>エレクトロポレーション法は死細胞がかなりの割合でいると思うのですが、上司に聞いたところ、コントロールがあるので、結果を解釈するのには問題ないとのことでした。48時間後に回収を指示されました。
実際のところ、半分近くは死んでいてもおかしくないはずですが、問題ないのでしょうか。
この手の質問はよくありますが、問題ないか問題あるかは実験で「何を評価していのか」次第だと思います。
例えば、Luciferaseレポーターアッセイをやるなら、たくさん細胞が死んでても補正かけられるのでできる可能性が高いと考えてもいいですが、WBやqPCRで死んだ細胞ごと回収した場合は細胞のデブリスが大量にコンタミしてくることが結果に影響する可能性だってあります。
また、経験上エレポは微妙なバッファーの塩濃度や、機械の電荷のかかり方のムラによって効率がぶれやすい気もするので、コントロールと目的試薬の精製の純度によって両方とも再現性よく同じぐらいの生存率、導入効率にならない可能性もあります。
ただし、だからといって、実験が無意味だとまでは言い過ぎなので、要するにあなたがトランジェントで見たいものがその50%ほど細胞が死んだ状態でも評価しきれるかどうか、またその結果をデータとして論文に出すにあたってクレームがついたときに(レビューでわかるのかしりませんが)、科学的に妥当な主張ができるかどうか次第だと思います。最終的には「やってみなければわからない」と言えばそれまでですが、初めから前提としてよろしくない実験を組むのもどうかと思うので、それ以外の方法との兼ね合いでどうするか決めたらいいと思います。
ちなみに、最近はエレポも各社改良がすすんでるので、(物によってはかなり金がかかりますが)、大抵の細胞で条件をいじれば生存率はそれなりにあげることも不可能とまでは言わない気がします。primary T細胞は頑張っても結構死ぬものが多いです。
あなたの使用してる細胞によっては、ケミカルのlipofection試薬で相性がいいものがあるかもしれません。 |
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