発現量や収量はコンストラクトごとに決まってしまっていて、誘導の条件によって収量が著しく向上するということもないというのが実感です。発現量があまりにしょぼいときは別のデザインでコンストラクトを作り直します。
条件検討に手間をかけるのは、労多くして功少ない結果になりかねない。スタンダードな条件で得られる収量がその系の仕様だと考えて、必要量は培養スケールを調整して達成したらいいでしょう。
誘導の条件のコントロールが効いてくるのは、可用性画分にいくのと、封入体として不溶性画分にいくのとの配分でしょう。
封入体化しない融合タンパク質であったり、不溶性で発現しても構わない場合なら、スタンダードな推奨条件だけでも十分。
可溶性がほしいけど、封入体を形成してしまう場合は、封入体化を抑えることで、可溶性の収量があげられる可能性はあります。
宿主ベクター系によって有効なパラメータは違うので、一概には言えないと思いますけど、
IPTG誘導ならIPTG濃度をふる(例えば通常 1 mMのところ0.1 mMくらいまで下げるとか)。
培養温度を下げる(30, 25, 18℃など)
とか。
まあ、これも一度、スタンダードな方法でパイロットテストをしてみて、封入体形成の問題が確認されてから考えればいいと思います。 |
|