Bio Technical フォーラム

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Oil Red O染色プロトコール トピック削除
No.854-TOPIC - 2011/08/31 (水) 17:24:35 - L
現在Oil Red O による脂肪滴の染色を検討中です
染色する細胞は脂肪滴を形成する脂肪細胞やマクロファージです

細胞をラブテックチャンバースライドにて培養し、4%PFAで固定後、染色を行う予定なのですが、染色手順に含まれる細胞の洗浄について質問です

細胞を洗浄する際はPBSで行うべきなのでしょうか?
プロトコールによっては蒸留水で洗浄しているものもあります
浸透圧を考えると蒸留水で洗ってはいけないのではないでしょうか?

また、核染色にヘマトキシリンは使用できるのでしょうか?
ヘマトキシリンは色出しに蒸留水を使用するとありましたが、どのくらいの時間蒸留水で色出しをすればよいのでしょうか?

Oil Redによる染色は初めてです
アドバイスなどあればよろしくお願い致します
 
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23件 ( 1 〜 20 )  前 |  1/ 1. 2. /2


ありがとうございます 削除/引用
No.854-23 - 2011/09/16 (金) 19:11:07 - L
貴重なご意見をありがとうございます
実際に染色を進めていく上で、非常にありがたい意見ばかりでした

皆さんの意見を参考にさせて頂きました結果、水で洗浄することに致しました
また、実験結果も良好で脂肪滴がきれいに染色されておりました

確かに「ヘマトキシリンの色出しには水を使う」と言うプロトコールを聞いておりましたが、水で洗っても良い根拠が不明でした

免疫染色等とは異なり、染色色素の溶媒もアルコールであることを考えるとかなり納得がいきました

本当にありがとうございました

(無題) 削除/引用
No.854-22 - 2011/09/16 (金) 16:50:10 - FISH
脂肪滴染色をよくやっているものです。
まず、水でもPBSでもどちらでもいいです。OilRedの溶媒がアルコールなので細胞を処理するさいに、細胞膜とうには穴があいているので、浸透圧をきにする必要はありません。"経験的に"どちらでもworkします。

BODIPY493/503も同様につかえます。Oilredも赤色領域に蛍光をもっていますが、ブリーチが激しいので蛍光取得ならBODIPYをお勧めします。緑色蛍光です。溶媒もアルコールではなくPBS等なので、本来の微細な構造を保ちやすいです。みたいサンプルの解像度にもよりますが。

生きた細胞で染色する別のBODIPYもありますが、ここではいいでしょう。

生細胞染色 削除/引用
No.854-21 - 2011/09/15 (木) 19:31:11 - bo
BODIPYが使えそう

(無題) 削除/引用
No.854-20 - 2011/09/15 (木) 12:50:01 - KY
PFA固定した細胞の浸透圧を気にしていることが自体がおかしい。

よってtaniさんに一票。

(無題) 削除/引用
No.854-19 - 2011/09/14 (水) 01:19:26 - やってみれば?
スライド一枚分実験を増やしてやってみればいいんじゃないですか。
水もしくはPBSどちらも洗浄前と後で手早く(位相差?微分干渉?)顕微鏡で写真をとればオッケーでしょうか。(もう少し何かコントロール用の実験が必要でしょうか??生細胞染色とか??生細胞の脂肪滴は染色可能??)

(無題) 削除/引用
No.854-18 - 2011/09/13 (火) 21:57:23 - kuku
どうなることが心配で浸透圧を気にされているのでしょうか.
PFA固定の原理を調べれば答えが出ると思いますが.

ネットで検索するだけでもかなりのことがわかりますよ.

