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ライゲーションについて トピック削除
No.10784-TOPIC - 2022/09/16 (金) 13:38:48 - armh
pET系プラスミド(5.5kb)にインサート(約3.2kb)をライゲーションしてDH5αに形質転換しようとしていますが、なかなかうまくいきません。

インサートは両末端にNcoIとEcoRIがつくようにプライマー設計してPCRを行い、電気泳動で確認してます。PCR増幅はうまくいっています。
ベクターはNcoIとEcoRIで切断し(距離は100bpくらい)、電気泳動でそれぞれの酵素で切断できているのを確認後ゲルから抽出してクリーンアップしてます。そのときのUV照射は5秒程度でした。

これらをベクターインサート比が1:3になるように混ぜ、16℃で30minライゲーションを行い形質転換しましたが、コロニーが生えません。どこを改善するべきか助言いただけたら幸いです。
 
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(無題) 削除/引用
No.10784-20 - 2022/09/17 (土) 16:30:05 - G25
FermentasやNEBの資料によれば足場が不十分とは言えないようです。
F社の資料だとEcoR1は1 bp以上、Nco1は2bp以上の足場で最高レベル(50〜100%)。
N社のは最高レベルになるのが、EcoR1で5 bp以上、Nco1が3bp以上の足場です。3 bpではEcoR1は第2レベル(20〜50%)ですが、それくらい有れば十分だろうし、またN社よりF社の評価実験法のほうが実戦に即しているので齟齬があった場合、私はF社の方を取っています。

それよか、両酵素は至適バッファが異なるので、同時消化しているなら順次消化にしたほうがいいと思います。それとも、今時の改変型制限酵素で同一のバッファでいけるやつかしら?

いずれにせよ、ligationして二量体までしかできないというのは、どちらか一方がほぼ全く切れていないってわけで、それじゃ上手くいくはずないですよね。

(無題) 削除/引用
No.10784-19 - 2022/09/17 (土) 08:36:29 - zam
足場の塩基数が足りないのではないでしょうか?
EcoRIは2塩基の足場でも切れるようなので、おそらくNcoIの側だと思いますが、断言はしません。
10塩基とか?

あと、末端をXhoIにしたPCR産物はクローニングできないので、5'リン酸化プライマーでPCRした後にT4 ligaseでコンカテマーを作ってから制限酵素で処理したら、ベクターに入ったという報告があります。
10.1093/nar/18.20.6156
この場合、非リン酸化プライマーでPCR後に産物を5'リン酸化しても同様に上手くいくかどうかは分かりません。いけそうな気はしますが。


774Rさんがコメントしておられるように、In-Fusionで解決するように思いますが。

(無題) 削除/引用
No.10784-18 - 2022/09/17 (土) 01:04:39 - おお
>[Re:6] armhさんは書きました :
> ちなみに、ベクターを制限酵素処理後、ゲル抽出しないもの(2つの切断フラグメントを含む。制限酵素は除去している)とインサートでライゲーションして形質転換した時は、コロニーは割と生えているのですが、コロニーPCRは0/32でした。根気よくコロニーPCRの数を増やすべきですが、諦めて全部セルフライゲーションしたものだと判断しました。コンピテントセルには問題はないのかなと思っています。
>

割と生えているというのは科学的によくわからんですが、、、

もしこのアプローチでやるのなら、ライゲーションのあとベクター側のEcoRIとNcoIの間にある制限酵素認識部位でカットするといいです。もちろんインサートが側にその制限酵素認識部位が無い事が前提です。これでセルフライゲーションというかベクター側のEcoRIーNcoIフラグメントが入ったLigation productsはのぞけます。インサートが3kbp強ですか。100bpのほうが遥かに入りやすいので上記の方法か、制限酵素で切ったベクターをフォスファターゼ処理しないと3kbpが入ったものは埋もれて見つからないか生えてこないでしょうね。

subcloning 削除/引用
No.10784-17 - 2022/09/16 (金) 19:56:43 - m
まず、サブクローニングベクター(bluescriptなど)に入れる。
ミニプレップでプラスミド増やす。
切り出して、十分量で遺伝子組み換え。
・・・これでしょう。直接入れるのは、インサートが短い時だけにしてます。急がば回れ方式。制限酵素、大丈夫ですかね?2回やってダメなら、そっちも心配。

(無題) 削除/引用
No.10784-16 - 2022/09/16 (金) 19:49:55 - そもそも
立ち上げたてのラボで初めて形質転換の系組み立ててるのか
前例として他のインサートとかでは上手くいってるのに
今回のpET系のみ同じ手法でやってダメなのか
でも話が違ってくるような

