基本的なデータを持っているわけでは無いので、これまでの"経験”として聞いて下さい。
KODは京大の今中さんのグループが取った酵素ですが、最初の販売ではexo活性が強すぎて、On iceで反応液を調製してもprimerが"ガシガシ”削られて、調製にもたつくとPCRが上手く動かないことがあったので、初期は使い辛い酵素だったと記憶しています。
その後、exo活性に対するモノクロ抗体が取られ、それを混ぜ合わせてKOD-Plus(その頃流行っていた、hot-startに変更)が販売され、さらにexoのドメインを削ったKODを混ぜ合わせたKOD-Dashが販売されました。TakaraのLA-Taqが、TaqとPfuを混ぜ合わせた酵素なのですが、それに比べKOD-Dashは同じ酵素由来なので反応条件設定が容易い?が売りで、販売されていたと記憶しています。
初期のKOD-DashはM13 primers(ToyoboオリジナルのP7,P8で少し長めのprimerです)と一緒に混ぜたPreMixが、pUC系のplasmidのColony-PCR専用のキットとして売られていました。たしか2x Mixで使用の手順は現在のKOD-Oneみたいなやつです。当時Colony-PCRを多用していたので頻繁に使用していましたが、4度での保管では1-2週間、-20度保存していても1-2年後には、primerが削られてPCRが上手く走らないことが経験的にありました。このキットは数年前?に販売中止になり、現在は販売されていません。
以上の経験から、polymeraseのexo活性は、ssDNAに対しては低温でもほぼfullに近い活性を持っていると思って扱っています。 |
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