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PCR酵素の校正活性、何塩基まで? トピック削除
No.10765-TOPIC - 2022/09/09 (金) 11:54:05 - ii
PCRに使われる校正活性のあるDNA polymerase (pfuとかQ5とか) は、何塩基までの連続ミスマッチを削れるのでしょうか?
プライマーが配列の真ん中の方でテンプレートの非特異配列とハイブリした場合、ハイブリしていない状態のプライマー3'末端が削られて増幅が始まってしまうことがある、と聞いて、では何塩基までそういった想定をすればいいのかと思っている次第です。
 
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(無題) 削除/引用
No.10765-21 - 2022/09/20 (火) 11:57:27 - zam
>[Re:1] iiさんは書きました :
> 何塩基までそういった想定をすればいいのかと思っている次第です。

私は、変異導入プライマーの3'端から8塩基目にミスマッチを入れてものを使っています(3'端から7塩基までが鋳型と相同です)。
酵素は主にPrimeSTAR Maxを使っています。
これでデザイン通りのクローンが取れています。

野生型クローンも取れることがあります。というか普通に取れてきます。これが校正産物なのか、コンタミなのかまでは検証していません。

in-fusionして、コロニーを10個つついて、デザイン通りのクローンが10個とれるときもあれば、1個しかとれないときもあります。

とりあえずクローンが取れればいいという実験しかしていないので、網羅的に調べたことはありません。

何かの参考になれば幸いです。

(無題) 削除/引用
No.10765-20 - 2022/09/19 (月) 22:51:47 - G25
マスで見ればごく少数派なので、プラクティカルには問題にならないと思います。ただクローニングした時、まれにそういうことが起こったんじゃないじゃないかというクローンが取れたことがあります。WTのコンタミじゃないかと言われれば否定はできませんが。

(無題) 削除/引用
No.10765-19 - 2022/09/19 (月) 22:19:43 - おお
No.10765-4のG25さんの主張は最もなんだけど、プラクティカルにどの程度なら校正が見られないとか言う見方もないかなとおもう。実際にプライマーミスマッチで変異を導入するのは常套手段ですし。

(無題) 削除/引用
No.10765-18 - 2022/09/19 (月) 16:44:44 - hybri
なんか有耶無耶なままに話題がシフトしてってしまっていますが、結局のところ散々さんはご自身の最初の主張を取り下げられるんですか?

(無題) 削除/引用
No.10765-17 - 2022/09/19 (月) 08:10:33 - zam
先ほどの文献は、3'側から1塩基目のミスマッチでしたね。
考えるまでもなく当前の結果ですね。
ですのでその論文は無視してください。
たいへん失礼しました。

(無題) 削除/引用
No.10765-16 - 2022/09/19 (月) 07:59:16 - zam
>[Re:1] iiさんは書きました :
> PCRに使われる校正活性のあるDNA polymerase (pfuとかQ5とか) は、何塩基までの連続ミスマッチを削れるのでしょうか?
> プライマーが配列の真ん中の方でテンプレートの非特異配列とハイブリした場合、ハイブリしていない状態のプライマー3'末端が削られて増幅が始まってしまうことがある、と聞いて、では何塩基までそういった想定をすればいいのかと思っている次第です。


末端から22番目の塩基のミスマッチを修復(校正)したという報告がありました。酵素はDeep Ventですね。
10.5483/BMBRep.2003.36.6.525
詳細は直接文献に当たってください。


語彙に関することですが、厳密に考えれば難しいですが、コミュニケーションが成立するならばどちらでもよいように思います。

化学的により無理のない表現ならば「塩基対形成」(base-paring, base-paired)の語はいかがでしょうか?
尤も、「塩基対形成」の語も微視的には妥当だとしても、巨視的にはなんのこっちゃという感がありますね。言葉って難しいですね。

(無題) 削除/引用
No.10765-15 - 2022/09/19 (月) 01:17:12 - G25
昔のことなのにずいぶん自信があるんだなあ。だれかそういう説明をしてる?
そんな理屈っぽいことじゃなくて、焼き入れに通じる急冷に対して、徐冷を焼きなましに喩えただけだと思うけど。分子的に何が起こっているかといえば二重鎖形成なんだけどそれは後付けで、Annealingってのは熱したものを徐冷するという操作からの命名だと思うが。

とにかく他の人がhybridizationと表現したことをそれはAnnealingだなんてケチつけたのは正当性はなく、見識不足ってことに。

(無題) 削除/引用
No.10765-14 - 2022/09/19 (月) 00:43:39 - 散々
>[Re:13] G25さんは書きました :
> meltingという現象がDNAが解離したときに吸光度がシフトすることから見出され名付けられたように、二重鎖に戻るときの吸光度の回復からannealingという現象が認知されたのですから。

いいえ、急冷すると1本鎖の部分が残ってしまい吸光度が十分な低さに回復しないことの対比で、ミスマッチを防ぎきれいな2本鎖になるように冷却する操作を、金属結晶の欠陥を解消するannealingという操作になぞらえなのです。

