レンチウイルスのVSVGはそれ自体に細胞毒性があるので、発現させすぎると細胞自体が弱って死んでたくさん浮いてきます。結果的に細胞密度が少ない状態でリポフェクションをするとより強く細胞に入る傾向にあるので実験条件によっては産生量が増える場合もあれば、そのように死ぬ細胞がたくさん出てきて効率が悪いこともあるので要するにトレードオフです。
PEIなどの安価な方法でウイルスを作る場合は高価なリポフェクション試薬に比べて若干毒性が強い傾向にあるので自分は9割ぐらいコンフの状態でやった方が効率がいいためそのように使ってます。もっとも、試薬が安いので確実に高濃度のウイルスが欲しければスケールをあげて濃縮をします。あくまで個人的な感覚ですが、毒性を気にしすぎて発現量が弱くなるより、若干毒性が出るのを覚悟で(たくさん浮いてこない程度に)しっかり発現させてしまったほうがウイルスの産生量は総じて増える気はします。この場合、感染後にそんなに増えてこないので結果的に結構コンフに近い状態でやってます。コンフルエントすぎると全く発現しないかというと実際はそんなことはないですが、実際は発現効率はかなり落ちる気はします。
あくまでウイルス作成の時で、その後実験に使う細胞の場合状態が悪くなるとかもあるのでコンフにしすぎない方がいいとは思います。 |
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