スレ主外のところで話を続けるのはいかがかとも思ったのですが、面白い点なのでちょっと続けさせてください。夏休みだし。
おおさんご指摘の、リン脂質二重膜では低分子は極端に遅くしか透過しない、というのはあくまでリン脂質二重膜の話です。細胞の膜ではチャネルなどが死んでいてもちょっと違います。これがわかるのは、例えば、培地にヨードアセタミドを加えた時で、この場合は多くの酵素系が止まりATP産生もなくなって細胞は死んだ状態、だけど構造としては壊れてない、という状態が作れます。このときに核を染める抗体を培地に加えると、4度でも数時間のうちに抗体に反応する細胞がゆっくりと増えてきます。
膜蛋白があるとリン脂質がフリップしやすくなるのはよく知られてますが、たぶんそれ以上に数時間のうちには脂質の酸化も起きてこれらが膜の不安定性を増した結果ではと考えてます。
一方、生細胞では膜の修復装置の活性が強いので、穴が空いても直ちに修復します。ATPがないとこの作用は損なわれます。
混乱しそうですが、4%PFAだけで穴は開かないけどゆっくりは入る細胞が増えるだろう、というところです。結局、私も抗体をintactな細胞に加えてみるのが、外にあるかないかをみるのには一番良いと思います。それが目的なら。 |
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