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脳の凍結切片で無数の穴が抜けてしまう トピック削除
No.10076-TOPIC - 2021/11/30 (火) 14:51:57 - にっに
ここの掲示板の方々にはいつもお世話になっています。
掲題の通り、PFAで固定した脳をクライオスタットで切り出し染色しているのですが特に皮質において核が抜けてしまったような穴ぼこが無数に空いてしまいます。染色状の問題ではなく物理的に欠損してしまっているようです。
PFAで固定したのちに20%スクロース置換した脳をOTCに包埋したものをスライスしているのですが原因がわかりません。
詳細な条件は以下の通りです。

1. マウスを断頭し、脳を採材、氷上のPBSで軽く洗浄後、PFAに浸漬
2. ℃, O/Nで浸漬固定。
3. 固定後PBSで軽く洗浄後、10%スクロース/PBSで4℃半日、20%スクロース/PBSで4℃ 2日間置換
4. 脳がしっかり沈んでいることを確認し、Brain Matrixで目的の部位を4 mmの厚みで切り出し
5. クライオモールドにOCT:PBS =1:1で希釈したものを底が満たされる程度に入れて置き、切り出した脳を設置し、更に希釈済みOCTを加える。
6. ドライアイス上で10〜15分程度凍らせて、使用するまで-80℃か-30℃で保存
7. CTを-20〜-18°Cに設定したクライオスタット内で包埋した脳の温度を1時間以上静置(ついでに刃も冷やしておく)
8. クライオスタット内の急速凍結ステーションを使用してOCTで脳を試料チャックに固定
9. あらかじめOTを-18~-16℃に設定しておき、資料チャックに固定した脳を資料ヘッドに設置
10. 16~20 µmでスライスし、庫内に置いておいたMASコートスライドグラスに筆で広げて指でスライドグラスを裏から温めて貼り付け
11. 3~6スライス/スライドで脳を貼り付けたのちに庫内から取出し、扇風機で1時間以上風乾
12. 使用するまで-30℃で保存

以上です。
過去のログ等を追っているとこの手のスライスの傷は氷晶が生じているかもという話をちらほら見ましたが、核が抜けてしまうような無数の穴がそれに該当するのでしょうか?
凍結の条件に原因があるという意見もあれば凍結は適当でも変わらないという意見もあったりするためどのステップがクリティカルに効いているのかの原因がよくわかりません。
染色前にスライスを確認したところ既に穴が空いていそうだったので染色が原因ではなさそうなことまでは突き止めていますが、どこに気をつければ改善するかがよくわかりません。スクロース濃度は30%まで上げてみましたが特に変わりませんでした。
写真を見たほうが良ければ画像をどこかのアップローダに貼り付けてURLをシェアします。
どなたかアドバイスを頂けたらと思います。
よろしくお願いします。
 
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解決しそうです 解決済み 削除/引用
No.10076-16 - 2021/12/15 (水) 09:53:08 - にっに
みなさま

おかげさまで無事解決しそうです。
・30%スクロースに置換
・原液のOCTを使用
・イソペンタン on 液体窒素かステンレス容器 on ドライアイスで凍結
・凍結後は-30℃で保存

の条件で予備検討的にいくつかの組織に対してスライス->HE染色を実施してみたのですが、いずれのサンプルも以前のように穴ぼこになることはなかったです。
どこがクリティカルに効いているのかはわかりませんが、今後はこの条件をスタンダードとしたいと思います!
ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.10076-15 - 2021/12/06 (月) 08:00:48 - にっに
>FENさま

ありがとうございます。
>-80度に入れて冷やしておいたステンレス製のトレイ
詳細な冷却方法まで教えていただきありがとうございます。
サンプルが用意できたタイミングで試してみます。


>あのさま

情報ありがとうございます。
過去の情報を見ている限り、フローティングも有用そうなので試してはみたいのですが、小さな部位に対していくつかの種類の抗体をあてる関係上、切片の厚みをあまり厚くできないという点と、フローティングは抗体を多く使いがちというのがネックになっています。。。
一般的にJoVEを見る限り40µmで実施可能、20µmでは気を付けないといけないという風に記載しているようですが、実際20µmでも問題なく実施可能なのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.10076-14 - 2021/12/04 (土) 19:40:47 - あの
直接的な回答では無いですし、当方はマウス脳を扱ったことはないのですが、、、

