増殖に負の効果を示す遺伝子なら、変異によりmRNAのメタボリズムが変わり発現しなくなる可能性があると思いますが、そう言った場合、cDNAを使った強制発現は意味を成しません。
また、ちょっとぐたいれいをあげたいところですがすぐに引き出せませんので、ふわっとした事を書きますが、増殖とアポトーシスは表裏一体とも言えます。S期に入った方がアポトーシスが起こりやすい。増殖を促進する癌遺伝子の強制発現が、細胞死を誘発すると言う話はそれなりの報告がある。癌はアクセルとブレーキが故障しているがため増殖能が暴走しているとする話は昔から有る。
さらにゲノム上の変異は、タンパク質をコードしている部分なら、転写制御は壊れてないわけだから、強制発現で恒常的に発現する事で生理的混乱が生じる事もあるだろうから、実際の生体で起こる事かどうか見極める必要もある。
さらに付け加えるとすると、癌であっても培養すると増殖させるのが非常に難しい物もあって、一部死んでいくので細胞が中々増えなかったり、増殖自身が非常に遅かったりもする。そう言う細胞を癌では無いと切り捨てられる訳がないので、いつも培養細胞で起こっている事が全てと思わない方がいい。 |
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