まあ質問も個別具体的なケースではなく、一般論を聞いているようなので、みんな一般論でしか答えられず、となれば、たいていはn=3と答え、場合によってはn=9と答える、ということでしかない。
ということで私も一般論として書くことを許していただきたい。
統計処理というのは一見機械的な処理に見えながらも、実は人間の恣意的な、ないしは感情的な、処理の余地が大きい。建前は感情を排しているというけれども。
それでA群のみを書けば
1st; a1, a2 ,a3
2nd; a4, a5, a6
3rd; a7, a8, a9
で、この場合、a1〜a3をreplicateのつもりかindependentのつもりか、によって異なる。前者なら全部でn=3、後者なら全部でn=9。
ここで細胞か個体かによって違うように見えるのだが、個体にしても同腹の個体ならreplicatesとみなす人もひょっとしたらいるかもしれない。まあそれはわからないが。
細胞にしても、いってみれば、mixtureを3分割して3wellに蒔けばreplicatesと見るのが通例だと思うが、なのでn=1なのだが、ピペッティング時間を気にしたり各wellのpositionを気にすれば、それもまたindependentsとみなせなくもない。ただ、そういう観点で実験することはほとんどないだろう。ないわけではないが。
一方、1st実験、2nd実験、3rd実験もindependetsとみなしたがるのは、それが異なる日時に行ったからだろうからで、しかしながらこれも時間という要因を無視すれば、ただのreplicatesとみなせなくもないし、だったら、3つのreplicatesと大差ないとみなすこともできなくもない。とすれば一周回って元に戻ってn=9とすることもみなすこともできなくもない。
結局は、実験をデザインする人がどういう哲学でデザインしているかによって、統計の取り方が違ってくるということではないかな。 |
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