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免疫沈降にはビーズがいいか、アガロースがいいか。 トピック削除
No.10892-TOPIC - 2022/10/23 (日) 01:04:08 - dynabeads
とあるタンパク質に結合するタンパク質を同定するために、共免疫沈降を予定しています。最終的にはLC MSで同定する予定です。
目的のタンパク質には、FLAGがついています。方法論として、ビーズがいいか、アガロースがいいか悩んでいるのですが、ビーズの方がいいのでしょうか。

理想的には、溶出液に抗体が混じらない方法がいいので、過去にinvitrogenのdynabeads kit(共有結合ベース)を使ったのですが、あまりいい印象がありません。。二、三回しかトライしていませんが。
 
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クロスリンクについて 削除/引用
No.10892-20 - 2022/10/27 (木) 12:40:09 - Hyde
ぼくもdynabeads ProteinGを使用して、FLAG M2抗体で蛋白精製をトライしています。最終目標は精製蛋白で新たな抗体を作成する予定です。

蛋白の純度を上げるにはクロスリンクが必要ですが、BS3(Sulfo-DSS)またはDMPでクロスリンカーによる架橋する方法とDynabeads M-270 Epoxiを新たに購入することも考慮しております。

経験的にやはりDynabeads M-270 Epoxiが便利で抗体の溶出が少ないでしょうか。

クロスリンクについてですが、 削除/引用
No.10892-19 - 2022/10/27 (木) 12:38:07 - Hyde
ぼくもdynabeads ProteinGを使用して、FLAG M2抗体で蛋白精製をトライしています。最終目標は精製蛋白で新たな抗体を作成する予定です。

蛋白の純度を上げるにはクロスリンクが必要ですが、➀BS3(Sulfo-DSS)またはDMPでクロスリンカーによる架橋する方法と➁Dynabeads M-270 Epxiを新たに購入することも考慮しております。

経験的にやはりDynabeads M-270 Epxiが便利で抗体の溶出が少ないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.10892-18 - 2022/10/26 (水) 00:07:00 - 2
IgGはクロスリンクしても、抗体は少し混じる。クロスリンクは100%ないので、溶出の際にどうしても少し外れて混じる。IPの前にクロスリンクしたビーズを、溶出に使う低pHのbufferで1回だけさっと洗う(いつまでも溶出bufferに晒すと抗体が変性して活性が落ちるので注意。)ことで、クロスリンクできてない抗体は除ける。そのあとは直ちに普通のIP用bufferで数回洗う。

(無題) 削除/引用
No.10892-17 - 2022/10/25 (火) 22:38:17 - dynabeads
トピ主です。いろいろな考え方があって、参考になります。
sigmaの商品ですか、、、proteintech社の製品を検討していましたが、会社ごとの差もあるのでしょうか。
%inputが増えたというのが、バックグランドが増えた可能性もありますよね。結局厳密に比較した例がないと厳しいですね。誰か論文化していたらいいですが。

https://www.ptglab.com/products/DYKDDDDK-Fab-Trap-Agarose-Kit-ffak.htm

(無題) 削除/引用
No.10892-16 - 2022/10/25 (火) 13:44:20 - asan
Sigma の M2アガロースのビーズを使って、FLAGペプチドで溶出するのが一番バックが少なくて確立された方法だと思います。

磁気ビーズは使ったことありますが、経験上精製純度は上がるかもしれませんが、回収量ややや少ない気がするので質量分析に持っていく場合はたくさん使う必要があり予定よりも金がかかるかもしれません。 ChIPseqなどの場合は増幅できますがペプチドの場合は原理上むりなので。

溶出時にIgGが出てくるかどうかって話だと、アガロースだろうが磁気ビーズだろうがクロスリンクの仕方次第です。

(無題) 削除/引用
No.10892-14 - 2022/10/25 (火) 12:05:10 - おお
>[Re:13] 散々さんは書きました :
> > [Re:2] おおさんは書きました :
> > 未使用で磁性を帯びてないカッセットテープやフロッピーディスクなども磁気テープ、磁気ディスクと言われたりします。学術的定義についてはよくわかりません。
>
> 磁気テープ、磁気ディスクは保磁力があって、一度磁場に曝されると外部磁場が取り除かれても磁化したままになって磁気を帯びているが、磁性粒子は超常磁性の磁性体から作られていて残留磁化はゼロ。 磁性体から作られているから磁性粒子。

