Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 新しいテーマで話を始める場合、質問をする場合は「新しいトピックを作る」から書き込みをしてください。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

新しいトピックを作る | トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

ウイルスベクターのIn fusionクローニングについて トピック削除
No.10567-TOPIC - 2022/06/21 (火) 12:11:29 - care
こんにちは。皆様よろしくお願いします。

レンチウイルスベクターはアデノウイルスベクターをIn fusionでクローニングする場合の話になります。

In fusion自体は相同領域を認識してインサートを組み込む方法ですが、その時に、レンチウイルスやアデノウイルスに存在するLTRおよびITR領域同士でfusionしてしまい、クローニング効率が極端に低下する可能性は考えられるでしょうか?
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



14件 ( 1 〜 14 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.10567-15 - 2022/06/25 (土) 22:36:12 - care
AA様

ご連絡ありがとうございます。

AAVベクターの元テンプレート(in fusion反応せずインサートなし)を試しにstbl3株でクローニングしたところ、コロニーPCRの結果ですが、問題なく目的のサイズのものが伸びていました。

このことから、うまくいかない原因は、in fusionの際に何か起こっているのではないかとどうしても考えてしまいます。
また、私もinfusion後のコロニーの数が平均10個程度とかなり少ないので、形質転換効率がかなり低いこともうまくいかない原因と関係あるのかもしれません・・

(無題) 削除/引用
No.10567-14 - 2022/06/24 (金) 13:55:44 - AA
特段工夫した点はないので非常に心苦しいのですが、

大腸菌:研究室に残っていた古いStbl2をもとに井上法で自作したもの
インサート:IDT gblockで作成したDNA断片 
相同組換の有無:確認していないためよくわかりません。

これは私の腕の問題かと思いますがinfusionなどでやると都度映えるコロニー数があまり多くなくあっても50個くらいで平均は10個くらいということもあり、コロニーPCRして当たりっぽいやつをカルチャー、挿入箇所前後にもとからある制限酵素サイトでカットチェック、良さそうならサンガーで最終確認、としているので予期しないものがどの程度取れていたかについてはあまり良くわからないというのが実情です。
まさに
>>「こういうことがあるんですけど、理由はよくわかりません」
という状態でして、あまりお力になれず申し訳ないです。

一応、断片同士ののりしろとして各断片に付加した配列についてはベクターやその他の断片同士で似た配列がないかだけは気をつけて作成しました

(無題) 削除/引用
No.10567-13 - 2022/06/24 (金) 13:23:36 - care
AA様

>U6でRNAを発現させるカセットを5つ入れるクローニングでも、infusion・GAともに問題ありませんでした。

すごいですね。

自分はAAVでstbl3株を使用してあまりうまくいってないのですが、クローニングの際はどの大腸菌株を使用したでしょうか?相同組み換えは起こらなかったでしょうか?
また、特にAA様が工夫された点等あれば、もしよろしければ少しでも教えていただければ大変うれしいです。

(無題) 削除/引用
No.10567-12 - 2022/06/24 (金) 11:41:30 - AA
ここでまたプラクティカルな例をあげるのも違うかもしれませんが、
私の経験では、AAVベクターにU6でRNAを発現させるカセットを5つ入れるクローニングでも、infusion・GAともに問題ありませんでした。

どのカセットも同じU6配列だったのでITR以外にも相同配列があったわけで、やるときはちょっと不安でしたが問題なさそうだったので以後も同じようにやっています。断片が多いと制限酵素の種類を揃えるのが大変なので助かります。
(BbsIみたいな認識配列から離れた部分を切る酵素を使えばいいのかもしれませんが)

(無題) 削除/引用
No.10567-11 - 2022/06/24 (金) 11:14:15 - G25
>実際に各酵素がどういう反応をしてるかは、InFusionではたしか公開されてないので

この文書、あるいはそこにある参考文献の2(特許明細)あるいは3(https://academic.oup.com/nar/article/35/1/143/2401818?login=false)あたりでどうですか。

実際にやってみて理由は不明だけれどうまくいかなかったからやらないようにする、というのは合理的な判断でケチをつける筋合いではないです。
しかし、うまく行かない理由についての説明をしようとして、よく考えずに原理的に非合理な説明を平気で受け入れているというのが問題だと思うのです。
どこまで証明されいるかに関わらず、提唱され受け入れられている原理というのがあるわけで、そこから外れる説明をするなら、それなりに理屈を考察するのが科学的なんじゃないかなあ。よく考えずにいい加減な理解で納得しちゃうのはいかんなあと。むしろ「こういうことがあるんですけど、理由はよくわかりません」っていうほうが好ましい。

(無題) 削除/引用
No.10567-9 - 2022/06/24 (金) 09:49:25 - toto
おおさんのいわれるのももっともなような気もしますが、あくまでそれは大まかな原理で、実際に各酵素がどういう反応をしてるかは、InFusionではたしか公開されてないので(もしされていたら教えてください)わからないところでもあります。GibsonAssemblyなら論文が出てますが、これでも、実際の結果と個々の酵素反応から、こういう反応でつながってるんだろう、という推論ですし。誰かが、反応全体として正確な証明をやってくれれば、こういうことに時間をとられなくてすみそうです。

実際に、レトロ用のベクターに限らず、 InFusion/GibsonAssembly/NE Builderでリピートのある配列を繋ごうとすると、P1さんの書かれたように妙なものが多く出てきます。リピートが短いもの、不完全な場合はうまく行くこともあります。それで2x, 3xのリピートを持つものを入れる場合はコドンを変えてリピートにならないようにして繋いでますが、LTRを持つウイルスベクターではそうもいきません。

(無題) 削除/引用
No.10567-8 - 2022/06/24 (金) 02:49:24 - care
皆様ありがとうございます。
大変参考になります。

今AAVでクローニングを行っているのですが、ITRの相同組み換え対策としてstbl3株の大腸菌を使用しています。
ただそれでも全然目的のものが取れないので、もしかしてin fusionの時に何か起こってるのでは?と思い質問させてもらいました。
原因がいまだわからず、また振出しに戻りそうです。

(無題) 削除/引用
No.10567-7 - 2022/06/23 (木) 23:06:15 - おお
>[Re:1] careさんは書きました :

> In fusion自体は相同領域を認識してインサートを組み込む方法ですが、その時に、レンチウイルスやアデノウイルスに存在するLTRおよびITR領域同士でfusionしてしまい、クローニング効率が極端に低下する可能性は考えられるでしょうか?

