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PEG沈でのDNA精製でゲノムがコンタミします。 トピック削除
No.10572-TOPIC - 2022/06/21 (火) 22:59:31 - udada
ラボでmidi prepの代わりにPEG沈精製を試みています。
下記のような流れで実行しておりますが、精製後のDNAでnano dropすると非常に高い濃度のDNAが取れます。
しかしながら、電気泳動すると目的のPlasmid以外にスメアが出ます。
かなりのgDNAがコンタミするように思います。
gDNAのコンタミを最小にすることできませんでしょうか?

Cultureした大腸菌を落としてペレットにする
(100mlの培地を50ml tube 1本に回収)
RNaseA入りのSolT 7mlを加えてVoltex
…100mg/mlのRNaseAをSolT 50mlに50ul加えて4℃保存
7mlのSolU を加えて5回転倒混和→5分放置
10mlのSolV を加えて5回転倒混和
on ice 20min…15min後に+1ml クロロホルム mix→再度on ice
8000rpm 5min 4℃で遠心
上清を新しい50ml tubeに移す
2−プロパノール 24mlを加えて8000rpm 5min 4℃で遠心
上清除去…tubeを逆さまにして2min放置、できるだけ上清を除く
       かなり大きな白いペレットができる
ペレットを1mlのTEにサスペンドして2ml tubeに移す
   …P1000でピペッティングしながら溶かす
10.1mlの1.6M NaCl/13%PEG8000を加えてVoltex
11.15000rpm 5min 4℃で遠心
12.上清除去(デカント)…白くて大きいペレットが見える
13.1mlのTE(pH8.0)を加えてVoltex(5-10min)
…なかなか溶けないので、振とう機に入れて放置
14.フェノール/CIA(2層に分離しているが下の層を使うこと)
   1ml入れてVoltex →15000rpm 3min r.t. 遠心
→上清を新しい2ml tubeへ
15.フェノール/CIA 1ml入れてVoltex →15000rpm 3min r.t. 遠心
→上清を新しい2ml tubeへ
16.クロロホルム 1ml入れてVoltex →15000rpm 3min r.t. 遠心
→上清800ulを新しい2ml tubeへ(800ulはギリギリ)
タンパク質は中間層にいてDNAは上清にいることに注意する。
目的は徐タンパクなので、必ず中間層を触らないようにする。
17.200ul 10M NH4OAc + 1ml 2−プロパノールを入れてVoltex
18.15000rpm 3min 4℃ 遠心 → 上清除去
19.70% EtOH 500ul入れる(同じサンプルはまとめると良い)
20.15000rpm 5min 4℃ 遠心 → 上清除去 →dry up
21.TEに溶かす
22.DNAが溶けたら濃度測定
 
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(無題) 削除/引用
No.10572-12 - 2022/06/22 (水) 15:30:17 - G25
クリティカルというわけじゃないですけど、

>on ice 20min…15min後に+1ml クロロホルム mix→再度on ice
8000rpm 5min 4℃で遠心

エッペンチューブにおさまるくらいのsmall scaleなら、最高速 5 minくらいの遠心で十分なんだけど、そのボリュームでその遠心条件だと不足かも。8000rpmでどのくらいのRCFになっているかわからないけれど余裕があれば上げて、遠心時間も延長したほうがいいように思います(PrOH沈殿のときも)。

(無題) 削除/引用
No.10572-11 - 2022/06/22 (水) 15:20:15 - qq
100mlカルチャーからprepしたことはないので想像ですが、
1)過増殖だと死菌が増えそうなので、少し培養を控えめにする。
2)普通のminiprepでうまくいくのであれば、処理量を50ml、25mlなどに落としてみる。上手くいくのであれば、一度に2本や4本prepしてもそれほど手間ではないでしょう?