ありがとうございました。存じ上げております。それは常識的だと思いますがそうでもないのですかね。

(無題) 削除/引用
No.10892-13 - 2022/10/25 (火) 11:01:16 - 散々
> [Re:2] おおさんは書きました :
> 未使用で磁性を帯びてないカッセットテープやフロッピーディスクなども磁気テープ、磁気ディスクと言われたりします。学術的定義についてはよくわかりません。

磁気テープ、磁気ディスクは保磁力があって、一度磁場に曝されると外部磁場が取り除かれても磁化したままになって磁気を帯びているが、磁性粒子は超常磁性の磁性体から作られていて残留磁化はゼロ。 磁性体から作られているから磁性粒子。

(無題) 削除/引用
No.10892-12 - 2022/10/25 (火) 02:27:10 - おお
>失礼しました。疎水性相互作用という学術的な用語はありません。
失礼しました。親水性相互作用という学術的な用語はありません。

(無題) 削除/引用
No.10892-11 - 2022/10/25 (火) 02:23:27 - おお

> >[Re:2] おおさんは書きました :
> アガロースやセファデックスはある親水性があるため、それによるノンスペが出るのではないかと思いますが、
> 物質間に働く引力で、疎水性相互作用という力はあるが、親水性相互作用なんて力は存在しない。イオン性解離基の静電相互作用による結合はあっても、アガロースやセファデックスには当てはまらない話です。

失礼しました。疎水性相互作用という学術的な用語はありません。しかしながら親水性であるがゆえの相互作用はいくつか存在します。また、アガロースビーズなどでよく言われるのは多少の塩を加えてノンスペを低減するということです。アガロース自体がイオンを生じないと思いますが、何らかの形でイオン結合が関与しているようです。


> >[Re:2] おおさんは書きました :
> アガロースやセファデックスはある親水性があるため、それによるノンスペが出るのではないかと思いますが、
> 物質間に働く引力で、疎水性相互作用という力はあるが、親水性相互作用なんて力は存在しない。イオン性解離基の静電相互作用による結合はあっても、アガロースやセファデックスには当てはまらない話です。

失礼しました。親水性相互作用という学術的な用語はありません。しかしながら親水性であるがゆえの相互作用はいくつか存在します。また、アガロースビーズなどでよく言われるのは多少の塩を加えてノンスペを低減するということです。アガロース自体がイオンを生じないと思いますが、何らかの形でイオン結合が関与しているようです。

不思議なのは親水性ではありながら、疎水性の強いもの、アグリやすいもの(疎水性部分の表面への露出などが原因と言われている)は強く結合することがあり、疎水的側面もあるようです。

磁気ビーズが磁性を帯びていないことは存じ上げています。未使用で磁性を帯びてないカッセットテープやフロッピーディスクなども磁気テープ、磁気ディスクと言われたりします。学術的定義についてはよくわかりません。

それはさておき、磁気ビーズは疎水的表面という固定観念がありましたが、調べてみるといろいろ工夫されているようでPVAなどOHをもったもので疎水性を弱めたもの、polymethacrylateなどCOOHが露出しているものもよく使われていてこれらはコバレントにアフィニティー担体の結合にも利用されているようです。PEGなども使われているようですね。そういうポリマーに加えSiベースのコートも見受けられます。

また、MBLは疎水的表面のものと浸水的表面のもの両方取り入れているようです。

そうなるとどうも磁気ビーズのほうが良かったといってもバリエーションが結構ありどれかなぁとっていう感じですね。

(無題) 削除/引用
No.10892-10 - 2022/10/24 (月) 22:20:51 - 散々
IP実験では非特異的なタンパク質の吸着を抑えるのが肝要で、そのためには親水性の担体を使う必要がある。
親水性素材の磁性粒子は、ブランドでいえば、Dynabeads、SureBeads、Magnosphere くらいだろう。
FLAGのM2抗体はSigmaの戦略なのか格安で販売されているので、M2抗体を磁性粒子に共有結合させた担体を自作することをお勧めする。自作法はMBL社のデータシートに記載されている。

