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コンピテントセルの作成方法 トピック削除
No.420-TOPIC - 2011/05/21 (土) 17:25:19 - コンピ

基本的な質問になると思います。

コンピテントセル作成に関して、
汎用する方法に塩化カルシウム(CaCl2)法と
塩化ルビジウム法があり、二者の比較で
前者が簡便、後者が効率が良いことがわかりました。

他にもfreeze-thaw buffer([Co(NH3)6]Cl3, CaCl2, CH3COOK,
MgCl2, KCl, glycerol含有)を用いた方法(一般的に何と呼ばれている
方法かわかりません)を見つけたのですが、上述の方法と比べ
どのような利点・欠点がありますでしょうか?

ご存知の方がいらっしゃいましたら、ご教授いただけると
大変助かります。よろしくお願い致します。
 
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11件 ( 1 〜 11 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.420-12 - 2011/05/23 (月) 20:21:45 - コンピ
皆さま

ご返答をいただきまして、
誠にありがとうございます。
大変勉強になりました、と同時に
疑問を解決することができ、うれしく思います。
特にAP様のご返答は私の疑問に直結する回答であり
大変感謝致しております。

本当にありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.420-11 - 2011/05/23 (月) 15:41:02 - AP
CaCl2法は、うまくいっても10^6-10^7 cfu/ug pBR1が限度だといわれていて、実際やってみてもそんなもんです。簡便なので、二昔まえくらいはよくやっていました。しかし、凍結保存に弱く、かなり短期間の保存で使い物にならないくらいコンピーテンシーが落ちるので、その都度、用時調製していました。

Hanahan法(先述されているHexamminecobalt chlorideを使う方法です)は、上手にやると10^9 cfu/ugくらい高い形質転換効率が得られるそうですが、なかなか条件が微妙で、だれでもどこでも再現性のある結果が得られるような方法じゃないことで有名といっていいでしょう。試薬の純度、各種器具の清浄度などで大きく効率が変わるといわれています。他の金属塩を使うことで効率が高いと称する方法も同様だと思います。

その点、井上法は低温で培養するという事さえ(培養時間が長くなるのは我慢して)守っていれば、他の条件(試薬、器具、ヒートショックなど)の影響を受けにくく、再現性よく高いコンピーテンシーが得られ、凍結保存もよく効きます。労力対効果、費用対効果を考えれば、またhome-madeで再現性のよい結果を得るためには、最適な方法だといえると思います。

(無題) 削除/引用
No.420-10 - 2011/05/23 (月) 13:45:09 - さっきの通りすがり
きっとaijiさんの腕が良いんだと思いますよ。私は、塩カル法でも、コンビさんの書かれておられるCoCl2や、また他のレアな金属を使った方法もさんざん試したのですが、結局、Inoue法に落ち着きました。一つだけ、Inoue法で、最後に凍らせるときに液体窒素につけると実は瞬間凍結にはならないので(空気の層がチューブ表面に一瞬できる)、ドライアイスエタノールにつけて凍らせて、液体窒素につけてそのまま-80度にした方が凍結時間は短いという話もあります。多少、その方が良かったような記憶があります。ただ、手間とメリットを秤にかけて液体窒素にしてますが、より高い効率が必要な場合、試してみる価値はあるのかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.420-9 - 2011/05/22 (日) 21:32:35 - aji
皆様、どうも自分の腕の悪さを自慢してしまったようで、申し訳ございません。DH5-alfaで井上・野島法で数個しかコロニーが出ないような状況で、塩カル法では数百個でたので、大きいプラスミドには塩カル法で作ったコンピを使っています。

井上・野島法で20kbのプラスミドが問題なく出来る方なら、塩カル法ではより効率が上がるのでは、と思うのは負け惜しみでしょうか。

コンピ様のお示しのリンク先の方法が所謂Hanahan法です。Molecular cloningにはこのレシピがHanahan法として紹介されています。背景が面白いので是非読んでみてください。

(無題) 削除/引用
No.420-8 - 2011/05/22 (日) 20:13:28 - コンピ

通りすがり様

ご返答いただき、ありがとうございます。
大変参考になります。



申し訳ありませんが、freeze-thaw buffer([Co(NH3)6]Cl3, CaCl2,
CH3COOK, MgCl2, KCl, glycerol含有)を用いた方法
http://suizokumem.exblog.jp/10769718/
に触れられる方がいらっしゃらないのはあまり汎用されている方法ではない、有益な方法?ではないからなのでしょうか?

