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マウスの骨髄移植後の解析値のバラつきですが トピック削除
No.1080-TOPIC - 2012/10/31 (水) 15:14:49 - arashi
いつもこのフォーラムを拝見させて頂いています。
現在、マウスの骨髄移植モデルの解析を行っているのですが、解析値にバラつきが多く、頭を悩ませています。
具体的な実験手技ですが、レシピエントマウスに致死量の放射線(9Gy)を照射し、ドナーマウスから採取した骨髄細胞(whole BM cells)を尾静脈より移植しています。移植後は1カ月ごとに末梢血中のドナーマウス由来の細胞の割合をFACSにて解析しています。
(レシピエントとドナーはCD45のアロタイプが異なるマウスを使用しているため、それぞれの抗体を使用してFACSを行っています)
実験ごとにドナーマウス由来細胞の割合が安定することもあれば、極端にバラつくことも多く原因がどこにあるのか分からず、頓挫しています。
このフォーラムで皆様に御返答頂ければ幸いです。
 
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(無題) 解決済み 削除/引用
No.1080-5 - 2012/11/06 (火) 21:40:52 - arashi
Hajimeさま

本当に分かりやすい説明をして頂き有難うございます。
参考文献として教えて頂いた論文を読んで勉強したいと思います。
また、Competitive-BMTとNon-competitive-BMTの使い分けに関してですが、Hajimeさまが仰るように再度学びなおして、自身の実験に生かしたいと思います。homing能を確認する方法も非常に参考になりました。
また、このフォーラムでHajimeさまにお聞きする機会があるかもしれませんが、その際はよろしくお願いいたします。本当に有難うございました。

(無題) 削除/引用
No.1080-4 - 2012/11/03 (土) 02:58:34 - Hajime
少しでも参考になって良かったです。

Irradiationのアクリル製の円形の容器はとてもうらやましいです。

Non-competitve BMTはLimiting dilution BMTとして私はしてます。
あとはMutationによるDiseaseがTransplantable (Cell autonomous)であるかどうかを確かめたときもNon-competitive BMTをしました。


Competitive BMTは、もうすでに読まれているかもしれませんが、Jackson Lab
の”Repopulating units (RUs) and repopulating units-expanded (RU-EXPs): how we measure competitive repopulation in hematopoietic stem cell (HSC) assays”を参考にしてみてください。

参考論文の1つとして以下の論文が両方CompetitiveとNon-competitiveをしています
Pbx1 regulates self-renewal of long-term hematopoietic stem cells by maintaining their quiescence.
PMID:18462698


arashiさまが行われているMutatntマウスがGermlineKO?とのことですが、そのKOはBMまたはHSCのHomingに影響があるのでしょうか?ちゃんとWTと同様にengraftするのでしたらいいのですが。

Homingを調べるときは、私はNon-competitive BMTをしました。
CFSEでWTとMutant両方Stainして、それぞれ違うRecipientにBMTしてからHomingを見ました。

そのほかにHomingを見るときにはCompetitiveでもするみたいですね。
CFSEでWT、DDAOでMutantをStainして1:1で混ぜてから同じRecipientにBMTしたのちCFSEとDDAOの割合を見ることが出来るそうです。
参考文献の1つとして以下のものがあります。

SHIP deficiency enhances HSC proliferation and survival but compromises homing and repopulation.
PMID:16467196


簡単に分けてしまうより、他の方々がなぜCompetitiveを使ったのか、はたまたNon-competitiveを使っているのか、そしてそれにより何を言っているのかを多くの論文を読み理解し、arasiさまの実験内容により使い分けるのが良いと思います。

少しでも参考になれば幸いです。

貴重な御意見を頂き有難うございます。 削除/引用
No.1080-3 - 2012/11/02 (金) 19:17:16 - arashi
Hajimeさま

貴重な御意見を頂き有難うございます。
Hajimeさまがtail vein injectionでデータのばらつきがみられた経験があることを伺え、少し安心しました。やはり一筋縄ではいかない実験系なのですね。
多くの論文に記載されているBMTにおけるengraftment率のエラーバーが大きいこともありますし、tail vein injectionはReconstitutionの割合が安定しづらい可能性を考えていました。ただ、Hajimeさまの行われたようにCD45.1 BM細胞とCD45.2 BM細胞の両方を同時に移植して比率を確認することの重要性に気付くことが出来なかった自分は甘いと感じています。
Retro-orbital injectionの情報も非常に参考になりました。手技のソースまで教えて頂き助かります。今後は、Retro-orbital injectionをトライしてみようと思います。

