23 (木) 19:04:42 - 2345
チオウレア入れてもあまりありがたみ感じないです。普通に8M Ureaで十分と思う。あとチオウレア含む試料の蛋白質濃度定量はBCA法はダメなので他の方法で。

(無題) 削除/引用
No.11228-9 - 2023/02/23 (木) 14:07:26 - おお
>[Re:8] おおさんは書きました :
> SDSのかわりにSodium lauroyl sarcosinate (Sarkosyl)をつかうとグアニジンは沈殿しなさそうですね。そういった感じの電気泳動の仕方を特許かなんかで見たような気もする。。。
>
> 一層のことゲルのバッファーをguanidine isothiocyanateとかにして流せばとも思ったりもする。

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0003267019314497
あるといえばあったり、、、

(無題) 削除/引用
No.11228-8 - 2023/02/23 (木) 05:16:43 - おお
SDSのかわりにSodium lauroyl sarcosinate (Sarkosyl)をつかうとグアニジンは沈殿しなさそうですね。そういった感じの電気泳動の仕方を特許かなんかで見たような気もする。。。

一層のことゲルのバッファーをguanidine isothiocyanateとかにして流せばとも思ったりもする。

(無題) 削除/引用
No.11228-7 - 2023/02/23 (木) 01:02:28 - おお
>[Re:5] あかねさんは書きました :
>
> ちなみに、チオウレアにはどういう(ウレアとは違った)作用があるのでしょうか?
>
>

同じような効果ですが、ウレアと併用する事で2Dでは抽出、泳動の大幅な改善が見られます。7Mウレアに2Mチオウレアという事ですが、例えば9Mウレアでは低音では飽和に近く析出の可能性もありますので、ウレア単独より効果的な可溶化ができるともいえます。

PMID: 9150907

(無題) 削除/引用
No.11228-6 - 2023/02/22 (水) 18:46:06 - G25
おせっかい
http://www.kenkyuu2.net/cgi-biotech2012/biotechforum.cgi?mode=view;Code=5123

(無題) 削除/引用
No.11228-5 - 2023/02/22 (水) 17:57:16 - あかね
>ME2さま
コメント、ならびにお気遣いありがとうございます。いずれの点についても把握しております。
グアニジンで可溶化したサンプルでも同様の症状でした。でも、アドバイスありがとうございます。

>おおさま、G25さま
お時間、コメントありがとうございます。
サンプルを加熱することが良くないのかもしれませんね。普段の95℃から70℃に下げてサンプルを処理することで、低温処理したと思い込んでいましたが、まだまだ下げる必要がありそうですね。37℃などいくつかの温度を試してみようと思います。
サンプルももっと希釈してアプライしてみます。

ちなみに、チオウレアにはどういう(ウレアとは違った)作用があるのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.11228-4 - 2023/02/22 (水) 17:26:09 - 2ME
6Mグアニジン塩酸で可溶化するならば、それを電気泳動に供すればよろしいのではないですか。素人ではないとのことですので、そのお立場を尊重し、グアニジン塩酸可溶化物をSDS-PAGEに供する際の注意事項については割愛します。別法として、組換え体を封入体にしないように発現させる選択肢も複数ありますが、質問の趣旨外ですのでこちらも割愛します。

(無題) 削除/引用
No.11228-3 - 2023/02/22 (水) 15:51:23 - おお
尿素入れた状態で加熱すると、カルバミル化が起こりますからよくないですね。なので加熱せずに一度試して見てほしいです。

それでもダメなら、7Mウレア、2Mチオウレアという昔等電点電気泳動で使われ可溶化条件をやってみるのも手かもしれない。ゲルにも入れてやればゲル中でという心配もすくなくなるでしょう。

あと広範囲のスメアーがCBB染色で見れるのでしょうか。ならばそのシグナルが一つのバンドとして見れる場合、相当な量のシグナル(オーバーロードでないにしても)になりますよね。もっとロードする量を下げれるのでは?量が少ない方がタンパク分子同士がぶつかってアグル機会が少なるかもなぁと妄想しています。