前者なら
当然あるような工程をすっとばしてたり
プライマーの設計から各種組成の計算すら間違ってないとも限らないし


とりあえず自分が同じ状況であと試すとしたら
入らないっていうライゲーション産物そのものを鋳型にPCRして
インサートとベクターが繋がってるか見てみたいかな

あとは
セルフライゲーションの形質転換自体はできるんなら
ベクターを脱リン酸化処理してセルフだけ阻害させて数打ってみるか

(無題) 削除/引用
No.10784-15 - 2022/09/16 (金) 19:08:40 - 774R
経験的にPCR産物の精製は電気泳動がとても重要だと思います。
泳動でシングルバンドに見えても、プライマーダイマーや短い断片が存在してる可能性があり、それらは短くてゲルでバンドとして視認できなくともモル数で考えると大量にある可能性があります。そして、そいつらは制限酵素サイトの配列を持っており、切断処理で一緒に切れるのでライゲーションのときに競合的に阻害要因になると考えられます。
上記の理由は後付けなのかもしれませんが、ゲルから目的のバンドを切り出したほうが成功率が高いのは経験上間違いないです。

(無題) 削除/引用
No.10784-14 - 2022/09/16 (金) 19:01:28 - armh
精製後の泳動も同じサイズのバンドがあったので大丈夫でした。

返信遅くなり申し訳ありません。制限酵素処理に関しましては、PCR産物はPCR後の電気泳動できれいにバンドが出るので、ゲル抽出はしません。PCR産物をキットを用いてクリーンアップしています。(カラムにbinding,wash,溶出の流れ)
その後に、制限酵素を加えているので、変なものが混ざった状態ではないです。

(無題) 削除/引用
No.10784-13 - 2022/09/16 (金) 18:48:56 - armh
インサートのみでのライゲーションでは、3.2kbと6.4kbのところにバンドがあり、濃さは同じくらいでした。10kb付近にはなかったです。二量体しか出来てないので、片方の酵素では切断されてない可能性があります。原因はそこかなと思いました。G25さんのおっしゃるようにpcrのサイクル条件は変えてみようかなとおもいました。

(無題) 削除/引用
No.10784-12 - 2022/09/16 (金) 16:20:01 - 774R
回答がなかったので再度。
PCR産物の制限酵素処理を10時間やっているとのことですが、そこが非常に気になります。
制限酵素処理はPCR産物を直接ですか?ゲルから回収後ですか?なんらかの精製でポリメラーゼを除去、もしくは失活させる工程を行ってますか?

万一、PCR産物を直接制限酵素処理した場合、酵素切断端がポリメラーゼで埋められたり、削られたりしてろくでもないことになります。

ちなみに、ゲルから回収後に制限酵素処理をすると、ライゲーション反応に制限酵素を持ち込まないために再度精製、もしくは失活させる手間が二度手間になります。
私のラボでワークしてる手順は、
PCR後フェノクロ処理→エタ沈→再懸濁して制限酵素処理→電気泳動→ゲル回収
です。
大抵のサブクローニングは5コロニーやって全て当たくらい上手くいってますが、これでも時間と手間なので、最近はPCR産物のサブクロはIn-Fusionばかりですね。スケールダウンして使うとコストも気にならない程度に抑えられます。

(無題) 削除/引用
No.10784-11 - 2022/09/16 (金) 16:18:47 - AA
>ゲル抽出の操作が不慣れ
とのことですが、精製後に泳動してチェックされたりはしていますでしょうか。
そこできれいに出ているのであれば、紫外線も5秒以内とのことですし、精製のステップが問題ということもあんまり無いのではないかと思います。

(無題) 削除/引用
No.10784-10 - 2022/09/16 (金) 16:17:11 - G25
>インサート同士で連結してバンドが2倍3倍のところに出るということですね、

理想的には多量体になって、最大のマーカー(10 kbとか20 kb)とかより上にバンドが出ます。

>PCRは30サイクルで行っているのですがどうなんでしょう、25くらいまで減らしてやってみる価値はありそうですね。

おろらく十分な鋳型DNAを投入できて、微量のDNAを増幅しなきゃならないというシチュエーションではないはずなので、15サイクル前後でもいいと思います。私がやるときはそれくらいにしています。
とにかくプラトーになる前に止めるのがコツだと思います。収量を上げなければならない実験ではないのですから。

(無題) 削除/引用
No.10784-9 - 2022/09/16 (金) 16:08:51 - armh
ゲル抽出の操作が不慣れで、そこの手順にも原因がありそうなので再度確認してみたいと思います。

