Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 新しいテーマで話を始める場合、質問をする場合は「新しいトピックを作る」から書き込みをしてください。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

新しいトピックを作る | トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

逆転写時にRNA濃度を揃える必要性はある? トピック削除
No.10558-TOPIC - 2022/06/18 (土) 06:58:23 - RT
qPCRを行う前にRNA濃度を揃える必要があるのか?基本的なことですみませんがお伺いさせてください。

細胞なり組織なり抽出したtotal RNAからqPCRを行う際、逆転写によりcDNA合成を行うことが多いと思います。
論文をみてみると、対象となるサンプルのtotal RNA濃度を揃えてからcDNA合成に持ち込んでいる事例がよく見られ、私の研究室でもそのような手順が採用されています。しかし、cDNA合成のキットによってはかなり高濃度のtotal RNAからcDNAを合成することが可能なので、わざわざサンプル中のRNA濃度を揃えなくても可能な限り高濃度なまま使って逆転写をかけたcDNAを適当に希釈して保存・使用したほうが試薬の節約につながる気がします。
qPCRではGAPDHやACTBなどの内部標準も測定しますし、そこで補正ができるのでcDNA合成の前にtotal RNA濃度を揃える必要はないのでは?と思ったのですが、一連の実験の中でRNA濃度を揃えずに逆転写に持ち込みqPCRを行った場合、実験上なにか困ったことが起こるでしょうか?内部標準のばらつきがあるときに判別しにくくなる、などでしょうか。

考えられる問題があれば、教えていただけるとありがたいです。よろしくおねがいします。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



5件 ( 1 〜 5 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.10558-5 - 2022/06/19 (日) 07:04:04 - RT
>egeria様

ありがとうございます。
ご紹介いただいたリンク先の文章と例示が私の疑問にピタッとハマりました。

All RT kits recommend a maximum concentration of RNA. Such guidelines, while providing a good starting point, are not always completely reliable in a quantitative experiment. The upper limit may in fact be lower for certain sample types and/or RNA isolation protocols. Also, higher expressed genes—and in particular normalizer genes (endogenous controls) such as 18S—have less tolerance for pushing the upper limits of RNA concentrations in the RT reaction.

私の使ってる逆転写試薬はフィッシャーのものではないのですが、最大濃度のRNAを出発試料とする記載になっていました。これを見ると出発材料の濃度を揃える必要性はある、といえそうですね。
解決マークつけさせていただきます!

(無題) 削除/引用
No.10558-4 - 2022/06/18 (土) 17:35:04 - egeria
最大の理由は逆転写効率を揃えるためではないでしょうか。RNA量の過剰は逆転写効率の低下をもたらし、サンプル間の逆転写効率の違いを補正する手段はありませんから、そのようなことが起きないよう可能な限り気を使うのは自然だと思います。

レファレンス遺伝子の逆転写効率も同じように落ちるなら問題ないではないかという立場もありえると思いますが、場合によっては遺伝子間で逆転写効率が異なるという事態も生じるようです。
https://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/pcr/real-time-pcr/real-time-pcr-learning-center/real-time-pcr-basics/real-time-pcr-troubleshooting-tool/gene-expression-quantitation-troubleshooting/abnormal-amplification-curves/amplification-occurs-later/your-reverse-transcription-may-not-be-optimal.html

(無題) 削除/引用
No.10558-3 - 2022/06/18 (土) 12:30:24 - RT
>VVV様

ありがとうございます。
ハウスキーピングのCtで除外の有無を検討したりするのですね。ばらつきは実験用仕方ないものとして除外することなく採用していましたが、ハウスキーピングの値で除外するのは一般的なのか興味を持ちました。

cDNA合成の際にRNA濃度を揃える点について、ハウスキーピングのサイクル数が一般的な範囲に収まっているか確認できる点はその通りかなと思いました。一方、

>ハウスキーピングとの差を計算する際に、対照群のハウスキーピングの平均を計算式に加える

の部分ですが、
比較Ct(ΔΔ)の場合、測りたい遺伝子のCtからハウスキーピングのCtを引いて対照群の平均値を出し、そのあとで試験群の個別値から対照群の平均値を引くことになると思います。この場合、ハウスキーピングと測りたい遺伝子のサイクル数が同様の挙動を示していれば(例えばハウスキーピングのCtも標的遺伝子のCtもどちらも1ずつ大きくなった場合、その他のサンプルとはΔが同じくらいの値になる)、ΔΔによる遺伝子発現量の比較には影響が出ないのではないでしょうか。

qPCR 初心者のため誤解があるかもしれません、ぜひ正しく理解したいと思います。

(無題) 削除/引用
No.10558-2 - 2022/06/18 (土) 11:23:28 - vvv
まず、一連の操作を行った上できちんと測定できているか?という問いに対してハウスキーピングで通常ラボで見られるような数値であるかというのが評価できます。
ここから大きく外れているものは、簡単に除外できます。不安定なサンプルが入っているかもと思いつつも論文などにしてしまうのは心を壊しますので、本当に重要です。

次に、これは適当な濃度で測定したことないのでわかりませんが、ハウスキーピングとの差を計算する際に、対照群のハウスキーピングの平均を計算式に加えると思いますが、ここで大きなブレが生じないでしょうか?

最後に、CT値の上限は基本は40で、35を超えた辺りから、ノイズとの区別がつきずらくなってきます。極度に薄まったサンプルはこの閾値に入ってきます。

逆転写時にRNA濃度を揃える必要性はある? 削除/引用
No.10558-1 - 2022/06/18 (土) 06:58:23 - RT
qPCRを行う前にRNA濃度を揃える必要があるのか?基本的なことですみませんがお伺いさせてください。

細胞なり組織なり抽出したtotal RNAからqPCRを行う際、逆転写によりcDNA合成を行うことが多いと思います。
論文をみてみると、対象となるサンプルのtotal RNA濃度を揃えてからcDNA合成に持ち込んでいる事例がよく見られ、私の研究室でもそのような手順が採用されています。しかし、cDNA合成のキットによってはかなり高濃度のtotal RNAからcDNAを合成することが可能なので、わざわざサンプル中のRNA濃度を揃えなくても可能な限り高濃度なまま使って逆転写をかけたcDNAを適当に希釈して保存・使用したほうが試薬の節約につながる気がします。
qPCRではGAPDHやACTBなどの内部標準も測定しますし、そこで補正ができるのでcDNA合成の前にtotal RNA濃度を揃える必要はないのでは?と思ったのですが、一連の実験の中でRNA濃度を揃えずに逆転写に持ち込みqPCRを行った場合、実験上なにか困ったことが起こるでしょうか?内部標準のばらつきがあるときに判別しにくくなる、などでしょうか。

考えられる問題があれば、教えていただけるとありがたいです。よろしくおねがいします。

5件 ( 1 〜 5 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を

このトピックにメッセージを投稿する
名前 
メール   アドレス非公開
   タイトル 
本文      
設定  クッキーを保存(次回の入力の手間を省けます)
上に上げない(トピックの一覧で一番上に移動させません)
解決(問題が解決した際にチェックしてください)
暗証  半角英数字8-12文字の暗証番号を入れると、あとで削除、修正ができます。
送信 

〔使い方〕
  • 「アドレス非公開」をチェックすれば、自分のメールアドレスを公開しないで他の方からメールを受け取れます。
  • 問題が解決した際には、解決ボタンをチェックして解決した旨のコメントをつけてください。これは、初めにトピックを作った人と管理人のみが可能です。
  • 半角カタカナ、機種依存文字(全角ローマ数字、○の中の数字等)は文字化けの原因となりますので使わないでください。