質問では割愛していますが、この実験に至る背景の実験が多数ありまして、いくつかある分子から、このタンパク質を選択しています。
他の分子でもいいのですが、ストーリーが複雑になりすぎる理由で、このタンパク質を選んでいます。
実は、血球細胞での話になりますので、vitroで表現型が出れば、vivoでも応用はしやすいのかなと思っています。マウスの血球以外の表現型には着目していません。
このトピックの根底には、正常の細胞って、内在性のタンパク質にどれくらいの反応を示すのかという漠然とした疑問があります。
つまりLPS、損傷、病気、癌化などの劇的な違いに対しては、細胞は非常に大きな反応を示し、まさにvolcano状態の劇的な変化をもたらすと思いますが、正常の細胞における、タンパク質とタンパク質の相互作用はmRNAにどれくらいの変化をもたらすのかという疑問が根底にあります。
今回のタンパク質自体は、病気の状態をダイレクトに引き起こす因子ではなく、基本的には、正常細胞と正常細胞の相互作用に関わる接着因子です。
このタンパク質が20-60%程度のmRNAの変化を起こしています。
細胞には恒常性があるので、20-60%程度の変化でも実は正常細胞としては大きな変化なのではないかとも思っています。
何かまとまりのない文章になりましたが、今考えていることです。 |
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