1. 試料に長いDNAが混じっているのかもしれない。よく見ると糸引いてませんか。
→軽く超音波処理あるいは極細の注射針のついたシリンジで数回出し入れしてDNAを剪断する。粘性がなくなればOK.
2. 植物材料だと多糖とかの非タンパク質性の成分など泳動を乱すものがあるかもしれない。
→論文等で同じような試料を分析する際にどうのような前処理をしたか調べる。
3. 非イオン性界面活性剤(Triton X100とかNP-40とか)の持ち込みが多いかもしれない。SDSによる変性を邪魔することがある。
→試料に非イオン性界面活性剤が含まれるならば電気泳動試料中のその最終濃度はSDSの1/10以下にする。
4. 電気泳動試料中の還元剤がダメになってきているのかもしれない。SDS電気泳動試料を−20℃で長く保存したり、何度も凍結融解したりしていると、還元剤の効力がだんだん低下して、いちど還元されたシステイン残基が再酸化されてランダムな分子間・分子内架橋が生じて、その結果スメアなパタンになることがあります。
→新たにメルカプトエタノールを最終濃度5%になるように追加する。加熱は必ずしもしなくてもいい。 |
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