>[Re:9] 3387さんは書きました :
> ペプチドで溶出すれば溶出液に抗体は混じらないと思うのですがいかがでしょうか。
FLAGペプチドの3量体のやつ(x3 FLAG)を使うと効果的に解離できます。

>[Re:2] おおさんは書きました :
アガロースやセファデックスはある親水性があるため、それによるノンスペが出るのではないかと思いますが、
物質間に働く引力で、疎水性相互作用という力はあるが、親水性相互作用なんて力は存在しない。イオン性解離基の静電相互作用による結合はあっても、アガロースやセファデックスには当てはまらない話です。

(無題) 削除/引用
No.10892-9 - 2022/10/24 (月) 17:19:17 - 3387
同じような実験をしています。
前にIPで使用していたbioradの磁性ビーズが散々さんのおっしゃるとおり販売中止になってしまったので、代わりにPierceの磁性ビーズで、抗体はsigmaのFLAG M2を使用してIP、酸溶出後にWBしたところFLAGのバンドを確認できませんでした(抗体のバンドは出た)。
この件についてsigmaに問い合わせたところ、海外のケースですがdynabeads proteinGでサンプルバッファー中のboilでも目的タンパクが外れてこなかったという報告があったとのことです。
結局FLAGが架橋されたアガロースビーズを使用中ですが、酸溶出でも抗体のバンドは出ました。
ペプチドで溶出すれば溶出液に抗体は混じらないと思うのですがいかがでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.10892-8 - 2022/10/24 (月) 10:11:31 - 散々
Dynabeadsは品番によって、ビーズ表面がポリウレタンだったりポリスチレンだったりと素材が違うから、結果は一様でない。上手くいってる人のをよく見て参考にするのが肝要。

アガロースゲルビーズか磁性粒子かで言えば、
ttps://twitter.com/fumikawano/status/1440146601251467280
なんて意見があったり、磁性粒子が良かったとの評判をよく聞く。
しかし、このBio-RadのSurebeadsは販売中止になってしまって入手出来ないのは残念。
似たようなものなら、MBLの
ttps://ruo.mbl.co.jp/bio/dtl/P/?pcd=J-MS-S300C
などでも使えるだろう。データシートに免沈の実験例が載っている。

細かいことを言うようだが、
>[Re:3] totoさんは書きました :
> アガロースなどと比べてマグネットビーズのメリットは
Magnetic beads はマグネット(磁石)ビーズじゃない。磁石だったら、粒子同士が凝集してしまって使えないだろう。 磁石を近づけたときだけ磁化するのがMagnetic beads。
それと、Magneticの日本語訳には磁気と磁性の両方があるが、この場合のMagnetic beadsは、「磁気を帯びている粒子」ではなくて「磁気的性質を持った(磁性)粒子」だから磁性粒子がしっくりする。
まあ、メーカーですら混同して使っている場合があるので、磁性が正しい!との主張には異議を唱える人もあろうがね。

(無題) 削除/引用
No.10892-7 - 2022/10/23 (日) 23:56:53 - G25
「あまり良い印象がない」とは具体的にどんな問題があったのでしょうか?
dynabeads自体のせいじゃないかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.10892-6 - 2022/10/23 (日) 15:16:40 - 2
非特異的吸着の低さや内部への蛋白質のトラップがない点では精製度の点では磁気ビーズが良いと思います。特に最近は磁気ビーズの材質や表面をいろいろ工夫して、抗体との結合容量をあげたり非特異的な吸着をより低くなるようにしてるいるようですし。
あと遠心を必要としない点は重要で、precleanなどで除去できない不溶物や抗体反応中に生じるかもしれない微細な沈殿物は遠心するとアガロースビーズとかですとビーズと共に沈殿してしまいますが、磁気ビーズは遠心しなくていいので、こうしたものを持ち込む問題がほとんどないので、その点でも精製度は高くなります。

ただ磁気ビーズは高いので、pull-downのように精製度はそこまで重要でなく単に必要なものが回収できればいいという目的の実験ならば安価なアガロースやセァロース系ビーズで十分と思います。