生意気を言ってすみません。
よろしくお願い致します。

(無題) 削除/引用
No.420-7 - 2011/05/22 (日) 16:12:26 - 通りすがり
Inoueの方法でも15Kbくらいまでなら普通にやってますが、XLGoldなどのそれ用の株を使えば、それほど効率が落ちるとは感じません。確か、20K近くのをやってた人もいましたが、特に入らなかったということは聞いてません。ただ、熱ショックの条件検討くらいは、一二度やって入らないときはやることはあります。

コンピテントセルの作成方法 削除/引用
No.420-6 - 2011/05/22 (日) 14:16:13 - コンピ


お花はん様、aji様、AP様

ご返答いただき、ありがとうございます。
勉強不足で、今まで井上・野島法は塩化カルシウム法のことだと
思っていました(歴史を全く理解していませんでした)。
塩化ルビジウム法はHanahan法と等価だと思っていたのですが、
こちらは間違いないでしょうか?
改めて調べてみると、freeze-thaw buffer([Co(NH3)6]Cl3, CaCl2,
CH3COOK, MgCl2, KCl, glycerol含有)を用いた方法は
Hanahan法の改良版だと思われるのですが、こちらと
井上・野島法で利点・欠点みたいなものをご存知でしたら、
お教えいただけますと幸いです。

勉強不足で申し訳ありません。
よろしくお願い致します。

(無題) 削除/引用
No.420-5 - 2011/05/22 (日) 13:25:26 - AP
プラスミドサイズが大きくなると形質転換効率が落ちるというのは、どんな方法でもいっしょです。

井上・野島法で10 kb以上のプラスミドの形質転換効率が落ちるといいますが、20 kbのプラスミドでも7.5 kb以下のプラスミドと比べて一桁下がるかどうかというところです。井上・野島法の論文や、それに基づいたTOYOBOのコンピーテントハイのデータにもそうあったはず。10^8〜9 cfu/ug pBR くらいのコンピーテンシーが得られるので、一桁下がったところで実用上十分です。
大きなプラスミドでも井上・野島法で日常的にやっているところは多いはずですよ。

(無題) 削除/引用
No.420-4 - 2011/05/22 (日) 11:09:16 - aji
井上・野島法は失敗はまずないですが、10kb以上のプラスミドがほとんど入らないので、そんなプラスミドを使っている人にとっては使えません。オリジナルの論文にはそのデータがあるのですが、余りこの様な記述を見かけないので書かせてもらいました。
塩カル法、ルビジウム法なら問題なく入ります、20kbでも。

調べるとコンピテントセルの作り方は他にも沢山あって、いろいろと試しましたが、私の腕が悪いのか、有名な方法以外は論文を疑いたくなるような結果ばかりでした。自分で試してみるのが一番です。

(無題) 削除/引用
No.420-3 - 2011/05/21 (土) 22:15:59 - お花はん
このフォーラムでも何度も紹介されていると思いますが、井上・野島法(あるいは井上法とも野島法とも)が簡単な上にとても効率が良いです。
Inoue et al. Gene. 1990 Nov 30;96(1):23-8.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2265755
ポイントは低温(18℃)で培養すること、最後に液体窒素でコールドショックを与えることです。
さらに簡単にした方法が 実験医学 Vol.16 No.13 p1681-2 (1998) に出ていますが、OD600は0.6が最適だが0.2〜1.5の範囲ならOK、うっかり培養しすぎたら遠心して上清をまた培養し続けても良いとのことです。

コンピテントセルの作成方法 削除/引用
No.420-1 - 2011/05/21 (土) 17:25:19 - コンピ

基本的な質問になると思います。

コンピテントセル作成に関して、
汎用する方法に塩化カルシウム(CaCl2)法と
塩化ルビジウム法があり、二者の比較で
前者が簡便、後者が効率が良いことがわかりました。

他にもfreeze-thaw buffer([Co(NH3)6]Cl3, CaCl2, CH3COOK,
MgCl2, KCl, glycerol含有)を用いた方法(一般的に何と呼ばれている
方法かわかりません)を見つけたのですが、上述の方法と比べ
どのような利点・欠点がありますでしょうか?

ご存知の方がいらっしゃいましたら、ご教授いただけると
大変助かります。よろしくお願い致します。

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