Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 新しいテーマで話を始める場合、質問をする場合は「新しいトピックを作る」から書き込みをしてください。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

新しいトピックを作る | トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

脂肪細胞 in vitro グルコース取り込み効果のポジコンが動かない トピック削除
No.11153-TOPIC - 2023/01/30 (月) 14:46:30 - 脂肪遊戯
マウス線維芽細胞株3T3-L1を脂肪細胞に分化させたものを使ってグルコース取り込み評価を行う条件を検討しています。困っているのは分化させた脂肪細胞に陽性対照であるインスリンをかけても溶媒群に比べてグルコース取り込み促進効果が見えないことです。条件検討の状況を下記に記載しますので、修正するとよさそうな点がありましたら助言をいただけますと幸いです。

細胞:3T3-L1(ATCC)
増殖培地(GM):DMEM high glucose+10% FBS
分化誘導培地1:GM+IBMX+デキサメタゾン+インスリン
分化誘導培地2:GM+インスリン

分化誘導の方法
細胞播種@96-well
>コンフルエントになった2日後に分化誘導培地1へ交換し3日間維持
>分化誘導培地2に変更しさらに1週間維持

この過程を経て細胞内に油滴のような構造を確認、オイルレッドO染色で赤く染まったので脂肪細胞には分化していそうです。

グルコース取り込み試験
上記の条件で分化した細胞をDMEM high glucose(血清抜き)で一晩処理
>PBSで2回洗浄
>PBSにインスリン(終濃度0-10000nM)を溶解し、細胞に添加して1時間維持
>グルコース取り込み評価(プロメガのDual-Gloを使用)

結果:溶媒添加群とインスリン添加群で差がない(=ポジコンが取れない)

細胞分化の開始から2、4、6、8日後の細胞を使っても同様の結果になり、分化の時点を変えても状況は改善しなさそうでした。世の中的には0.1nM以上のインスリンでポジコンがとれるとの報告が多く、何か根本的な間違いをしているようなのですが、先行論文を見る限り手がかりが見つからなかったためこちらでお伺いさせていただきました。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



20件 ( 1 〜 20 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.11153-20 - 2023/02/01 (水) 17:57:13 - 脂肪遊戯
おおさま

コメントありがとうございます。インスリンは下記の試薬を新品で購入していて冷蔵保存していたものを使用したため、品質が悪いとは考えにくい状況です。実際にマウスに腹腔内投与してみたところ論文に記載されている用量で血糖値の低下がみられたので原因は被験物質ではないかも?と考えています。脂肪細胞での動きをみたい事情があるので、再度ストックを取り寄せるなりしてみようと思います。

(無題) 削除/引用
No.11153-19 - 2023/01/31 (火) 17:46:35 - 脂肪遊戯
ななしさん

その他のトランスポーターの影響が大きい系なのでは、ということですね。GLUT1のインヒビター、試してみようかと思います。
https://www.selleck.co.jp/subunits/GLUT1_GLUT_selpan.html

インスリン依存性の取り込みを評価している論文は多いですが、殆ど GLUT1の阻害剤を用いているなどの記載をみないので興味深いです。

(無題) 削除/引用
No.11153-18 - 2023/01/31 (火) 17:44:03 - 脂肪遊戯
あさま

ありがとうございます。筋細胞、試してみようと思います。細胞培養と取り込み評価で使用するインスリン試薬が異なるとのことでしたが、試薬のサプライヤーとカタログ情報教えていただけませんでしょうか。私が使っているのは

INSULIN SOLUTION HUMAN SIGMA I9278 - 5ML

というものです。

https://www.sigmaaldrich.com/JP/ja/product/sigma/i9278

ロット間で活性の差が結構出るものなのでしょうか。細胞にかけてリン酸化をみたり、マウスに投与して血糖値を測ったりは可能な環境です。

(無題) 削除/引用
No.11153-17 - 2023/01/31 (火) 13:25:57 - おお
インスリンがだめになっている可能性はないですか。
あるいは細胞が昔からあるもので継代を続けているうちに性質が変わってしまっているとか。この手のアッセイをしているラボからワークしている細胞を分けてもらえたなら原因を見つけるきっかけになるのかもしれませんね。

(無題) 削除/引用
No.11153-16 - 2023/01/31 (火) 13:22:16 - おお

>[Re:14] あさんは書きました :
> 良い表現がようやくみつかりました。追記です。
>
> 脂肪組織は、脂肪酸を貯蓄、供給する組織です。

>[Re:13] あさんは書きました :

> ソースが必要なのであれば、インスリン刺激時のFDG-PET/CTなどの結果を探してご参照ください。

調べて勉強させてもらいます。ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.11153-15 - 2023/01/31 (火) 10:00:57 - ななし
脂肪細胞にはインスリン非依存性のGLUT1も存在しています。
インスリン依存性糖取り込みだけを検出したいならGLUT1インヒビターを入れる必要があるでしょう。