抗体とビーズとの共有結合は表面に活性基を持つ磁気ビーズがよくつかわわれますが、普通のprotein A/Gアガロース系セファロース系ビーズでも架橋剤を使えば可能です。昔からある割と定番の手法なのでプロトコルはNET情報や抗体の実験書から入手できると思います。

(無題) 削除/引用
No.10892-5 - 2022/10/23 (日) 12:36:47 - み
一般的には磁気ビーズの方が非特異沈降を除去できるから良い。
何より遠心せずに上清除去できるから不溶化蛋白の混入防げる。
キャパシティはデータシート見るなりベイト蛋白の沈降量を比較すれば良い。
極論、非特異も銀染色すれば比較できる。

(無題) 削除/引用
No.10892-4 - 2022/10/23 (日) 10:21:08 - おお
>[Re:3] totoさんは書きました
> また、アガロースの場合は、架橋度にも寄りますが、ビーズ内部にも数百万ダルトン以下の蛋白は侵入するので、どうも、これが洗浄効率の悪さ、を起こしてるような感じがしてます。


内部がスカスカなのでビーズ(ゲル)内部でもアフィニティー(抗体とか)で吸着できるようになっていて表面積が稼げるようになっていると思います。内部でアグルとするならばたしかにそれは欠点かもしれない。

それとは関係ないけど樹脂などを使ったビーズも探せばあるんじゃないかな。多分磁気ビーズの中身の鉄分が入ってないようなやつ。

(無題) 削除/引用
No.10892-3 - 2022/10/23 (日) 09:53:26 - toto
他のファクターとして、ビーズのサイズがありますかね。アガロースなどと比べてマグネットビーズのメリットは磁石で回収できるので、遠心なしに液をきれいに切る事ができ、また、粒子径が小さいので、表面積が大きいからか、結合時間を短縮できます。これによって非特異的吸着が減らせてるはずです。
また、アガロースの場合は、架橋度にも寄りますが、ビーズ内部にも数百万ダルトン以下の蛋白は侵入するので、どうも、これが洗浄効率の悪さ、を起こしてるような感じがしてます。
それでマグネットビーズに切り換えて質量分析してますが、成功率が上がった感じがしてます。

(無題) 削除/引用
No.10892-2 - 2022/10/23 (日) 02:48:52 - おお
一概にどちらがいいとは言えません。どっちもどっちかなという印象です。もちろん個別のケースではどっちがいいとかあるかもしれません。アガロースやセファデックスはある親水性があるため、それによるノンスペが出るのではないかと思いますが、たんぱくの疎水性の強い部分はくっついているように思えます。いっぽう磁気ビーズの方は表面は多分疎水性の表面で、親水性のあるタンパクを寄せ付けないようにしていてノンスペが少ないという謳い文句だけど(シリコナイズとおなじ理屈)、アグリやすいたんぱくはアガロース(セファデックス)ビーズでも、磁気ビーズでも吸着してるよう。

アガロースでも抗体をコバレントにConjugateした製品はあるはずなので抗体が溶出しないようにしたいから磁気ビーズとはならないのでは?あとペプチドを過剰に入れてリリースする方法もあるし(それならプロテインAとかGビーズでも対応できる)。また、Binding capacity なんかも見てみるといいかも。高いほうがビーズの量を減らせるのでノンスペも減らせるという理屈はあるにはあるから(それが全てでないのはすでに述べた通り)。

免疫沈降にはビーズがいいか、アガロースがいいか。 削除/引用
No.10892-1 - 2022/10/23 (日) 01:04:08 - dynabeads
とあるタンパク質に結合するタンパク質を同定するために、共免疫沈降を予定しています。最終的にはLC MSで同定する予定です。
目的のタンパク質には、FLAGがついています。方法論として、ビーズがいいか、アガロースがいいか悩んでいるのですが、ビーズの方がいいのでしょうか。

理想的には、溶出液に抗体が混じらない方法がいいので、過去にinvitrogenのdynabeads kit(共有結合ベース)を使ったのですが、あまりいい印象がありません。。二、三回しかトライしていませんが。

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