みなさんが指摘されていることについて異論はないのですが、特殊な例にスポットを当てすぎているような気がします。
まずエクソソームに存在するものは、細胞のLysateに存在するであろうからLysateで検出できるのであれば膜の転写効率がその蛋白において特に悪いとかすりぬけるということより違った問題点があるのではないかと思います。
まず、20ugでしたっけ?を載せていてぽんぞーで染まらず、ゲルにもCBBでは残っていないのであればたんぱく質の見積もりに難点があるのかもしれません。Lysatesなどより脂質成分もおおく見積もりにブレが出ているのかもしれません。また血清たんぱくの持ち込みにより実質エクソソーム由来のたんぱくがあまりない状態の可能性もありますが、その場合70kDaにどかっとバンドが見れるバズです(BSAのバンド)。
エクソソームを使った経験は皆無に等しいのでなんとも言えませんが、回収したものを丁寧にあらうとか注意して、更にたんぱく定量についてもどれがベストなのか探って見る必要があるかもしれません。おそらくRIPAを使っている時点でBCAなのだと思いますが。いきなりLysisせずPBSで懸濁したじょうたいでBradfordで定量してからRIPA等量加えるという手もとれるでしょうし、RIPAにこだわらずそのままSample bufferを加えてもいいでしょう。あるいは脂質などの成分を極力除くためにアセトンでたんぱくを除くというのもありかもしれません(Cell lysatesなら再溶解しにくい場合が多いですが、エクソソームの場合はよくわかりませんので経験者がいればいいのですが)。
エクソソーム内のたんぱくについてはそれを証明するためにプロテアーゼが使われたりします。一つのアイデアではありますが、プロテアーゼ処理をしたあとまた遠心して回収してたんぱく定量となるとわざわざ処理しなくても単純に洗うということで済むんじゃないかと思ってしまいますし、プレパレーションや考えている実験において膜がどれほどインタクトなのかが明らかでないと少し怖いです。腕が悪いのかもしれませんが一度トリプシン処理して集めた細胞を(確かトリプシンを中和したと思う)WBしたところ、細胞膜の内側にあるとされるたんぱくが見事に分解されていたことがあります。膜に埋まっているようなたんぱく質を解析するのにはプロテアーゼ処理は使えません。WBメンブレンを使用後保存しておいてなんらかの理由でそういうたんぱくを見る必要があるかもしれないというのであればしないほうがいいのかもしれません。 |
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