(無題) 削除/引用
No.11153-14 - 2023/01/31 (火) 09:04:18 - あ
良い表現がようやくみつかりました。追記です。

脂肪組織は、脂肪酸を貯蓄、供給する組織です。

(無題) 削除/引用
No.11153-13 - 2023/01/31 (火) 08:59:15 - あ
脂肪組織におけるエネルギー消費が限りなく小さいことを考えると生理学的に必然かと思います。また基質利用は糖よりも脂肪酸優位かと思われます。
もちろん褐色脂肪細胞/組織は例外です。

ソースが必要なのであれば、インスリン刺激時のFDG-PET/CTなどの結果を探してご参照ください。

(無題) 削除/引用
No.11153-12 - 2023/01/31 (火) 08:35:07 - おお
>[Re:11] あさんは書きました :

> いずれにしても、脂肪細胞は人体の組織で考えた時に最低レベルの糖取り込み能だと思います。

実測値など比較した(できる)データーはありますか?

プロメガのアッセイ例ではL6 myotubesで luminescenceは500,000ていど、同じスケールで adipocytesも500,000ていど(まいている細胞数はadipocytesのほうが4倍ほど多いが分化の過程での増え方も違うだろうから測定時の数はわからない)、これをみると adipocytesだから少なくて測定が難しいようには見えない。ちなみにインスリンで5倍ぐらいは上がるようです(0.1nMぐらいかな)。

プロメガのデーターと比べてシグナルの強さはどんなもんでしょうか(もちろん測定機器が違えば結構違うことはありますけど)?

(無題) 削除/引用
No.11153-11 - 2023/01/31 (火) 08:06:36 - あ
分化誘導培地2は一般的に行われているから問題ないと認識しています。

DMEM high glucose(血清抜き)で一晩処理も問題がないと思います。ここをあえて変えるのであれば、BSA+PBS mediaでしょうか。

はい、C2C12はGLUT4がないです。つまり、そのほか初代筋細胞などです。
いずれにしても、脂肪細胞は人体の組織で考えた時に最低レベルの糖取り込み能だと思います。

1点気になったのが、私のラボ、あるいはこれまで所属してきたすべてのラボにおいて、細胞培養のためのインスリンと、糖取り込みのためのインスリンは異なるものを用いています。理由はわかりませんが、これが影響するかもしれませんので、参考までに。

いずれにしても、現状を打破するためには、まずは
他の細胞+インスリンを行った方がスムーズかなと思っております。

(無題) 削除/引用
No.11153-10 - 2023/01/31 (火) 07:11:36 - 脂肪遊戯
おおさま
とんでもないです最初に提示した情報が不十分でした。アッセイ前日のグルコースやインスリンシグナルの抜き方が不十分なのではないか、という疑問も持っておりました。

(無題) 削除/引用
No.11153-9 - 2023/01/31 (火) 07:04:40 - おお
この手のアッセイの知識がないのにトンチンカンなことを書いてしまってすいませんでした。

(無題) 削除/引用
No.11153-8 - 2023/01/31 (火) 06:14:12 - 脂肪遊戯
すみません、忘れていましたがこれまでの実験では triplicate、quad で行ってきました。ウォッシュ操作で細胞が剥がれやすいので実験回によっては値がばらついてしまうのですが、これまで濃度依存性を見た限りではインスリン0〜10000nMまで取り込みが全く動いてない感じです。未分化細胞と比べると、分化した細胞ではルシフェリンの蛍光値が2倍程度の値を安定して示しています。

(無題) 削除/引用
No.11153-7 - 2023/01/31 (火) 06:08:47 - 脂肪遊戯
あさん

ご経験がおありとのことで大変参考になります。脂肪細胞での取り込みはそんなにダイナミックレンジがないかもしれない、ということですね。分化はオイルレッドO染色とqPCR(FABP4、PPARg)で確認し、分化8日以降でいずれの指標も未分化細胞に比べて高いシグナルを得ています。分化誘導培地2のインスリンが分化のあいだ入り続けていることで今のウォッシュアウト条件ではシグナルが入りづらくなっており取り込みアッセイに影響している、あるいは前日の培地交換がハイグルコース培地であることなども気になっていましたが、あまり関係なさそうでしょうか。筋細胞(C2C12やL6でしょうか)のほうが取込み能が高いのですね、糖取り込みに必要なGLUT4発現がないイメージがありました。

(無題) 削除/引用
No.11153-6 - 2023/01/31 (火) 03:52:32 - あ
経験者です。
操作自体に問題があるようには思えません。
細胞の状況を疑っていますが、分化は確認されているようですね。

しょせん脂肪細胞ですので、グルコース取り込みは大きくはありません。
あなたが思っているよりずっと下のレベルで差が出ている可能性もあります。
差がでないとのことですが、n数はいくつですか?

