以前VBから購入したプラスミドのバックボーンに一箇所塩基置換を見つけたことがあります。この場合の塩基置換とはVBが出したオリジナルシーケンスと比べて違っていたという意味です。その箇所は忘れましたが、アンピシリン関係ではなかったと記憶しております。特段実験に支障を来す箇所ではなかったので、そのまま実験に供したと記憶しております。
これまでの経験上、VBのプラスミドに塩基置換を見つけたのはそのプラスミドだけでした。たまたまそのロットだけの問題だったのかもしれません。あるいは、単に自分が気づかないだけで、実は他のプラスミドにも置換や欠失挿入が存在していたのかもしれません。それはわかりません。
そのプラスミドも含めて、これまでのところ、VBから購入したプラスミドが大腸菌で増えなかったという経験はありません。
ちなみにVB以外の他社から購入したプラスミドにも、オリジナルシーケンスとは異なる8塩基の欠失を見つけたことがあります。そこは実験に影響を与える箇所であったので、困りました。
できればメーカーにはロット毎に全長シーケンスしてQCを通してほしいのですが、メーカーの立場からすれば毎回全長シーケンスルのはコスト高になるのでやれないということかもしれません。理解はできますが、ユーザー側からすると、変なロットをつかまされて実験の進捗を狂わされるので困ります。
さて、質問者様の
> 大腸菌がなかなか増えません。
の意味が、
形質転換してもコロニーが生えてこないという意味なのか、
それともグロースはするけれども悪いという意味なのか?
後者であれば、他の方も仰るように、形質転換からやり直すのが手っ取り早いと思います。私も、形質転換後の大腸菌のグロースが悪く、形質転換からやり直したら、普通にグロースしたという経験があります。原因は色々推測しますが、ともかくこういうことはあります。
もし、形質転換してもコロニーが全く生えないのであれば、ホストが合わないか、ひょっとしたら、プラスミドになんらかの異常があるかもしれません。
ですので、一度ご自分でプラスミドのシーケンスを確認されるか、あるいはVBに問い合わせてみるのがよろしいように思います。 |
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