In the following experiment, In-Fusion Cloning was used to clone five different PCR fragments into a lentiviral vector for eukaryotic expression.
Results show only one negative colony (E1) out of all 18 colonies resulting from five individual cloning reactions.

https://www.takarabio.com/learning-centers/cloning/in-fusion-cloning-general-information/in-fusion-cloning-and-competition/easy-cloning-into-lentiviral-vectors

これを見る限り、LTRなどの配列が悪さするようには見えませんね。

そもそもIn-FusionなどのSeamless cloningは相同性組み換えではありません。ベクター側、インサート側の3’のDNAを10ベースぐらい削って一本鎖を露出させて、そこがベクターとインサートでアニーリングする事で環状DNA(Open circularだけど)を作り大腸菌に導入するというもので、LTRに影響される技術ではないですね。

なので
>レトロウイルスベクターでIn-FusionLTR使ったら、LTR同士でつながった短いものばかりできました。

ということは、In-Fusion以外でもこれは起こる可能性があり、(確かに方法論を変えるとよくわからないけどすんなり行くこともあるけど)他のところも改善する余地がないか一度全体を見てみる必要があるかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.10567-6 - 2022/06/22 (水) 14:17:39 - G25
だからプラクティカルに効率がどうこうという話はいいんだけれど、
その説明として「LTR配列があるものにin-fusionでやってるから」っていう上っ面の説明で納得していいんですかってこと。
だとしたら、どういう過程によってそういう結果になるのか、合理的な考察、説明はあるのかなってこと。

>トロウイルスベクターでIn-FusionLTR使ったら、LTR同士でつながった短いものばかりできました。

それが本当にin fusionという原理に起因するものなのかどうか。
だとしたらなにがどうなったらそれが起こり得るのか。
例えば、in fusionに関係なく宿主内で相同組換えが起こってもそういうことは起こり得るのではないだろうか。

(無題) 削除/引用
No.10567-5 - 2022/06/22 (水) 13:39:11 - P1
> 相同領域があっても原理的には関係ないはず。
> プラクティカルな成功率は別の話で、論理的には筋が通っていないのでは。

そうなんですか?レトロウイルスベクターでIn-FusionLTR使ったら、LTR同士でつながった短いものばかりできました。
(それでも、1/50くらいの割合で狙ったインサートが入っているのもあったので、力技としては使えました。)

(無題) 削除/引用
No.10567-4 - 2022/06/22 (水) 12:46:25 - G25
>In fusion自体は相同領域を認識してインサートを組み込む方法

それだとなんだがrecタンパク質でも使って相同組換えでもしているようだが、そうではないですね。

末端を削って相補的な一本鎖突出配列を作って自然にアニールさせるだけですから、相同領域が末端に位置し削られて相補な突出末端が生じるようなデザインでない限り、相同領域があっても原理的には関係ないはず。

プラクティカルな成功率は別の話で、論理的には筋が通っていないのでは。

(無題) 削除/引用
No.10567-3 - 2022/06/22 (水) 12:22:40 - care
toto様

ありがとうございます。

in fusionでクローニングするのはあまりふさわしくなさそうです。
おっしゃるように古典的な方法でのクローニングを試してみます。

(無題) 削除/引用
No.10567-2 - 2022/06/21 (火) 13:34:05 - toto
結構トラブることがあるので、ウイルスベクターの場合はなるべくligationで古典的につなぐようにしてます。ただ、レンチ用のたとえばpCSIIではinFusionやNEBuilderでも無事できてます。

ウイルスベクターのIn fusionクローニングについて 削除/引用
No.10567-1 - 2022/06/21 (火) 12:11:29 - care
こんにちは。皆様よろしくお願いします。

レンチウイルスベクターはアデノウイルスベクターをIn fusionでクローニングする場合の話になります。

In fusion自体は相同領域を認識してインサートを組み込む方法ですが、その時に、レンチウイルスやアデノウイルスに存在するLTRおよびITR領域同士でfusionしてしまい、クローニング効率が極端に低下する可能性は考えられるでしょうか?

14件 ( 1 〜 14 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を

このトピックにメッセージを投稿する
名前 
メール   アドレス非公開
   タイトル 
本文      
設定  クッキーを保存(次回の入力の手間を省けます)
上に上げない(トピックの一覧で一番上に移動させません)
解決(問題が解決した際にチェックしてください)
暗証  半角英数字8-12文字の暗証番号を入れると、あとで削除、修正ができます。
送信 

〔使い方〕
  • 「アドレス非公開」をチェックすれば、自分のメールアドレスを公開しないで他の方からメールを受け取れます。
  • 問題が解決した際には、解決ボタンをチェックして解決した旨のコメントをつけてください。これは、初めにトピックを作った人と管理人のみが可能です。
  • 半角カタカナ、機種依存文字(全角ローマ数字、○の中の数字等)は文字化けの原因となりますので使わないでください。