雰囲気的にはわかったのだと思いますが、生化学の教科書的なものでDetergentsのところなど一度目を通しておいたらどうでしょうか。
SDS sample bufferでLysisしてその中に不溶画分がある場合もあります。しかしながら通常SDSは非常に強い可溶化剤でほとんどすべてのたんぱく質を可溶化することができます。とはいえ、SDSはたんぱく質の疎水性部分にアクセスする力が強いためほとんどの蛋白はその活性、他のたんぱく質への結合能力を失います。
大腸菌でたんぱくを発現する場合、抗体を作るときの抗原とかでなければ通常従来の活性や構造を維持したものを精製する必要が出てきます。そういった場合たんぱくの活性にほとんど影響がないDetergentsや場合によってはDetergentなしで抽出する事が多いです。しかしながらこのような条件ではうまく可溶化できないことがしばしあり、可溶化できなかったものは不溶画分にきます。原因は大腸菌内でできたたんぱく質同士があぐったりしてInclusion bodiesを作ることがたいていかと思います(活性、構造を維持していてもそのたんぱく質の性質として不溶化することがあることは否定しません)。
そういうことで大腸菌でたんぱくを作るとき、抽出して精製しようとするBufferで可溶化できる部分を可溶画分、溶けない部分を不溶画分と一般的にはいい、ほとんどのたんぱくを可溶化するSDSsample bufferでLysisしたようなサンプルはこのような可溶画分と不溶画分両方を含むといった言い方をするのが普通です。 |
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