(無題) 削除/引用
No.10765-13 - 2022/09/19 (月) 00:12:51 - G25
> これはちょっと違います。柔らかくというよりも、加熱して内部の欠陥を減らして残留応力を取り除く操作です。ミスマッチのない正しい相補鎖と結合させる様子から連想されたものです。

 なんかそれも怪しいぞ。後付け臭がぷんぷん。
古来、焼きなましは金属を柔らかくし伸ばしやすくすることと認識されていて、内部ミクロな内部組織の変化なんかが意識された用語ではない。

ミスマッチのない正しい相補鎖を作る様子からAnnealと名付けられたわけないと思う。
meltingという現象がDNAが解離したときに吸光度がシフトすることから見出され名付けられたように、二重鎖に戻るときの吸光度の回復からannealingという現象が認知されたのですから。

(無題) 削除/引用
No.10765-12 - 2022/09/18 (日) 23:30:25 - 散々
>[Re:11] G25さんは書きました :
> 他の人の発言にちょくちょく半畳入れたがるようですが、その内容は微妙、あるいはあからさまに的外れなこと多いぞ。

自分でも自覚しております。G25様を見習って的確な判断が出来るようになりたいなぁと反省です。
でも、高NaCl濃度で核が破砕、のトピとか、半ば間違った結論に落ち着きそうだったのが修正できたと思われませんか?

> そもそもannealingというのは金属加工の「焼きなまし」のことです。
> anneal(焼きなまし)は熱した金属をゆっくり冷ますことで柔らかくする操作です。
これはちょっと違います。柔らかくというよりも、加熱して内部の欠陥を減らして残留応力を取り除く操作です。ミスマッチのない正しい相補鎖と結合させる様子から連想されたものです。

(無題) 削除/引用
No.10765-11 - 2022/09/18 (日) 22:49:23 - G25
> テンプレートもプライマーもDNAだから、ハイブリじゃなくてアニールですね。
ちゃいますね。
だったらSouthern hybridizationとかFluorescence in situ hybridizationなんての大間違いってことになりますが、大間違いと言ってる方が大間違いですね。
他の人の発言にちょくちょく半畳入れたがるようですが、その内容は微妙、あるいはあからさまに的外れなこと多いぞ。


そもそもannealingというのは金属加工の「焼きなまし」のことです。二本鎖DNAを加熱したとき一本鎖に解離することを先人はmeltingと表現しました。これを急冷するとランダムコイル化して一本鎖状態が保たれます。この熱したものを急冷する操作をquentingと表現しますがこれは金属を「焼き入れ」するときの急冷の意味から来ています。焼き入れすると金属は硬くなりますが、anneal(焼きなまし)は熱した金属をゆっくり冷ますことで柔らかくする操作です。そこからの連想で、加熱して一本鎖になったDNAをゆっくり冷ますと再び二本鎖に戻っていく現象をannealingと表現する様になったわけです。
だから本来は、もともと二本鎖だったものが一本鎖に熱解離して、それが二本鎖にもどることがannealだったわけです。それを厳密に当てはめると鋳型DNAに対して後から加えたプライマーが対合することをannealと呼ぶ方が間違いなんですが、先人がそう表現してそれが普及定着したから、それが共通語になってるわけです。
全ての言葉がそうであるように専門用語も先人たちが築いてきた文化の産物ですから、後付けの理屈でそれは間違いだとか、軽々しく言うもんでない。

(無題) 削除/引用
No.10765-10 - 2022/09/18 (日) 22:37:04 - hybri
ハイブリダイゼーション
hybridization

遺伝子工学において相補的な一本鎖から二重らせん分子(例えばDNA-DNA,DNA-RNA,RNA-RNA)を形成させること.ハイブリダイゼーション実験は2種類の核酸分子の間の配列相同性を検出するために使用される.

https://www.jsme.or.jp/jsme-medwiki/02:1010037

(無題) 削除/引用
No.10765-9 - 2022/09/18 (日) 22:35:33 - hybri
https://ja.wikipedia.org/wiki/ハイブリダイゼーション

ハイブリダイゼーション(Hybridization)とは、原義としては,物の交雑あるいは雑種形成のこと。しかし現代では、核酸(DNAまたはRNA)の分子が相補的に複合体を形成することをハイブリダイゼーションといい、分子交雑(ぶんしこうざつ)ともいう。特に、遺伝子の検出・同定・定量や、相同性の定量のために、人工的にこれを行う実験方法を指すことが多い(通称「ハイブリ」)。

(無題) 削除/引用
No.10765-8 - 2022/09/18 (日) 22:31:35 - 散々
>[Re:7] hybriさんは書きました :
> いや、核酸のアニーリングもhybridizationと言いますよ。
> https://en.wikipedia.org/wiki/DNA%E2%80%93DNA_hybridization

