これはあまり褒められた方法ではないのですが、最終手段としてチップ式超音波装置による破砕があります。これ自体がタンパク質を溶かすということではなくて、SDSなどがタンパク質を溶かすのを助けるみたいな感じです。沈殿が微細な粒子状になるので、大きな塊の時と比べて、それだけ速やかにSDSにさらされる表面が多くなるみたいなイメージです。実際、難溶性沈殿物が(やらない時と比べて)溶けやすくはなります。
超音波処理のマイナス面として発熱しやすい、(試料がSDSを含む場合)泡が立つ、たまに高分子量タンパク質でペプチドの切断が起こることがある、活性酸素が生じる、音がうるさい、などです。
沈殿と上清をわけて上だけ使うのは、この時点で実験者自身でセレクションかける恐れがあるのですすめません。上と下で全く同じものかどうかわからないので。 |
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