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UTRとタンパク質の関係について トピック削除
No.11063-TOPIC - 2022/12/22 (木) 18:45:45 - おお
学部3年生です。研究室に配属されたばかりで,初歩的な質問で申し訳ありませんが,よろしくお願いします。

mRNAにあるUTR(非コード領域)は,翻訳とは関係ないと思いますが,実際にタンパク質の発現量とは,何か関連があるのでしょうか。

5'側は,リボソームなどを呼び込み,翻訳の促進に関わっているというような論文はありました。逆に3’側は,抑制しているようなイメージなのですが,実際のところどうなのでしょうか。

また,同じ遺伝子の配列(CDSが一緒)でも,UTRだけを変えたりすると,発現量が変わったりするのでしょうか。
 
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(無題) 削除/引用
No.11063-5 - 2022/12/23 (金) 09:24:23 - G25
原核生物のmRNAの寿命は短くて、遺伝子発現調節はもっぽら転写量の調節で行われるけれど、
真核生物の場合はそれに加えて、翻訳調節やmRNAの安定性などによる転写後調節も重要。

3' UTRにmRNA instability motif(AUUUA)をもつmRNAは速やかに分解されて寿命が短い。必要なときに一過的に発現して、役目が終わったらすぐに消える遺伝子(immediate early genes)なんかによくある。

miRNAによる翻訳抑制で翻訳調節が行われるとき、miRNAの標的は3' UTRであるものが多い。

>ただ中にはCAP構造とか必要とせずORF(アミノ酸配列として読み取られる領域)の途中にある隠れた開始コドンから翻訳始めて、結果として長さの異なるタンパク質が生じたりするのもたまにある。こういうのをIRES

IRESと単一のORF上のAlternative translation start codonの説明がごっちゃになっているような、IRESはポリシストロン(複数の独立したORF)のときの話。

(無題) 削除/引用
No.11063-4 - 2022/12/23 (金) 07:31:16 - UTR
Dev Cell. 2004 Apr;6(4):597-606

Altering the expression in mice of genes by modifying their 3' regions

タイトルまんま、3'UTRを入れ替えることで発現量が変化するという話です。これを応用して発現量を調節したマウスまで作ってるようですね。

(無題) 削除/引用
No.11063-3 - 2022/12/23 (金) 00:51:42 - おお
UTRはmRNAの安定性や局在、発現制御など色々な現象をコードする配列があります。この様な機能は3‘側によく見られますが、可能性としては5’であったり場合によってはCDSにあってもあまり驚きません。

安定性に関しては、単に分解すると言うよりは生理的状況に応じて必要な時は安定性を上げ、必要がないときは分解を促進するような制御だと言えるでしょう。mRNAを制御することで転写制御より迅速な対応が出来るというメリットがあります。

局在については、神経細胞が極端な例でシナプスにあるタンパクの一部はそのmRNAが近くまで運ばれてたりします。

UTRを変えると発現量が変わるかという質問については、安定性、発現などを制御している配列があるかないかと言う意味でその認識は正しいです。

(無題) 削除/引用
No.11063-2 - 2022/12/22 (木) 19:59:23 - edrftg
3`-UTRはmRNAの安定性(細胞内での分解されやすさ)に関わってる(機能は他にも色々あるけど)。タンパク質の発現量というと転写のところで調整されてるみたいに考えがちで、もちろん実際それは正しいんだが、実際はmRNAの分解されやすさや、翻訳のところや、タンパク質の分解されやすさなど複数のレベルで複層的に調節されている。あと普通はmRNAの5`-UTRの端っこのCAPという構造が開始コドンからのアミノ酸配列への読み取りに必要とされる。 ただ中にはCAP構造とか必要とせずORF(アミノ酸配列として読み取られる領域)の途中にある隠れた開始コドンから翻訳始めて、結果として長さの異なるタンパク質が生じたりするのもたまにある。こういうのをIRESっていうんだが、そうやって一つのmRNAから構造(サイズとか)と機能の異なる複数のタンパク質を作り出したりとかするのがいる。なので、UTRを取り替えれば、結果的にできてくるタンパク質の発現量やサイズにも影響はあると思う。

UTRとタンパク質の関係について 削除/引用
No.11063-1 - 2022/12/22 (木) 18:45:45 - おお
学部3年生です。研究室に配属されたばかりで,初歩的な質問で申し訳ありませんが,よろしくお願いします。

mRNAにあるUTR(非コード領域)は,翻訳とは関係ないと思いますが,実際にタンパク質の発現量とは,何か関連があるのでしょうか。

5'側は,リボソームなどを呼び込み,翻訳の促進に関わっているというような論文はありました。逆に3’側は,抑制しているようなイメージなのですが,実際のところどうなのでしょうか。

また,同じ遺伝子の配列(CDSが一緒)でも,UTRだけを変えたりすると,発現量が変わったりするのでしょうか。

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