収量については減ることはあるかもしれないけど、増えることは期待できないと思います。x9Hisの利点は(てか、あえて6をわざわざ9に増やした理由は)より強い条件でレジンを洗浄して非特異的な結合をしてる分子を除いて精製度を上げるためと思います。大腸菌ではあまり気にならないのですが、哺乳類細胞でHis-tag精製してもHis-tag以外のタンパク質がかなり混入するのでこれ単独では精製が難しいのです。核タンパク質を中心にHisのクラスターのような配列は哺乳類の色々なタンパク質で割と散見されるらしいです。昔、そういうのを調べた論文がありました。それでx9にして精製したいタンパク質をより強固に結合させといて中程度の濃度のイミダゾールで洗って、弱くついたそういうのを洗って分別するのです。結合が強固ということは言い換えれば回収率が良くないとも言えますので、精製度が上がる分、収率は多少目を瞑るということになるのかなと。 |
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