この場合のDNA–DNA hybridizationはそういう実験方法の名前でしょう。
片方がラベル化した材料だから使い始めたんじゃないのかね。

(無題) 削除/引用
No.10765-7 - 2022/09/18 (日) 21:39:22 - hybri
いや、核酸のアニーリングもhybridizationと言いますよ。

https://en.wikipedia.org/wiki/DNA%E2%80%93DNA_hybridization

(無題) 削除/引用
No.10765-6 - 2022/09/18 (日) 21:34:23 - 散々
>[Re:1] iiさんは書きました :
> プライマーが配列の真ん中の方でテンプレートの非特異配列とハイブリした場合、

テンプレートもプライマーもDNAだから、ハイブリじゃなくてアニールですね。
ハイブリッドとは、異なる材料が接合されたものだから。

(無題) 削除/引用
No.10765-5 - 2022/09/17 (土) 11:36:28 - ii
皆様ご助言ありがとうございます。

G25さん
なるほどです。つまり端的に僕の当初の質問に答えるならば、何塩基でも削られ得るということですね。
3'exoによるプライマーの削り込みを回避する策として、3'末にphosphorothioateを入れるという手法が紹介されていました。
かなり有用な状況もあるかと思うので共有しておきます。
https://academic.oup.com/nar/article/49/15/e87/6298611

(無題) 削除/引用
No.10765-4 - 2022/09/16 (金) 11:04:19 - G25
校正活性は3' exonuclease活性のことですが、3' exo活性はミスマッチがあったときに突然目覚めてヌクレオチドを削るというものではありません。

常にpolymerase活性と3' exo活性はready-to-goの状態だけれど、伸長反応に適した条件であればpol活性の反応速度が3' exo活性を大きく上回るからヌクレオチドが削られているのが見かけ上わからないだけ。
伸長反応が妨げられる状態、たとえば基質濃度の低下とか、伸長すべき鋳型がないとか(鋳型にアニールしていない一本鎖状態のDNAとか、3' ミスマッチはまさにそれ)になると3' exo活性が優位になります。

だからたとえば反応液中でミスマッチのない平滑末端では末端のヌクレオチド(最末端の1 ヌクレオチドとはかぎらない。何番目まで達するかは確率的な問題)が、3' exo活性で削られてはpol活性で埋め戻されるというのを繰り返したアイドリング状態になっています。PCR反応後、速やかに精製するなど酵素が働かない状態にしないで長時間放置すると、このアイドリング状態でやがてdNTPが枯渇し、exo活性優位になって末端が削れてガタガタになる(平滑末端ライゲーションの効率が下がるなど)なんてことも言われます。



で、なにが言いたいかと言うと、ミスマッチがプライマーの中ほどにあったとしても、
・3' 末端にミスマッチがなくても、たまたま3' exo活性が先行してミスマッチのある部分まで削れこみが起こってからpol活性で埋め戻された分子が確率的に生じることはありえないことではない。

・遊離のプライマーは3' exoの基質になるので、その段階でミスマッチまで削れて短くなったものがプライマーになって合成された産物があるかもしれない。短くなってしまうとプライマーとなる効率は下がるだろうけれど、PCRが進行して鋳型DNAが大量にあってプライマーの濃度が下がってくると、効率的に不利なプライマーも参加できる余地があるのではないか。



遊離のプライマーが削られる可能性があるということは、校正活性のあるpolymeraseのマニュアルなんかにも書いてあることがあります。だから、反応をセットするときはexo活性を押さえるためにも氷水浴で十分冷やせとか、プライマーと酵素を共存っせるのは最後の最後になるようにして、速やかにサーマルリサイクルにかけろとか。最近は抗体でブロックしたホットスタート酵素が主流ですが、pol活性だけでなくexo活性もブロックするようになっているのが普通で、気にしなくてよくなりましたけど。

(無題) 削除/引用
No.10765-3 - 2022/09/10 (土) 05:17:25 - おお
なんとなく興味本位にググったりしたのですが、以下の論文とか見ながらふわっとして考察をしてみます。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2797725/
https://journals.asm.org/doi/epub/10.1128/AEM.02403-07

両者ともTaqベースの実験かと思いますが、ミスマッチのプライマーで増えないなら校正活性がある酵素ではそこを校正して増やすだろうという推察のもとに考えてみます。

全体的に3’から2番目の塩基のミスマッチはかなり影響があり、その影響は5’がわにシフトしていくと徐々にへって5番目まで行くと殆ど無い。ただしミスマッチの塩基のペアーによっては影響を受けにくいものもある。2番目の文献においては3’から7番目のミスマッチでも大きく影響を受けるものがあり、塩基を入れ替えることで構造的に大きな影響があったのかもしれない。3、4番目の位置のミスマッチでまあまあPCRは回っているが、ややりやすい配列と競合になるので、結果てきに校正がはいったものが有利になるということも考えられると思う。

このようなことを考えるとミスマッチは3’から五番目(できれば6番目)かそれより内側に置きたいかなぁという気がしています。

(無題) 削除/引用
No.10765-2 - 2022/09/09 (金) 12:50:12 - 774R
プライマーの3'末端がアニールした状態であれば、たとえプライマーの中ほどでミスマッチがあっても削らないかと思いますが。

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