>定量PCRにおける増幅効率と産物長,蛍光域値を揃えることは現実的ですか?
蛍光域値はCtの閾値と思われますが、測定時の立ち上がる前のノイズのSDから算出しますから固定して測定できなくもないですが普通はしないと思われます。
それ以外は一般的にはYesです。ただし長さについてはそんなに揃える必要はなく、効率が重視されます。効率を上げるため80から100ベースぐらいの長さにするのが現在は多いと思います。昔は200以下程度ということも言われていた。
相同性が高いものの比較は、qPCRにおいては特異性が高いプライマーが組めるかどうかだと思います。
組めない場合はqPCRで対処するならSNPsをメルティングカーブで検出できるような蛍光色素を使う系があります。共通したプライマーで塩基に違いがあるところを挟めばメルティングカーブが2山できるのでその高さで定量が可能です。
qPCR以外では、
SSCPを利用する。これも共通するところでプライマーを設定し、変性状態から高次構造を作るぐらいの半変性状態で泳動しバンドを検出する方法。ただし検出感度が低いとPCRで飽和したところぐらいでしかバンドが見れないので、RIラベルするか、ビオチン付きプライマーで増幅後泳動したものを、ポジティブチャージナイロンメンブレンにトランスファーして高感度HRPかAPで検出することで定量性を担保する。
Nuclease protection assayをする。これはノーザンブロットが主流のとき定量性が高い方法として使われてたもので、プローブとアニールしてないところを消化することで特異的にアニールしたものを検出する方法。ミスマッチがあるところで切れるようにデザインすれば検出されるバンドの長さの違いで定量可能。開発された当時はRIを使っていたが、これも高感度HRPやAPによる検出が可能。 |
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