(無題) 削除/引用
No.854-17 - 2011/09/13 (火) 10:13:08 - ふにゃ
いつも読んでばかりですが、初めて書き込みさせていただきます。

このような有用な掲示板で中傷めいた書き込みがあるのは、
残念でしかたありません。

私個人の意見で、スレ主さんたちとは異なるのは承知の上で書き込ませていただきます。
tani さんのような、経験に基づく知見は非常に価値のある情報だと思います。
なぜなら、論文や実験参考書の情報ははお金を出せば手に入るのに対し、経験は実際に本人が手を動かさないと手に入れられません。個人ですべての経験を積むことができない以上、お金で手に入らない非常に価値のあるデータであるといえるのではないでしょうか。
さらに経験とは方法と結果の合成であり、それを記録して客観的に評価を加えることが科学であると、考えています。

もちろん掲示板の書き込みがすべて善意のものではないでしょうし、書き込みの通りやれば必ず成功する訳ではないので、自身で検証することが大切だと思いますが。

最後にスレ主さんへ

Oil red の洗浄では浸透圧を気にしているようですけど、
ヘマトキシリンの色出し時は浸透圧を気にしないのですか?

(無題) 削除/引用
No.854-16 - 2011/09/13 (火) 05:34:58 - ab
既に指摘されているように、浸透圧が関係するのは固定する前であって、メタノールやアセトンの有機溶媒にしろアルデヒドにしろ、固定してしまえば膜の透過性が亢進して(抗体も通れるくらい)、細胞の内外での塩濃度は均一になって、浸透圧の違いによる細胞の破裂とかは起こらないですよね。

抗体を使った免疫染色の場合は、抗原タンパク質や抗体の安定性の観点からPBSなどの生理的な塩濃度の溶液が好ましいとしても、有機溶媒に溶かした色素の場合、塩の存在によって水溶性が変わってきて析出したり、塩が染色に影響することもあるから、水で洗ったりするのではないでしょうか?

いま使われているプロトコールも、結局いろいろな試行錯誤の積み重ねだし、中には原理もよくわかってないものもありますよね。プロトコール通りにやってもちょっとしたことで上手く行かない事もよくあるし、いろいろな失敗(と成功)に基づく経験も馬鹿にはできないものですよ。

(無題) 削除/引用
No.854-15 - 2011/09/12 (月) 18:56:42 - tani
HA様

>どうも、化学的、病理学的背景や知識というよりは、35年の経験値でコメ>ントされているように感じます。

ボクの他の書き込みも御覧になっているでしょうからお分かりかと思いますが、ほとんど経験です。教科書を読んだ後にやったことは標本を作って染めて顕微鏡を見て、その繰り返しで覚えた”経験”です。

このフォーラムでの質問や疑問で悩んでいる様子を見ると、ボクのところへ来て一緒にやってみない、問題なんてすぐ解決するからさ、といいたくなることがままあります。それができないのが残念ですね。

>ここは、情報交換の場として、善意で書き込まれている方がほとんどだと>思いますが、おかしいな?変だな?というコメントは、過去の書き込みを>今一度確認されると良いかと思います。
>良かれと思い書かれているのでしょうが、研究を迷走させる要因になりか>ねないと思います。

ボクも善意のつもりで仕事の合間に書き込んでいるんですがね、ボクの過去ログを走り回って調べている審判がいて、で、イエローカードですか。  tani はこのフォーラムから退場します。  

(無題) 削除/引用
No.854-14 - 2011/09/12 (月) 16:52:06 - 脂肪
少なくともOil red O染色は、結局は固定直後に60%イソプロで洗って、更に60%イソプロに溶けた色素で10〜30分染めますから、浸透圧うんぬんは気にしなくていいと思いますけどね。
もちろん固定前はPBSで洗います。
イソプロ洗浄後に細胞が破裂したなんて聞いたことがないです。
今思い出しましたが、昔ホルマリン固定をしないでヘマトキシリンをそのまま細胞にかけたら細胞が壊れて大変なことになったことがありました。

ま、これも経験則で、固定後の水洗OKの理論的根拠ではないですがね。

おかしいと思ったら 削除/引用
No.854-13 - 2011/09/12 (月) 14:25:44 - HA
taniさんの長文は、「水で洗っても良いと言う根拠」の答えには全くなっていないと思います。