(無題) 削除/引用
No.10572-10 - 2022/06/22 (水) 13:21:19 - momo
udadaさんがお示しになってるプロトコルだと、
「on ice 20min…15min後に+1ml クロロホルム mix→再度on ice」
のステップでせっかく沈殿させたゲノムDNAを不必要に遊離させていないでしょうか。クロロホルムは沈殿をパックするために加えているのだと思いますが、数回優しくinvertさせるだけで十分だと思います。量も100uL程度で。もちろん遊離するといってもごくわずかな量だと思いますが、もともとの培養スケールが大きいので避けられるものなら避けたいところです。

(無題) 削除/引用
No.10572-9 - 2022/06/22 (水) 13:08:37 - momo
私自身は試したことはありませんが、古いCurrent Protocols in Molecular Biology(ずっとupdateされていない)の、Plasmid DNA purification by PEG precipitationという項に、RNase無しでアルカリ法で取ったDNAを、再度RNase入のSoln Iに溶解し、再びSoln II、Soln IIIを加えて上清を取り、これをPhOH-CHCl3抽出して一度EtOH沈殿、再度TEに溶解してPEG沈殿するというプロトコルが出ています。変性を嫌ってか、Sol Iは一貫してグルコース入りのものを使っています。

(無題) 削除/引用
No.10572-8 - 2022/06/22 (水) 09:44:54 - qq
>RNaseA入りのSolT 7mlを加えてVoltex
ここで沈殿を完全に懸濁できていないと、
Sol IIの溶菌+DNA変性が不完全になり、
Sol IIIで中和するところでゲノムが残りやすいのではないかと思います。

Sol Iの組成がGlc+Tris+EDTA+RNaseAであれば、ボルテックスだけでなくピペッティングしてもよいのではないかと思います。

(無題) 削除/引用
No.10572-7 - 2022/06/22 (水) 09:35:36 - G25
>cccのプラスミドとlinearのゲノムを分画したいのですから、2-プロパノール沈殿のペレットを最初より少ない容量のSolIに溶解して、SolII→SolIIIを繰り返してはどうでしょうか?

実際やってみたことはありますか?
Soln 3による塩析は主としてタンパク質の沈殿(タンパク質がSDS化されているところに、K+やNH4+のようなカチオンが大量に加えられることでSDS(正確にはdodecyl sulfateの potassium/annmonium salt)が析出して共沈)で、ゲノムDNAはどれと共沈することで除去されるものだと理解しています。

十分に除タンパク質された最終産物に有効だろうか?
soln 2は効きすぎるとcccを部分変性します(制限酵素耐性のghost plasmidを生じる)。精製された裸のプラスミドに加えて大丈夫だろうか?


そういえば、昔は精製プラスミドからゲノムDNAやOCなどをどうしても除去したい場合は、CsCl/EtBr密度勾配超遠心をよくやったもの。

(無題) 削除/引用
No.10572-6 - 2022/06/22 (水) 08:34:53 - おお
>[Re:5] momoさんは書きました :
> cccのプラスミドとlinearのゲノムを分画したいのですから、2-プロパノール沈殿のペレットを最初より少ない容量のSolIに溶解して、SolII→SolIIIを繰り返してはどうでしょうか?

原理的にはわからなくもないのですがどれほどうまくいくのか知りたいです。

(無題) 削除/引用
No.10572-5 - 2022/06/22 (水) 07:47:34 - momo
cccのプラスミドとlinearのゲノムを分画したいのですから、2-プロパノール沈殿のペレットを最初より少ない容量のSolIに溶解して、SolII→SolIIIを繰り返してはどうでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.10572-4 - 2022/06/21 (火) 23:42:40 - おお
そういえばSol IIIのあとコーヒーフィルターとかろ紙で濾過してペレットを完全に除く手法がありますね。

指摘があるようにPEG沈ではゲノムは除けませんね(原理的にもむりです)。

(無題) 削除/引用
No.10572-3 - 2022/06/21 (火) 23:38:54 - おお
高分子領域にスメアーなシグナルが見れるならゲノムでしょうけどどんなもんでしょう。

一番シンプルな改善はSol IIIをAmmonium acetateにするという方法です。収濃度が2.5 Mになればいいです。ゲノムを巻き込んだペレットの形状がSodium acetateとは少し違うので、ふわふわ浮いたりした物が出にくいです。またその後の遠心は強ければ強いほどいいです。もし高速(冷却)遠心機があるならそれで2、3万gでブンブン回してください。

