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正) タンパク質: TCA/Acetone処理について (TGF-β) トピック削除
No.10833-TOPIC - 2022/09/30 (金) 18:40:06 - とるみる
書き途中で投稿してしまいました。申し訳ございません。

現在, 細胞株を播種して回収した上清 (condition medium)を用いてwestern blotting法を行っています。目的タンパクはTGF-βです。通常の状態ではバンドが検出できなかったため, タンパク濃縮を検討しました。参考文献を読んで以下のようなプロトコールを組みましたが, 濃縮したタンパクを回収できておらず, 抗体を用いてもバンドが出ませんでした。
TCA/Acetone法のアドバイス, TGF-βの検出のアドバイスなど, もしご助力いただける方がいれば幸いです。


・上清1 mLに10%TCA/90%アセトン 1mLを懸濁する (2 mLエッペン)
・−20℃、オーバーナイト
・4℃, 12,000×g,10分で遠心
・上清を捨て、氷冷アセトン2 mLで洗う
 -20℃ 10分静置する
・4℃, 12,000×g, 10分で遠心
・もう一度同条件にてアセトンで洗う
・上清を捨て、風乾でアセトン揮発 (1分程度)
・4×サンプルバッファーに溶解してSDS-PAGEに使用
 
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(無題) 削除/引用
No.10833-8 - 2022/10/04 (火) 02:05:03 - おお
>おおさん>培地については通常培養に使う培地を10% FBSの代わりに0.2% ラクトアルブミンを添加しています。

そうすると、培地中で2mg/mlの濃度になり、沈殿したものを全て流すと2mg以上のたんぱくを流すことになりますね。あなたの電気泳動の系でどれくらい流せるかキャパシティーをご存知ですか?一般的によくやられるSDSPAGEで100ugくらいが上限といってもいいとおもいます。20cm x 20cmぐらいのゲルだったらそれくらい流せるかもしれないけど。まあ血清入の培地でキャパオーバーと明らかに見えるほど流してWBとかしているのもたまにみるけど。いちどどんな具合に流れているか確認しましたか?PonceuS染色とか。

>Lysis bufferを用いたwhole cell lysateにおいて, Latentと呼ばれる状態のバンドが検出できたことは1度ありましたが,

発現しているという裏取りはある程度できているということで、それならまあいいのでは?

>TGF-βはECMに分泌
意味のないあら捜しかもしれませんがECMにいるなら細胞の外側についているわけだから検出されますよね。多分そうじゃなくってlatentの状態でECMにとどまり、プロセッシング後リリースされるという話では?

アドバイス感謝いたします 削除/引用
No.10833-6 - 2022/10/03 (月) 10:52:20 - とるみる
bhさん, ご返信有難うございます。タンパク質濃縮の手法はいずれ別の実験でも必要になる可能性が十分にあるため、今週あたりに一度実験を行い、記載していただいたプロトコールで試してみます。

(無題) 削除/引用
No.10833-5 - 2022/10/01 (土) 18:40:34 - bh
風乾についてはもし溶けにくいようでしたら時間を30分とかそれ以下にしてみてください。必要以上に乾燥させると溶けにくくなります。アセトンで洗ってもどうしても酸がのこるため、SDs-sample bufferに溶かしてもまだ酸性を呈し、沈殿がなかなか溶けないことがありますが、pHを中性以上にすると割と早く溶けましたので書いたようにしています。

TCA-acetine沈殿法の場合、タンパク質の沈殿は(私の今までの経験ではどれもみな)白色をしています。もちろん対象の試料やタンパク質にもよると思うので白色でなければおかしいということはないと思いますが。

試料はラクトアルブミンを含有しているということですので見えてるもののほとんどすべてはラクトアルブミンの沈殿と思います。電気泳動しても大量のラクトアルブミンが泳動されて泳動が乱れ、タンパク質量で調整して泳動すると元々少ないTGFβは相対的にさらに少なくなるため検出は難しくなると想像されます。そういうこともあり通常、培養上清から特定のタンパク質を精製や濃縮する場合は基本的には無血清(無タンパク質)培養で行なっています。

(無題) 削除/引用
No.10833-4 - 2022/10/01 (土) 16:47:21 - とるみる
アドバイス等、こんなにも早く解答いただきありがとうございました。

ELISA法も検討していたのですが, 別論文でWestern blotting法を用いて検出している例もあったため, 現在に至ります。

bhさん>1時間程度風乾していらっしゃいますが, サンプルはしっかり溶けるものでしょうか?また, 濃縮処理後または濃縮処理途中に沈殿したタンパク質は白っぽい見た目をしている見識であっていますか?