この方は色んなところでメッセージを投稿しているようですが、
(例↓)
http://www.kenkyuu2.net/cgi-biotech3/biotechforum.cgi?mode=view;start=2;Code=1910#remove

http://www.kenkyuu2.net/cgi-biotech2011/biotechforum.cgi?mode=view;start=1;Code=732


どうも、化学的、病理学的背景や知識というよりは、35年の経験値でコメントされているように感じます。

経験から、うまく行く場合ももちろん多々あるでしょうが、基礎や根拠なくして進むのは危険な気がします。

ここは、情報交換の場として、善意で書き込まれている方がほとんどだと思いますが、おかしいな?変だな?というコメントは、過去の書き込みを今一度確認されると良いかと思います。


良かれと思い書かれているのでしょうが、研究を迷走させる要因になりかねないと思います。

(無題) 削除/引用
No.854-12 - 2011/09/10 (土) 19:25:56 - パン
taniさん、興味深いお話ありがとうございます

水洗いしても形態的に問題ないのであれば、水で洗っても良いのですね

質問者のLさんはどうでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.854-11 - 2011/09/10 (土) 02:07:48 - tani
ご指名なので再登場です

ちょっと昔話をします、オヤジの長話と思って我慢してください。
ボクがこの世界に入ったのは今から35年前です。当時、脂肪染色と言ったら
Sudan 染色が一般的でした。しかし、染色液の調整が色素を煮たり冷やしたり
で面倒で、保存液も結晶が析出して標本に沈着していました。ひょっとしたら作
り方が悪かったのかもしれません。いまは市販の染色があり誰でもちゃんと染め
られるだろうと思いますが。

もっと簡単でいい方法はないかと調べましたら、AFIP (Armed Forces Institute
of Pathology) という米国陸軍病理研究所から出されている腫瘍の専門誌の別冊
の染色技術マニュアルの中にこの Oil Red-O 染色法を見つけました。まだ国内で
はあまり紹介されていない方法でした。染色液の調整方法はイソプルピルアルコ
ールの飽和液を作っておいて、蒸留水を加えて使うだけで、至って簡単で、染め
上がりは Sudan と比べ、ややオレンジがかって薄い感じはありましたがきれいでした。

PBS を Oil Red染色の洗いなどに使っている方もいるようですが、その頃は免疫
染色はありませんでした。全くなかったわけではありませんで、図書館で英語の
論文を読んでいると、免疫染色の写真が載っていて、なんだこりゃ、何を染めて
いるんだろう、と思いながら、見ていると蛋白が染まっている。へェ〜、蛋白を
染める方法があるんだ・・・、と言う程度の時代でした。

従いまして、Oil Red に限らず、色素の染色にPBS や緩衝液を使う発想はありませ
んでした(電顕は中性か緩衝液入りの固定液を使ってはいましたが)。
Liposarcoma、脂肪肝や脂肪塞栓の診断にはOil Redを使いますが、水洗いでも
染色はちゃんとできているし、形態もちゃんと保存されていました。

およそ色素を使った染色は、機序はいまでも分からない事が多いのですが物理的な
機序により染色されているはずです。人類が布を体に巻き付ける事覚えたあとに、
その布に植物、鉱物、生物から抽出した色素で色を染める事を覚え、その後、今か
ら100年くらい前に染料の合成に成功する前までは全てこれら植物、鉱物、生物か
ら抽出した天然染料を使っていました。これがそのまま生体の細胞や組織を染める
ことが出来ると分かったのもこのころです。ですから、色素で布が染まる理由と、
免疫の抗原抗体反応によって蛋白を証明する理由とは訳が違う事は漠然とながらお
わかりいただけるかと思います。