他の方法としては個人的にはやったことがないのですが、シュークロースとLysozymeをふくむバッファーで壁を壊してTritonで細胞をLysisすればゲノムは溶解しないので、遠心でプラスミドが分離できるという方法です。やっている人があればどんな感じか聞けるかもしれません。SDSを使うような方法と違いゲノムを溶解せずに除くので原理的にはうまくできているとは思います。

https://currentprotocols.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/0471142727.mb0107s41
Alternate Protocol 2: Preparation of Crude Lysate by Triton Lysis
でプロトコールがみれます。

よくわかりませんがRNAはその方法でどれくらい除けますかねぇ。低分子のシグナルであればRNAだと思うので。

(無題) 削除/引用
No.10572-2 - 2022/06/21 (火) 23:26:16 - G25
ゲノムDNAを除去するステップは”soln 3”で塩析するところだけです。ここで沈澱としてとりのぞけなかったゲノムDNAはずっとついてまわります。PEG pptはRNase処理されたRNA断片など低分子量の核酸を除去するのに有効ですが、ゲノムDNAのような高分子量の核酸は効率よく回収されます。

soln 3後の遠心分離、その後、pptを避けて上清をいかに綺麗に取るかにかかっています。
最後の手段はT5 exonuclease のようなcccを分解しないヌクレアーゼで、狭雑ゲノムDNAを分解する。

PEG沈でのDNA精製でゲノムがコンタミします。 削除/引用
No.10572-1 - 2022/06/21 (火) 22:59:31 - udada
ラボでmidi prepの代わりにPEG沈精製を試みています。
下記のような流れで実行しておりますが、精製後のDNAでnano dropすると非常に高い濃度のDNAが取れます。
しかしながら、電気泳動すると目的のPlasmid以外にスメアが出ます。
かなりのgDNAがコンタミするように思います。
gDNAのコンタミを最小にすることできませんでしょうか?

Cultureした大腸菌を落としてペレットにする
(100mlの培地を50ml tube 1本に回収)
RNaseA入りのSolT 7mlを加えてVoltex
…100mg/mlのRNaseAをSolT 50mlに50ul加えて4℃保存
7mlのSolU を加えて5回転倒混和→5分放置
10mlのSolV を加えて5回転倒混和
on ice 20min…15min後に+1ml クロロホルム mix→再度on ice
8000rpm 5min 4℃で遠心
上清を新しい50ml tubeに移す
2−プロパノール 24mlを加えて8000rpm 5min 4℃で遠心
上清除去…tubeを逆さまにして2min放置、できるだけ上清を除く
       かなり大きな白いペレットができる
ペレットを1mlのTEにサスペンドして2ml tubeに移す
   …P1000でピペッティングしながら溶かす
10.1mlの1.6M NaCl/13%PEG8000を加えてVoltex
11.15000rpm 5min 4℃で遠心
12.上清除去(デカント)…白くて大きいペレットが見える
13.1mlのTE(pH8.0)を加えてVoltex(5-10min)
…なかなか溶けないので、振とう機に入れて放置
14.フェノール/CIA(2層に分離しているが下の層を使うこと)
   1ml入れてVoltex →15000rpm 3min r.t. 遠心
→上清を新しい2ml tubeへ
15.フェノール/CIA 1ml入れてVoltex →15000rpm 3min r.t. 遠心
→上清を新しい2ml tubeへ
16.クロロホルム 1ml入れてVoltex →15000rpm 3min r.t. 遠心
→上清800ulを新しい2ml tubeへ(800ulはギリギリ)
タンパク質は中間層にいてDNAは上清にいることに注意する。
目的は徐タンパクなので、必ず中間層を触らないようにする。
17.200ul 10M NH4OAc + 1ml 2−プロパノールを入れてVoltex
18.15000rpm 3min 4℃ 遠心 → 上清除去
19.70% EtOH 500ul入れる(同じサンプルはまとめると良い)
20.15000rpm 5min 4℃ 遠心 → 上清除去 →dry up
21.TEに溶かす
22.DNAが溶けたら濃度測定

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