また、一度、筋細胞などで試してみると、細胞の問題なのか、試薬/手順の問題なのかが検討できるかと思います。

(無題) 削除/引用
No.11153-5 - 2023/01/30 (月) 17:44:15 - 脂肪遊戯
T-2さま
コメントありがとうございます。2-DG処理後は室温、その他バッファ添加や待ち時間はプロメガのプロトコール通りにやっています。
<https://www.promega.com/-/media/files/resources/protocols/technical-manuals/101/tm467-glucose-uptakeglo-assay.pdf?rev=3967c315fd69443c8f85ba7cc58bf7a8&sc_lang=en>
2-DG添加前の1時間はDPBSに溶解したインスリンで刺激していて、これには血清やグルコースは含まれていません。プロトコールにも下記の記載がありDPBSは使えるだろうと思い、問題視していませんでした。

phosphate-buffered saline (PBS, e.g., Sigma Cat.# D8537 or GIBCO Cat.# 14190) or other cell compatible glucose-free buffer

(無題) 削除/引用
No.11153-4 - 2023/01/30 (月) 16:59:37 - T-2
やったことはありませんがGlucose Uptake-Glo Assayのプロトコールを見ると
2-DG添加前の1時間は血清、グルコースフリーの培地でインキュベートの
ようです。このあたりがミソかも。
あと2-DGの取り込みは25度と書いてあるけど何度でやってますか?
その他、細胞溶解後の反応時間、温度とかもプロトコール通りになってますか?

(無題) 削除/引用
No.11153-3 - 2023/01/30 (月) 16:00:06 - 脂肪遊戯
おおさんコメントありがとうございます。
Glucose Uptake-Glo Assayという非RIのキットのなかに2-DGというグルコースのアナログが入っていて、インスリン(やその他化合物)を添加した後の脂肪細胞に2-DGを取り込ませて代謝物を評価する方法で取り込み能を測定しています。取り込み実験の前日まではhigh glucose培地で維持していて、当日のPBS洗浄と被験物質を溶かしたPBS下でのインキュベートが無グルコース状態になっています(1時間10分程度)。

(無題) 削除/引用
No.11153-2 - 2023/01/30 (月) 15:23:02 - おお
そう言う実験にはくわしくないのですが、
グルコースがないPBSとインスリン刺激で、グルコースの取り込みがみれるのですか?

どちらかと言うとグルコースがない状態で細胞内を枯渇させて、グルコース入りのバッファーや培地にインスリンを加えて取り込みを見るのがあり得る方法論かなと思えるのですが。

脂肪細胞 in vitro グルコース取り込み効果のポジコンが動かない 削除/引用
No.11153-1 - 2023/01/30 (月) 14:46:30 - 脂肪遊戯
マウス線維芽細胞株3T3-L1を脂肪細胞に分化させたものを使ってグルコース取り込み評価を行う条件を検討しています。困っているのは分化させた脂肪細胞に陽性対照であるインスリンをかけても溶媒群に比べてグルコース取り込み促進効果が見えないことです。条件検討の状況を下記に記載しますので、修正するとよさそうな点がありましたら助言をいただけますと幸いです。

細胞:3T3-L1(ATCC)
増殖培地(GM):DMEM high glucose+10% FBS
分化誘導培地1:GM+IBMX+デキサメタゾン+インスリン
分化誘導培地2:GM+インスリン

分化誘導の方法
細胞播種@96-well
>コンフルエントになった2日後に分化誘導培地1へ交換し3日間維持
>分化誘導培地2に変更しさらに1週間維持

この過程を経て細胞内に油滴のような構造を確認、オイルレッドO染色で赤く染まったので脂肪細胞には分化していそうです。

グルコース取り込み試験
上記の条件で分化した細胞をDMEM high glucose(血清抜き)で一晩処理
>PBSで2回洗浄
>PBSにインスリン(終濃度0-10000nM)を溶解し、細胞に添加して1時間維持
>グルコース取り込み評価(プロメガのDual-Gloを使用)

結果:溶媒添加群とインスリン添加群で差がない(=ポジコンが取れない)

細胞分化の開始から2、4、6、8日後の細胞を使っても同様の結果になり、分化の時点を変えても状況は改善しなさそうでした。世の中的には0.1nM以上のインスリンでポジコンがとれるとの報告が多く、何か根本的な間違いをしているようなのですが、先行論文を見る限り手がかりが見つからなかったためこちらでお伺いさせていただきました。

20件 ( 1 〜 20 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を

このトピックにメッセージを投稿する
名前 
メール   アドレス非公開
   タイトル 
本文      
設定  クッキーを保存(次回の入力の手間を省けます)
上に上げない(トピックの一覧で一番上に移動させません)
解決(問題が解決した際にチェックしてください)
暗証  半角英数字8-12文字の暗証番号を入れると、あとで削除、修正ができます。
送信 

〔使い方〕
  • 「アドレス非公開」をチェックすれば、自分のメールアドレスを公開しないで他の方からメールを受け取れます。
  • 問題が解決した際には、解決ボタンをチェックして解決した旨のコメントをつけてください。これは、初めにトピックを作った人と管理人のみが可能です。
  • 半角カタカナ、機種依存文字(全角ローマ数字、○の中の数字等)は文字化けの原因となりますので使わないでください。