Oil Red をイソプロピルアルコールで溶かすことは先人達がいろいろなアルコール
と比較した結果の産物でしょう。エタノールではOil Red の色素は充分溶けますが
細胞の脂質も溶かしてしまい、使えません。脂肪が染まるということは色素にも溶け、
脂肪も少し溶かしながら色素を脂肪の中に浸透させることです。この条件にあった
ものがイソプロピルアルコールなのでしょう。しかし、ピュアなイソプロピルアルコ
ールではやはり脂肪が溶け周りに拡散してしまう、これを押さえるためには水を加え
て多少不溶性にしておけば拡散を押さえられる、と考えたのではないかと思います。
つまり重要なのは形態ではなく、脂肪をいかに染めるか、です。

でも、場合によっては多少の脂肪の拡散もおきます。染色後も時間が経つとやはり
色があせて周囲に拡散してしまいます。染色直後の旬が命、ですね。写真はすぐ撮っ
ておきましょう。仕事をしながらのレスなんで、文章が散漫ですが、「水で洗っても
良いと言う根拠」の答えになっていますか?

(無題) 削除/引用
No.854-10 - 2011/09/09 (金) 09:31:15 - これだ1・2・3!
>しかし、パンさんからのコメントにもあるように、「水で洗っても良いと言う根拠」があるのであれば、私もぜひ知りたいです

書き込み主のtaniさんに根拠を記してもらうのが良いのでは?

(無題) 削除/引用
No.854-9 - 2011/09/07 (水) 20:15:49 - L
なるほど
皆さんのコメント、参考になりました
PBSでの洗浄が確かに良さそうな感じですね

しかし、パンさんからのコメントにもあるように、「水で洗っても良いと言う根拠」があるのであれば、私もぜひ知りたいです
どなたか知っている方がいらっしゃれば、教えて下さい

(無題) 削除/引用
No.854-8 - 2011/09/03 (土) 13:03:02 - パン
やはり浸透圧による細胞への影響を考えると、PBSで洗う方がいいように思います
私はいつもPBSでの洗浄を行います
(水で洗っても良いと言う根拠がありませんので・・・)

>>ホルマリンでしっかり固定しちゃってるから水で洗っても大丈夫な気はしますけどね。


ホルマリン等の固定液で固定された細胞であれば水での洗浄が可能な理由がよくわかりません
何か水で洗っても良い根拠を知っている方がいれば教えてください

(無題) 削除/引用
No.854-7 - 2011/09/02 (金) 08:43:12 - 脂肪
ホルマリンでしっかり固定しちゃってるから水で洗っても大丈夫な気はしますけどね。
私も一応PBSで洗ってますが。

(無題) 削除/引用
No.854-6 - 2011/09/01 (木) 19:05:41 - パン
>>浸透圧等は関係ないのでしょうか?(無視しても細胞に影響を与えないのでしょうか?)

>Oil red 染色レベルなら関係ないと言っていいと思います。

培養細胞を洗浄する場合、Oil red染色でも浸透圧は関係するのではないでしょうか?
私はいつもPBSで洗浄を行っています
(水でやったことはありませんが・・・)
水で洗浄する場合、浸透圧によって細胞の形が変化してしまうのではないでしょうか?
また、水の流入により細胞が破裂したりはしないのでしょうか?

ありがとうございます 削除/引用
No.854-5 - 2011/09/01 (木) 17:01:25 - L
丁寧に回答して頂きまして本当にありがとうございます

陽性コントロールについてはしっかり検討したいと思います

ありがとうございました

(無題) 削除/引用
No.854-4 - 2011/09/01 (木) 15:46:58 - tani
浸透圧等は関係ないのでしょうか?(無視しても細胞に影響を与えないのでしょうか?)

Oil red 染色レベルなら関係ないと言っていいと思います。
ちょっと気になるのが、染色自体は簡単で出来不出来はあまりありませんが培養細胞は一層のきわめて薄い細胞なので脂質がサイトソールにあっても顕微鏡で見えるほどの量が確保されているかちょっと心配です。

もし染まっていなくとも技術的な問題ではないことを証明するために、陽性コントロールも一緒に染めることをお勧めします。

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