こうなったら各ステップに問題がないか確かめることも必要かと思います。原因がわかれば、対処も可能です。
1) アスピレート 6well plate
・継代のタイミングは質問者様のラボで決めたとおりにすればよろしいかと思いますが、がっつり増えた状態ではなく、50%コンフルエント程度で継代したほうがよろしいかと思います。
・アスピレートしたときは、できるだけ細胞を乾かさないようにする。
2) PBSで洗浄(37C)
・もし洗浄が1回だけならば、2回洗浄にしてみる。
3) 細胞sが接着していることを確認
・できるだけ細胞を乾かさないようにする。
4) Trypsin-EDTA 500ul
・Trypsin-EDTA溶液の組成、使用期限の確認。あるいは新品の調製。
5) インキュベーターで2分
・逆に、トリプシンを1,000uL(1mL)と多目にし、トリプシン@37℃時間を1分間に短くしてみてはいかがでしょうか。
・なおその際に、オプションとしてスクレイパーやポリスマンの使用(さらに培地を入れてピペットでほぐすこと)もご検討されてはいかがでしょうか。
もっとも、C2C12細胞はトリプシンに敏感な細胞だとは思えないですので、むしろ物理的ストレスの方が問題になるかもしれませんので、こちらは優しく。
6) 細胞が浮いたことを確認
・黙視か顕微鏡での確認だと思いますが、ここも短時間で済ます。
7) 1000ul/wellの培地を加える
・この培地に血清は含まれているか。その血清は問題ないか?
8) 6well分の細胞溶液を50mlファルコンチューブへ
・これは6well分を1つのファルコンチューブにまとめるということでしょうか?それとも各well毎にファルコンチューブ1本ずつに入れ、計6本のファルコンチューブを使っているということでしょうか。
前者であれば、そもそも6wellに分けている理由がわかりません(何か理由があるかもしれませんが)。
後者ならば、取り扱う液量に比べてチューブ容量が大きすぎるように思います。15mLのチューブでよろしいのではないでしょか?
9) 1200rpmで7分
・遠心の重力加速度(g)と遠心時間を下げる(短くする)。
なお、遠心機の径が想像つきますのでrpm表記でもよろしいですが、g表記の方が好ましいように思います。
細胞数の計測
・サーモのそれはタイパンブルー(typan blue)ではなくトリパンブルー trypan blueですね。
・トリパンブルー溶液は普通に2年間は使えると思いますが、たとえば誰かが異常な取り扱いした等でトリパンブルー溶液がおかしくなっていることはないでしょうか?
・まずは顕微鏡でご自分の目で細胞の染まり具合を確認されてはいかがでしょうか?それだけでも、処理がうまくいっているのかいないのかを体感できると思います。
ご健闘を祈ります。 |
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