脳の場合には分厚く切って、フローティングで染めた後に、スライドガラスに載せる
方法をとっています。

(無題) 削除/引用
No.10076-13 - 2021/12/04 (土) 18:11:04 - FEN
画像拝見しました。やはり凍結に時間が掛かってる可能性が高いと思います。ドライアイスで同様に穴が開いた経験は私にもあります。ただし、脳幹に近い部分を観察してた時は、ドライアイスで行っておりましたが穴で苦しみませんでした。しかし、海馬や大脳皮質ではドライアイスで穴が開くことがしばしばあり、-80度で一気に凍結したところ問題は解決しました。

私のラボでは、あらかじめ-80度に入れて冷やしておいたステンレス製のトレイにOCTで脳ブロックを包埋したクリオモルドを直接置いて最低30分入れておくと画像の様な穴は無くなりました。初めて実験する学部学生でも上記のやり方で穴は開きません。

4%PFAで還流固定せず、後固定の脳ブロックでも穴は開きません。ただし、スクロース置換は30%PBS溶液を用いております。ただし、液体窒素は脳では経験がありません。

参考になれば幸いです。

(無題) 削除/引用
No.10076-12 - 2021/12/04 (土) 17:42:35 - にっに
>ぽーさま

ありがとうございます。
参考までに画像を添付します。
https://dotup.org/uploda/dotup.org2662691.jpg
これはどれに該当しますかね...一度溶けて再び固まったに見えなくもないですが...

ひょっとして一枚のスライドガラスに複数枚の切片を貼り付ける時、一枚切っては指の腹で溶かして貼り付けて、次の切片を切り出すまでクライオスタット中にスライドを置いておくのはNGでしょうか?
これだとスライドと切片は一度溶けて再凍結してしまいますが

(無題) 削除/引用
No.10076-11 - 2021/12/04 (土) 17:14:50 - ぽー
無数の穴というのは、このサイトにある解凍や凍結不良の結果みたいな感じでしょうか?
http://www.pmdrinsho.jp/MuscleBiopsyArtefact.html

(無題) 削除/引用
No.10076-10 - 2021/12/03 (金) 21:55:40 - にっに
皆さまアドバイスいただきありがとうございます。

>AAさま

薄切後貼り付けてすぐにヘマトキシリン染色して検鏡しても穴が空いてるのでおそらく切片作成時までの何処かだとふんでます。
灌流固定は実施したくはあるのですが、サンプリングの関係上出来ないのが悩ましいんです。。。
ちなみに丸ごと凍結する場合、凍結はどのようにされてますか?


>FENさま

やはりOCT原液じゃないとそういうこともありえるのですね。ありがとうございます。
凍結はドライアイスが比較的早いと思ってたのですが、-80度に入れるでも十分早いんですね(底からしか冷えないか周りから冷えるかな違いでしょうか)
OCTに入れてディープフリーザーに入れるを試してみます!

>あのさま

30%スクロースの方が良さそうなのですね。ありがとうございます。次からは30%で実施します!
先の方も丸々脳を凍結すると書かれてましたが薄すぎる可能性もあるんですね。。。
Whole brainかもっと厚めの切片で試してみます。
液体窒素は上手くやらないと凍結時に割れてしまうって聞いたのでなんとなく嫌煙してました。
が、試しにイソペンタンを買ったので液体窒素凍結も試してみようと思います!


また改善しましたらここでお知らせします!

(無題) 削除/引用
No.10076-9 - 2021/12/02 (木) 04:53:42 - あの
ちなみに、
液体窒素を使うのが好きです。

それから腎臓だけど次のような比較もあります

https://www.shigei.or.jp/smri/freeze.pdf

(無題) 削除/引用
No.10076-8 - 2021/12/01 (水) 22:52:25 - FEN
あのさん、言い忘れました。ありがとうございます。
「スクロースは30%にする」は私も賛成です。

(無題) 削除/引用
No.10076-7 - 2021/12/01 (水) 21:43:57 - あの
先のアドバイスに、補足すると

スクロースは30%にする

Atlasあるなら、brain matrixでもっと分厚く切る
いらないかも

脳だろうが
Octコンパウンドは原液、

(無題) 削除/引用
No.10076-6 - 2021/12/01 (水) 19:23:21 - FEN
にっにさん

以前にも書き込みしました。似たような経験があり、苦労したので。

5. クライオモールドにOCT:PBS =1:1で希釈したものを底が満たされる程度に入れて置き、切り出した脳を設置し、更に希釈済みOCTを加える。
6. ドライアイス上で10〜15分程度凍

恐らくこの2つが原因だと思います。
OCT は原液を使い、OCTで包埋後ですが、ドライアイスのステップを無くして直ぐに−80度で30分ほど急速冷凍し、それをクライオスタットで薄切するまで−20度に保存すれば解決すると思います。

一度試してみて下さい。

(無題) 削除/引用
No.10076-5 - 2021/12/01 (水) 17:14:41 - AA
染色前に穴がわかるのであれば、薄切後のどの段階で生じているのか見られてはどうでしょうか?