おおさん>培地については通常培養に使う培地を10% FBSの代わりに0.2% ラクトアルブミンを添加しています。RPMI1640です。
Lysis bufferを用いたwhole cell lysateにおいて, Latentと呼ばれる状態のバンドが検出できたことは1度ありましたが, 前駆体・活性型は検出できませんでした。TGF-βはECMに分泌されてしまうので, 細胞内タンパク質では検出できないと考えています。

(無題) 削除/引用
No.10833-3 - 2022/10/01 (土) 02:24:56 - おお
培地は何を使ってますか?
大抵の場合培地成分のたんぱく質がかなりあるので(無血清でもBSAとか入っているものも多いと思う)、濃縮して泳動でむちゃくちゃオーバーロードになってないかと勘ぐってしまいます。血清がが入っていたら濃縮しなくてもオーバーロードになると思ってもいいくらいです。

もう一つ気になるのはその手元にある細胞はTGF bを発現していますか?細胞のLysasteをWBするとそれは確かめられると思います。それでも検出できなければあまり期待できません。

実験としての基本としてコントロールを取ることも忘れずに。とくに期待したことと反対のことが起こると、期待したことが起こるコントロールがないとそれ以上先にすすめません。

論文なども探してください。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1002/%28SICI%291097-4652%28199606%29167%3A3%3C394%3A%3AAID-JCP3%3E3.0.CO%3B2-K

この論文では培地中では多くて1ng/ml。少なくてその10分の1ていど。そのまま検出しようとすると余裕を持ってfg(pgにちかい)の検出力が必要(理想的な条件で)。
ピアスのCatalogでは
SuperSignal™ West Pico PLUS かSuperSignal™ West Dura
あたり、もしかしたらPico PLUSではきついかも(検出機器などにもよるだろうし、発現が典型的な発言する細胞より低いかもしれないので)。
ちなみに論文では、培地は血清抜きのDMEMで、濃縮は限外ろ過で10倍。検出はRIA(っていうのかな)ELISAのRIを使ったバージョンで検出している。

すでに指摘があるようにELISAのほうがこのての検出としては王道だとおもう。TCAで沈殿するのは培地のタンパク量が少ないと(上記のように血清をいれてないDMEMなどをつかうとか)ロスも気になる。ん、まて、血清にはどれくらいのTFG bが入っているの?

ELISA以外ならImmunoprecipitationーWBのほうがTCAなどで濃縮するより速いしある意味確実だと思う。

222 削除/引用
No.10833-2 - 2022/09/30 (金) 22:42:47 -  bh
例外もあるとは思いますが一般的な話として、培養上清中のサイトカインの多くはたいへん低濃度で存在しており、通常の培養スケールからではたとえ濃縮してもwestern blottingでの検出は難しいように思います。また元々微量のものですと、濃縮の際の回収率もどうしても低くなると思われますので、今の方法ではあまりいいことはないような気がします。
そう言うこともあり、TGFベータに限らずサイトカイン類はELISA法で定量するのが一般的です。

書かれている方法はあまり知りません。私たちは以下のようにしています。
1. 試料溶液に対してその1/10容量の100%TCAを加え数回転倒混和する。(TCAの最終濃度10%)
*TCAあるいは高濃度TCA溶液は皮膚に付着すると知らないうちに熱傷になるので十分注意しましょう。
2.氷中に10~30分程度置く。
3. 遠心(4℃、12000xg, 10分)
4. 上清を除去。
5. あらかじめ-20℃で冷却しておいたアセトンを加えて沈殿を(できる範囲でいいので)懸濁する。
6. .氷中に10~30分程度置く。
7. 遠心(4℃、12000xg, 10分)
8. 上清をできるだけ完全に除去。
9. 蓋を開けて室温で30分〜1時間程度放置。
10. ごく少量(20~30μl程度)の1xSDS-PAGE sample buffer (BPBなし、bMEなし)を加えて沈殿を溶解する。(*pH試験紙でチェック、酸性だと沈殿がうまく溶けないので、ごく微量の(1/10容量以下でいい)、電気泳動のゲル作成に使うpH8.8ゲル bufferを添加して中性付近になるようにする。そうすると溶けやすくなる。
11. タンパク質濃度定量する。
12. BPBとbMEを添加し混和後、95℃で10分加熱。
13. 電気泳動する。

正) タンパク質: TCA/Acetone処理について (TGF-β) 削除/引用
No.10833-1 - 2022/09/30 (金) 18:40:06 - とるみる
書き途中で投稿してしまいました。申し訳ございません。

現在, 細胞株を播種して回収した上清 (condition medium)を用いてwestern blotting法を行っています。目的タンパクはTGF-βです。通常の状態ではバンドが検出できなかったため, タンパク濃縮を検討しました。参考文献を読んで以下のようなプロトコールを組みましたが, 濃縮したタンパクを回収できておらず, 抗体を用いてもバンドが出ませんでした。
TCA/Acetone法のアドバイス, TGF-βの検出のアドバイスなど, もしご助力いただける方がいれば幸いです。


・上清1 mLに10%TCA/90%アセトン 1mLを懸濁する (2 mLエッペン)
・−20℃、オーバーナイト
・4℃, 12,000×g,10分で遠心
・上清を捨て、氷冷アセトン2 mLで洗う
 -20℃ 10分静置する
・4℃, 12,000×g, 10分で遠心
・もう一度同条件にてアセトンで洗う
・上清を捨て、風乾でアセトン揮発 (1分程度)
・4×サンプルバッファーに溶解してSDS-PAGEに使用

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