Irradiationの条件ですが、私はアクリル製の円形の容器(ケーキを12等分したような形です)にいれて照射し、照射中はステージを回転させムラが出来ないようにしています。一度に10個体照射しています。

また、現在行っているのはBMTはNon-competitiveBMTとcompetitiveBMTの両方です。使用しているマウスはCD45.2のmutantマウスorWTマウスとCD45.1のWTタイプで、レシピエントとドナーは全ての組み合わせ(CD45.2レシピ:CD45.1ドナーおよびCD45.2ドナー:CD45.1レシピ)を行っています。mutantマウスはconditional KOではなく一般的にいわれるKOマウスです。mutantマウスがドナーの場合はcompetitiveBMTを行っています。

勉強不足で非常に情けないのですが、Hajimeさまにお聞きしたいことがあります。お返事によくCRU-BMT(Competitive repopulating unit bone marrow transplantation)を行っていますと書かれていらっしゃいますが、Non-competitiveBMTとcompetitiveBMTの使い分けはどうされていますか?
私は『Non-competitiveBMTはドナー細胞がWTの場合』『competitiveBMTはドナー細胞がmutantマウス由来であったり薬剤等の特殊な処理が行われており生着しない可能性がある場合』と簡単に分けてしまっているのですが、これは間違いでしょうか?
論文を読んでいると、自分が考えているNon-competitiveBMTとcompetitiveBMTの条件と矛盾しているmethodを見かけるため非常に気になっています。

長文で読みづらく大変申し訳ありませんが、御意見宜しくお願い致します。

(無題) 削除/引用
No.1080-2 - 2012/11/02 (金) 05:45:50 - Hajime
はじめまして、

私はよくCRU-BMT(Competitive repopulating unit bone marrow transplantation)をします。

私も最初のころBMTでのバラつきがよくありました。

そこで私はCD45.2WT:CD45.1WTを混ぜてCD45.1WTに入れて実際に私のBMTが正しいのか確かめました。

私はTail veinではなくRetro-orbital injectionsをしています。

詳しくは
Lab Anim (NY). 2011 May;40(5):155-60.
Retro-orbital injections in mice. PMID:21508954
をご覧ください。

最初のころはCD45.1WT:CD45.2WTの50:50でもFACSで解析すると10:90とか70:30とかでバラついていました。そのため私のBMTのやり方自体が悪いと分かりました。

Retro-orbital injectionを練習したところ、最終的にはCD45.1:CD45.2の割合は入れた割合になりました。

例えば、CD45.1WT対CD45.2WTの割合を(25%:75%,50%:50%,75%:25%)とし、lethally irradiated CD45.1WT recipientにいれて、4週間後にFACSでCD45.1とCD45.2の全体の割合を見ると5匹の平均は入れた割合になりましたし、それぞれのRecipientでの誤差も小さいです。

第一に、もしかしたらarashiさんがおこなっているTail veinも実際に入れようとしている量がうまく入っていないのかもしれません。


第二にIrradiationするときには何匹ずつしていますか?

私たちはマウスが重なり合わないようにするため1〜2匹ずつしています。
もしかしたらマウスが重なってしまっていて、放射線が均等にマウスに当たってないのかもしれません。
それが、実際のReconstitutionに影響が出ているかもしれません。

それとarashiさんが実際に行っているBMTのBMはWTとMutant mouseからのCRU-BMTでしょうか?それともNon-competitiveBMTでしょうか?

例えば、もしMutant mouseがFloxでのGene deletionの場合、DeletionがしっかりしていないとBMT後のDonor derived cells のRepopulationもバラツクことがあると思います。


実験ごとにバラついてしまい原因が分からないときは苦しいでしょうが、頑張って下さい。

マウスの骨髄移植後の解析値のバラつきですが 削除/引用
No.1080-1 - 2012/10/31 (水) 15:14:49 - arashi
いつもこのフォーラムを拝見させて頂いています。
現在、マウスの骨髄移植モデルの解析を行っているのですが、解析値にバラつきが多く、頭を悩ませています。
具体的な実験手技ですが、レシピエントマウスに致死量の放射線(9Gy)を照射し、ドナーマウスから採取した骨髄細胞(whole BM cells)を尾静脈より移植しています。移植後は1カ月ごとに末梢血中のドナーマウス由来の細胞の割合をFACSにて解析しています。
(レシピエントとドナーはCD45のアロタイプが異なるマウスを使用しているため、それぞれの抗体を使用してFACSを行っています)
実験ごとにドナーマウス由来細胞の割合が安定することもあれば、極端にバラつくことも多く原因がどこにあるのか分からず、頓挫しています。
このフォーラムで皆様に御返答頂ければ幸いです。

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