目的タンパクを細胞内で発現させ、vivoでUVクロスリンクさせています。254nm, 365nm (ラベル用核酸を与えた場合) を試しており、UV照射は幾つかの論文を参考に条件設定しています。
(1)UV照射したライセートに対してウエスタンを行うと、バンドシフトが見られました。ところがこのバンドシフトは、どうゆう訳かRNaseやDNase処理でrecoverされません。バッファーはPBSに0.05-0.1%のTritonを加えたものを使用しています。
(2)他の内在性RNA結合タンパク質についてもウエスタンを行いましたが、バンドのシフトは見られませんでした。このため、観察された目的タンパク質のバンドシフトが核酸結合によるものか疑わしいです。但し、ウエスタンを行ったタンパク質が、現在行っている条件でUVにより標的RNAに架橋されるかどうかは、過去に報告が無いので不明です。
(3)254nm UVでは全てのタンパク質においてバンドの減少が観察されました。当初これはクロスリンクに起因するものかと思ったのですが、ウエスタンで当該タンパク質の2倍にあたるサイズまでメンブレンを残してブロットしても、バンドシフト等は見られませんでした。DNA損傷応答屋さんに聞いたところ、UV強度は彼らがヒストンリン酸化等を観察する条件の10分の1以下でした。
何故上記の様な現象が起こるのか解決されません。同時に、目的タンパクが架橋されたかどうかを確認する良い方法がないか考えております。どんなことでも構いませんので、皆様のお知恵を拝借させて頂ければと存じます。 |
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