diegoさんが意味する「濃度」という言葉の意味にもよります。
適切な蛍光標識抗体の濃度は、もちろん titration をしないと見つけられません。ただし、データが取れさえすれば完璧でなくてもいい場合もあります。その場合は適当にやります。
また、明るい蛍光標識と暗い蛍光標識、製品ごとの品質、ロット差なども影響する場合があります。
さらには、業界の慣習として抗ヒト抗原抗体と抗マウス抗原抗体で売り方の違いがあります。ヒト抗原に対する抗体の場合、"5 μl (or 20 μl) per test" という表記で売られることが多いのに対し、マウス抗体は一般に "xx mg per ml" という表記で売られます。前者の場合、メーカーによって実際の濃度を公開しているところとしていないところがあります。
以下のやり方は本当に人それぞれなので、あくまで御参考としてご覧ください。
私の場合、ヒト抗原に対する抗体については、0.1 test per 50 μl (染色バッファー) から始めて、明るすぎるものは減らし、暗すぎるものは増やします。
マウス抗原に対する抗体については、たとえば 50 ng per 50 μl (染色バッファー) から始めて、同様に条件検討します。
PE, APC, BV421 のような明るい蛍光標識の場合、だいたい上記のやりかたで OK ですが、ときどき想定外に蛍光が明るくて saturation を起こしてしまい、さらに 100 倍希釈するようなケースも稀にあります。
FITC, PerCP-Cy5.5, APC-Cy7, Alexa 700, Pacific Blue のような暗い標識の場合は、比較的濃度を高くする場合があります。 |
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