アラビを専門でやっているわけではないので確実ではないですが、仰っている”T-DNA挿入部位の証拠となる配列”というのはLBかRBからの端読みでしょう。とすればホモロジーの無い部分というのはT-DNAの配列か、T-DNA挿入の際に紛れ込んだ短い配列(10数bp位までは経験あり)、もしくはアダプターの配列と考えられます。
T-DNAの一部しか挿入されないということは、他の部位にマーカーを含んだT-DNAが挿入されていれば起こりえると思います。T-DNAの一部が欠けて挿入されるのはよくあることです(特に昔に作られたラインであれば)。数十bpというのは聞いたことはありませんが。
もしくは単に挿入部位を調べるときに非特異に増幅されてきたものを読んだ配列が登録されていて、実際にはその部位にはT-DNAが挿入されていないことも充分考えられます。(こちらの可能性が高いのではないかと思います)
ホモということですが、そのラインは論文などでも報告されているものなのでしょうか?
いずれにしてもwtと同じサイズで増幅された産物をシーケンスすればはっきりすることです。
ここからは長くなってしまいますが蛇足です。
植物の研究者はこの板ではマイナーです。一般的な分子生物学の質問であれば今回程度の情報提供でも回答が得られるかもしれませんが、植物以外の研究者にT-DNAといってもよくわからないでしょう。推測はできますが、実際にした実験についてももう少し詳しく記載された方が良いと思います。また、そのT-DNA挿入ラインについての論文は読まれましたか?配布されているT-DNAラインにDB通りにタグされている率は100%には決して達しないレベルだと思います。(少なくとも私が扱っている植物では論文にも書いてあります)それから、”T-DNA挿入部位の証拠となる配列”についてもきちんと説明があるはずです。TAIRは事業でラインを配布しているかもしれませんが、研究者のコミュがあって初めて成り立つものです。実際にはタグされていなかったとしたら、それを知らせてあげてください。 |
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