個人的には、マウス脳はわざわざ切り出さずにまるごと包埋して薄切するので、複雑な手順で実施されているなという印象を受けます。
また、特に理由がないなら浸漬固定だけではなく、灌流固定もされたほうが組織の構造が保たれやすいのではと思います。

(無題) 削除/引用
No.10076-4 - 2021/12/01 (水) 09:03:21 - にっに
ありがとうございます。

q さま

>厚さは4 mmですか?4 umですか?

わかりにくくてすみません。
Whole Brainで固定、スクロース置換した後、4 mm程度に粗く切り出してOCT包埋し、16-20 umでスライス作製してました。
マイクロが文字化けしてました。。。



み さま

>OCTは原液で使用するものだと思います。

詳しくはわたしも知らないのですがOCTは脳に対して硬さが違いすぎるため、1/2希釈するとちょうどよい硬さになるらしいです。以前は原液で実施していたのですが、試してみるとなるほど確かにOCTと脳が剥離しにくくはなります。
OCT原液使用の場合も同じ様に穴が開くことがあるのでこちらが原因ではない、と思っていたのですがもしかするとOCTとのなじみが悪いのが原因ということがあるんでしょうか...

(無題) 削除/引用
No.10076-3 - 2021/11/30 (火) 18:47:54 - み
OCTは原液で使用するものだと思います。
PBSで希釈されていますがそのような方法で上手くいくプロトコールが存在するのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.10076-2 - 2021/11/30 (火) 18:05:49 - q
厚さは4 mmですか?4 umですか?
自分はだいたい10-20 umで薄切するのですが,厚さが原因ってことはないですか?(今までできていた or 確立された厚さならすみません)

脳の凍結切片で無数の穴が抜けてしまう 削除/引用
No.10076-1 - 2021/11/30 (火) 14:51:57 - にっに
ここの掲示板の方々にはいつもお世話になっています。
掲題の通り、PFAで固定した脳をクライオスタットで切り出し染色しているのですが特に皮質において核が抜けてしまったような穴ぼこが無数に空いてしまいます。染色状の問題ではなく物理的に欠損してしまっているようです。
PFAで固定したのちに20%スクロース置換した脳をOTCに包埋したものをスライスしているのですが原因がわかりません。
詳細な条件は以下の通りです。

1. マウスを断頭し、脳を採材、氷上のPBSで軽く洗浄後、PFAに浸漬
2. ℃, O/Nで浸漬固定。
3. 固定後PBSで軽く洗浄後、10%スクロース/PBSで4℃半日、20%スクロース/PBSで4℃ 2日間置換
4. 脳がしっかり沈んでいることを確認し、Brain Matrixで目的の部位を4 mmの厚みで切り出し
5. クライオモールドにOCT:PBS =1:1で希釈したものを底が満たされる程度に入れて置き、切り出した脳を設置し、更に希釈済みOCTを加える。
6. ドライアイス上で10〜15分程度凍らせて、使用するまで-80℃か-30℃で保存
7. CTを-20〜-18°Cに設定したクライオスタット内で包埋した脳の温度を1時間以上静置(ついでに刃も冷やしておく)
8. クライオスタット内の急速凍結ステーションを使用してOCTで脳を試料チャックに固定
9. あらかじめOTを-18~-16℃に設定しておき、資料チャックに固定した脳を資料ヘッドに設置
10. 16~20 µmでスライスし、庫内に置いておいたMASコートスライドグラスに筆で広げて指でスライドグラスを裏から温めて貼り付け
11. 3~6スライス/スライドで脳を貼り付けたのちに庫内から取出し、扇風機で1時間以上風乾
12. 使用するまで-30℃で保存

以上です。
過去のログ等を追っているとこの手のスライスの傷は氷晶が生じているかもという話をちらほら見ましたが、核が抜けてしまうような無数の穴がそれに該当するのでしょうか?
凍結の条件に原因があるという意見もあれば凍結は適当でも変わらないという意見もあったりするためどのステップがクリティカルに効いているのかの原因がよくわかりません。
染色前にスライスを確認したところ既に穴が空いていそうだったので染色が原因ではなさそうなことまでは突き止めていますが、どこに気をつければ改善するかがよくわかりません。スクロース濃度は30%まで上げてみましたが特に変わりませんでした。
写真を見たほうが良ければ画像をどこかのアップローダに貼り付けてURLをシェアします。
どなたかアドバイスを頂けたらと思います。
よろしくお願いします。

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