とあるタンパク質のN末にHis-tag, C末にGFPを融合し、BL21(DE3)において発現を行いました。
条件はOD600=0.5になった時点で、大腸菌を充分冷やし、1mM IPTGを加え18CでOvernightで発現させています。翌日に大腸菌を回収しました。
GFPが付加されているため緑色の大腸菌になっており、sonication を行い、遠心したのですが、ペレットが緑になり、上清は完全に透明でしたので、可溶化されてないようでした。
sonicationの条件は1s on 1s off 30% amplitude 10min or 30minで行いましたが、どちらも上手くいきませんでした。別のタンパク質を精製した際に10minで行っても可溶化し、精製できたので、sonicationの条件は問題ないと思います。
他にもxTractorという可溶化バッファー+Lysozyme, DNaseIでペレットの可溶化を試みましたが、可溶化しませんでした。
sonication, xTractor両方の場合で、一応上清をNi-NTAカラムに通しましたが、全くタンパク質は得られませんでした(Nanodropで0mg/mL)。
色々なウェブサイトを見たところ、培養条件を変えるとinclusion bodiesへ行かないことがある、と書かれています。
例えばシグマの「Handling Inclusion Bodies in Recombinant Protein Expression」では
induce for a shorter period of time
induce using a lower concentration of the inducing agent (e.g., 0.1 mM IPTG)
がsuggestされていますが、本当にこのような条件を変更するだけで、可溶化するものなのでしょうか?
sonication, xtractor bufferで全く可溶化しませんでしたが。。。
結局のところ、Ureaを使って可溶化するのがベストな気がしますが、Ureaを使うことによる不利益などはありますでしょうか?(タンパク質が本来の立体構造をとらない等)
どうぞよろしくお願いいたします。 |
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