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Inverse PCRによって欠失したはずが変化していない トピック削除
No.10322-TOPIC - 2022/03/07 (月) 19:27:04 - いよかん
閲覧ありがとうございます。

現在リコンビナントタンパク質作成のために、他のタンパク質を発現するためのベクターから不必要な配列を除き、その部分に自分の目的タンパク質の配列を入れたベクターを作成しようとしています。
元となるベクターの長さは8000bpほどで、そこから1700bp程度を除くために不必要な配列の前後から外側へ向かうようなプライマーを作成しinverse PCRを行うことで必要部分のみが残った線状ベクターを作成しようと考えました。このinverse PCR後の産物を電気泳動し、大きさをPCR前のものと比較したところ、本来なら6300bp程度のPCR前よりも小さいサイズのバンドが出るはずが8000bp付近にバンドがありPCR前(大きさ比較のため制限酵素により1か所切断し線状化したものを泳動には用いました)と変化していませんでした。そのため欠失が起きず元のベクター全体が増幅されてしまったと考えています。

今後は今回作成しようとしている線状ベクターを、目的タンパク質の配列の両端に相同性配列を付加したインサートと組み合わせてinfusion cloningを行おうと考えています。

このような経験のある方、何か問題点のわかる方がいらっしゃいましたらご指摘よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.10322-6 - 2022/03/08 (火) 12:31:19 - AA
多分大丈夫だと思いますが、以前に指導していた学生の例では鋳型を大量に持ち込んでいたためにPCRできたと思っていたのが鋳型のバンドだった事がありました。

基本的には、PCR後に目的の産物ができてない以上PCR自体がうまくいっていないのだと思います。

(無題) 削除/引用
No.10322-5 - 2022/03/08 (火) 10:38:28 - G25
プライマーの設計がそうはなっていないのだから、
本当に全長が増幅したのではなくartifactでたまたまそれらしいサイズが出ただけの可能性が高いと思います。
制限酵素地図はわかっていると思うので、いくつかの制限酵素で切ってみてパターンが一致するか見てみるといいと思います(シークエンスだとプライマー付近の配列は正しかったりして、全長読まないとどこがおかしいかわからないかも)。

artifactが起こる原因としては、PCR過剰があります。
プラスミドが鋳型だと、鋳型量が多くなりがちで、サイクル数が多くなりすぎないようにしないと、過剰になった産物同士で不正な反応を起こしてartifactが起きやすい。
ベクター調製が目的だとPCRによる変異を嫌いますから、in vitro mutagenesis のストラテジーを参考に、むしろ鋳型多めでサイクル数を減らす(10回とかそれ以下とか)にしたほうがいいかもしれない。鋳型のキャリーオーバーはDpnIで殺して。

(無題) 削除/引用
No.10322-4 - 2022/03/08 (火) 03:08:45 - おお
全長が増えるということはよほどプライマーの配列が全長を増やすプライマーに似ているとかない限りないと思いますし、そうであっても短い方が増幅に有利ですので少なくとも特異的なものと共存して2つバンドが出たりするだろうと思います。

したがって得られたバンドはノンスペであると私は判断し、PCRの条件などの改善を考えます。
それ以外にも除きたい配列に制限酵素サイトがありそれが除きたい配列以外にない場合、その酵素で切ると伸長反応で余計な配列まで増幅してしまう可能性をなるべく抑えれると思います。

違った方法論に移ることも最善策の一つと思うのでinfusion cloningなどチョイスも増えているのはコンストラクトを組む上で助かりますね。

(無題) 削除/引用
No.10322-3 - 2022/03/07 (月) 20:11:07 - いよかん
返信ありがとうございます。

今回はinverse PCRはKOD ONEを用いて行い、そのサンプルをそのまま泳動しました。一方で比較用の線状ベクターは制限酵素処理後のサンプルを6×Loading dyeと混合して泳動しているので、ご指摘いただいたようなバッファー組成やDNA量の違いがあり得ると思います。次はその辺りの条件を厳密に揃えて泳動したいと思います。
ご指摘ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.10322-2 - 2022/03/07 (月) 20:01:42 - 774R
プライマーの配列を間違っていない限り、原理的にありえないです。
仮に、偶然、プライマーのターゲット配列が複数あり、全長付近が増える可能性があったとしても、短い産物が優先的に増えるので、短い配列がメインのダブレットになるでしょう。
一つ思いつく可能性は、PCR産物の方が隣に流した線状ベクターよりDNA量が多いため、またはバッファー組成が違うなどの理由で、泳動が遅れ、同じ位置に来てしまっていることくらいでしょうか。

Inverse PCRによって欠失したはずが変化していない 削除/引用
No.10322-1 - 2022/03/07 (月) 19:27:04 - いよかん
閲覧ありがとうございます。

現在リコンビナントタンパク質作成のために、他のタンパク質を発現するためのベクターから不必要な配列を除き、その部分に自分の目的タンパク質の配列を入れたベクターを作成しようとしています。
元となるベクターの長さは8000bpほどで、そこから1700bp程度を除くために不必要な配列の前後から外側へ向かうようなプライマーを作成しinverse PCRを行うことで必要部分のみが残った線状ベクターを作成しようと考えました。このinverse PCR後の産物を電気泳動し、大きさをPCR前のものと比較したところ、本来なら6300bp程度のPCR前よりも小さいサイズのバンドが出るはずが8000bp付近にバンドがありPCR前(大きさ比較のため制限酵素により1か所切断し線状化したものを泳動には用いました)と変化していませんでした。そのため欠失が起きず元のベクター全体が増幅されてしまったと考えています。

今後は今回作成しようとしている線状ベクターを、目的タンパク質の配列の両端に相同性配列を付加したインサートと組み合わせてinfusion cloningを行おうと考えています。

このような経験のある方、何か問題点のわかる方がいらっしゃいましたらご指摘よろしくお願いいたします。

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