根掘り葉掘り聞き失礼しました。
質問者様が初めてIgG精製をするに至った理由や状況はさておき、最初にトピックを立てる際に「初めてIgG精製した」と一言書いてくだされば、無駄なやり取りをせずに済んだと思います。
あと、生化学を存じないようにお見受けしますので、そうであれば最初に「生化学を知らない」と一言書いてくださればと思います。
用語を書き並べて、知ってる風を装わずに、率直に「無知、未経験」と書いてくだされば。
分光光度計も持たず借りることもできない状況でIgG精製する状況は、正直なところ意味不明なのですが、きっとご事情がおありなのでしょう。
純度の高いIgGならば、そのモル吸光係数から、かなり正確なタンパク量が算出できます。
モル吸光係数の意味がわからないならば、ご自分で調べてください。
タンパク質実験には分光光度計が必須と言っても過言ではありません。
精製直後のIgGは分光光度計でタンパク量を調べるのが普通だと思います。
「現場」に分光光度計がなければどこかで借りて使えばよいだけです。
NanoDropを買うのはどうぞお好きにとしか申し上げられません。
私ならnanodropの測定値は目安程度という認識です。
(目安ですが、実験には重宝しています)
発色による総タンパク量の測定は、たとえ生化学を存じない方でも、指示通りに試薬とサンプルを混ぜ混ぜして計るだけですので簡単にできます。
標準タンパクは市販の精製γ-グロブリンでもBSAでもよいと思います。
ただし粉末状態のγ-グロブリンやBSAは、保存状態等の理由で(秤量時の)水分含量が不明です。
秤量値を過信せず、タンパク質溶液を調製した後に、分光光度計でタンパク濃度を確認してください。
(ここでも分光光度計が必要になります)
BCA法はタンパク質間の発色の変動が少ないです。
Bradford法やLowry法はタンパク質によっては発色の変動があります。
気になるなら、抗体産生細胞と同じ動物種由来のγ-グロブリンを標準品にすればよいでしょう。
(もっとも、総タンパク量を測定するのであれば、調達可能なタンパク質でよいと思いますが――この意味はお分かりですか?)
市販の抗体製品は種々添加物が含まれておりますのでタンパク定量の標準品としては不向きです。
余談ですが、安かろう悪かろうで有名な抗体メーカーもあります。QCやQAも信用できないメーカーもあります。もっとも、メーカーが出荷した製品のタンパク値を信用せず、自分で調べればよいだけです。
発色法のELISAにすれば、可視光プレートリーダーで測定自体はできます。簡単です。
精製度を知りたいのであれば液クロかSDS-PAGEで調べるか、ELISA値と総タンパク量から算出するだけです。
上にいろいろ申し上げましたが、それらのことも、実験が下手ならばどうしようもありません。時間と試薬の無駄です。
ピペット操作や試薬の扱いなど、まずは基本的な実験のトレーニングを積まれることをお勧めします。
卒論か修論ならば、まずは初歩的な(大学専門課程レベルの)知識習得と基本的な実験のトレーニングを積むべきです。
急ぐならばIgG精製に慣れている人に聞いた方が早いです。
大学、研究機関や企業にお勤めの方か個人事業主の方で、タンパク質の扱いに不慣れな方であれば、IgG精製に慣れている人や部署に依頼するか、外注したほうが確実です。
以上でご質問に対する回答を終わりにさせていただきます。 |
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