(無題) 削除/引用
No.11228-2 - 2023/02/22 (水) 13:53:56 - G25
そういう現象は、サンプルバッファー中でボイルするとアグリゲートするタンパク質によくあります。膜タンパク質のように疎水性ドメインをもつタンパク質は疎水結合かなんかでアグリゲートするらしい。

ボイルをやめて室温とか37℃くらいの温和な加温で時間をかけてSDS化するというのが基本線でしょう。尿素を加えるのもありですが、やはり加熱は避けたほうがいいと思います。

過去トピでなんどか出てますから検索したらいろんな方々の解決法が見られると思います。

特殊サンプル。SDSサンプルバッファーに溶けない???HELP! 削除/引用
No.11228-1 - 2023/02/22 (水) 13:39:51 - あかね
みなさん、こんにちは。
SDS-PAGEのトラブルで、アドバイスを頂けないかと思い、久しぶりにトピをアップします。
以下、長文になりますが、状況をご説明します。
サンプルの"可溶性が高い状態あるいは強力な変性状態”でSDS-PAGEをしたいと思っており、助言をいただけたらと思っています。

大腸菌で作製したリコンビナント蛋白質(Xと呼称します)をSDS-PAGEで解析(CBB染色)すると、予想するサイズ(分子サイズは15kDa程度)には検出されず、スタッキングゲルとランニングゲルの境界あたりにスメアなバンドが検出されます。サンプルは荒く粗精製した封入体タンパク質をSDS sample buffer (bME +)に溶かしたものです。日常的に、封入体をSDS-PAGE解析しており、他の同様なサンプルは問題なくSDS-PAGEで検出されていることから、今回のタンパク質Xはかなり特殊なケースだと思っています。ちなみに、サンプルは、ソニケーションやDNase/RNase処理してあるので、核酸ポリマーによる粘性が原因ではありません。また、ゲルに対して過剰量のタンパク質をアプライしているということではありません。私自身、これまでタンパク質の解析経験は多くあり(20年以上)、素人ではありません。

高分子にバンドが見えるので、タンパク質XのSDSサンプルバッファーへの溶解度が問題であろうと判断し、次は6M ウレア入りのサンプルバッファー(SDS等は入っています)に懸濁して、6M urea入りのゲル(SDS入り)で泳動してみたところ、見えなかったバンドが15kDa付近に検出されました。検出できたといっても、15~100kDaくらいにわたってスメアなバンドとなり、スタッキングゲルとの境界面にまだ強くバンドがでます。なので、6M ureaで可溶化の改善はできたが、完全ではなく、シャープなバンドは得られていないという状況です。ちなみに、6M グアニジンには溶けます。
SDS-PAGEのサンプル処理ですが、1ulサンプルを100 ulのSDSサンプルバッファーで希釈し、95°C 5min・あるいは70℃ 20minの処理をしていますが、両方とも同じ結果でダメでした。wellには10ul程度をアプライしています。SDS-PAGEのゲルはBisTris系組成と泳動bufferにはMESを使っています。

なんんとか、サンプルXのシャープなSDS-PAGEバンドを得たいと思っています。
考えられる疑わしい点は2つあって、
1. そもそもタンパク質Xがサンプルbufferに可溶化していない。
2. サンプルbufferには可溶化するが、SDS-PAGEのゲルを流れている間に不溶化する。
スタッキングとランニングの境界面にバンドが検出される(バンドという表現は正確ではないですが、境界面がCBB染色される)ことから、少なくともある程度はサンプルバッファーに溶けていて、スタッキングゲルは通り抜けていると思われます。また、6M Ureaをsample bufferとgelに入れるとスメアなバンドが検出されることから、泳動途中で不溶化しているのか?とも思えます。

何かアドバイスをいただければ、幸いです。

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