インサートのみでライゲーションして、制限酵素で切れているならインサート同士で連結してバンドが2倍3倍のところに出るということですね、それはしていませんでした!ベクターの方で切断できているならインサートの方も切れていると勝手に考えていました。その操作してみたいと思います。

PCRは30サイクルで行っているのですがどうなんでしょう、25くらいまで減らしてやってみる価値はありそうですね。

(無題) 削除/引用
No.10784-8 - 2022/09/16 (金) 15:08:32 - G25
経験上、プライマーの5' 末端に組み込んだ制限酵素認識部位は足場をつけてもなお非常に切断効率が悪い。
PCR産物を制限酵素処理したあと、精製または制限酵素の失活をしたインサートを、それのみでライゲーションしてみるといい。末端が切断された断片同士は連結され重合が起こり元のサイズのまま残る断片は残らないはず。しかし実際は重合している断片が圧倒的に少なく、元のサイズのままの断片がほとんどということも少なくない。試してみると良いです。

で、これも経験上、PCRサイクルを過剰に回すと切れ味が悪くなるようです。
おそらく、PCRサイクルが過剰になるとプライマーがアニールして新規の伸長が起こるより、解離したPCR産物が再び不完全な対合をして二重鎖のレジストリがおかしくなったために制限酵素認識配列が酵素に認識されなくなってるんじゃないか(プラスミドなんかではそういうことが知られてます)と想像しています。

収量を犠牲にしてでも、PCRサイクルを必要最小限にしてみては。

ほかの手段としては、そういう状況でも平滑末端ライゲーションは意外と成功するので、まずそうしてプラスミドに組込み、それを計画の制限酵素で切断してベクターに入れ直す。余計な手間になりますけれど、いつまでも足踏みしてるよりマシ。そういう手順を標準プロトコールにして学生を指導している先生もいた。

(無題) 削除/引用
No.10784-7 - 2022/09/16 (金) 15:01:38 - 774R
PCRから制限酵素処理までの手順、および、精製してればその手順はどうでしょう?
もしかしたらそこに原因があるかもしれないと思っているので。

(無題) 削除/引用
No.10784-6 - 2022/09/16 (金) 14:29:59 - armh
ちなみに、ベクターを制限酵素処理後、ゲル抽出しないもの(2つの切断フラグメントを含む。制限酵素は除去している)とインサートでライゲーションして形質転換した時は、コロニーは割と生えているのですが、コロニーPCRは0/32でした。根気よくコロニーPCRの数を増やすべきですが、諦めて全部セルフライゲーションしたものだと判断しました。コンピテントセルには問題はないのかなと思っています。

(無題) 削除/引用
No.10784-5 - 2022/09/16 (金) 14:15:27 - おお
バックグランドのコロニーがい一つも生えてないなら、コンピテントセルが良くないかヘタっていると思える。

(無題) 削除/引用
No.10784-4 - 2022/09/16 (金) 14:13:01 - armh
インサートはDH5aでも発現するタンパク質遺伝子なので毒性はないとおもいます。プライマーは、5'(3塩基の足場-制限酵素サイト-相同配列)3'です。

記載はなかったのですが、インサートはベクターと同じで、37℃10時間で確実に切断しています。電気泳動で確認して断片化とか起きていないとおもわれるので、長時間の処理については問題ないと思います。

(無題) 削除/引用
No.10784-3 - 2022/09/16 (金) 13:52:13 - 774R
インサートのPCR産物を制限酵素処理する旨が記載されてませんが、事実はどちらでしょう?

(無題) 削除/引用
No.10784-2 - 2022/09/16 (金) 13:52:02 - drop
インサートの産物が大腸菌に毒性を持たないことは確認していますか?
形質転換はできているものの、死んでしまっているのかも知れません。

また、インサートに制限酵素サイトを付けているとのことですが、サイトの外側に足場は付けていますか?

ライゲーションについて 削除/引用
No.10784-1 - 2022/09/16 (金) 13:38:48 - armh
pET系プラスミド(5.5kb)にインサート(約3.2kb)をライゲーションしてDH5αに形質転換しようとしていますが、なかなかうまくいきません。

インサートは両末端にNcoIとEcoRIがつくようにプライマー設計してPCRを行い、電気泳動で確認してます。PCR増幅はうまくいっています。
ベクターはNcoIとEcoRIで切断し(距離は100bpくらい)、電気泳動でそれぞれの酵素で切断できているのを確認後ゲルから抽出してクリーンアップしてます。そのときのUV照射は5秒程度でした。

これらをベクターインサート比が1:3になるように混ぜ、16℃で30minライゲーションを行い形質転換しましたが、コロニーが生えません。どこを改善するべきか助言いただけたら幸いです。

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